阪急甲陽線の乗車記(22年夏)

記事上部注釈
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阪急でも影の薄いほうの甲陽線。影が薄いとはいえ、10分間隔で運転されており、それなりの利便性が確保されています。そんな阪急甲陽線に乗ってみました。

写真1. 阪急甲陽線は3両編成(夙川)

復習:阪急甲陽線の概要

まず、阪急甲陽線の概要を紹介しましょう。

阪急甲陽線の概要

  • 区間:夙川-甲陽園
  • 距離:2.2km
  • 形態:単線電化

図1. 阪急甲陽線の走行経路(googleマップより引用)

阪急甲陽線の走行経路を示しました(図1)。阪急甲陽線は2.2kmと短い距離の路線です。終始西宮市内を通ります。電車も3両編成で多線との直通もない(車両のやりくりのために神戸本線との連絡線はある)ことから、バス路線のような風情もあります。

日中時間帯でも10分間隔で運転され、それなりに利便性の高い路線でもあります。私が乗ったときも座席の半分程度は埋まり、利用されている実態がわかりました。

日中時間帯の接続状況は以下の通りです。

  • 甲陽線へのイン:夙川着(梅田方面から06分着/三宮方面から02分着) → 夙川発07分
  • 甲陽線からのアウト:夙川着01分 → 夙川発(梅田方面へ02発/三宮方面へ06発)

甲陽線は10分間隔、神戸本線の特急も10分間隔ですから、接続は一定です。夙川にやってくる特急の時刻を示しました。梅田方面との接続はタイトで(梅田方面からの特急に間に合うのか?)、三宮方面との接続にはややゆとりがあります。

夙川駅単体のことを考えると、神戸本線の下り特急を2分前倒しとすれば良さそうですが、神戸本線もさまざまな制約の中でダイヤを組んでいますので、夙川の都合で神戸本線のダイヤを変更するのも難しいです。また、単線で行き違いは途中の苦楽園口ですれ違うことが前提ですので、甲陽線のダイヤを変更することも難しいです。

したがって、現状のダイヤとなっているのでしょう。

甲陽線の前面展望を楽しむ

さて、実際に前面展望を満喫しましょう!

写真2. 夙川行きが停車中

夙川行きが停車中です(写真2)。甲陽園-夙川と表示されています。これでは甲陽園行きか夙川行きかがわからず、感心しません。その都度表示を切り替え、夙川行きとわかるようにしたほうが良いでしょう。

写真3. 甲陽園を発車!

甲陽園を発車しました(写真3)。甲陽園も住宅街です。

写真4. 単線を走る

単線を走ります(写真4)。

写真5. カーブを走る

カーブがあります(写真5)。

写真6. 坂を下る

坂を下ります(写真6)。

写真7. 左にカーブ!

左にカーブします(写真7)。

写真8. 苦楽園口に停車!

苦楽園口に停車します(写真8)。

写真9. 甲陽園行きがやってきた

甲陽園行きがやってきました(写真9)。ホームを見ると、待っている人も多いです。ここが需要の1つの

写真10. 苦楽園口を発車!

苦楽園口を発車しました(写真10)。踏切の左側に黄色のランプが光っていますが、これは踏切が閉まっていることを示すものです。

写真11. 単線を進む

単線を進みます(写真11)。

写真12. 警戒信号が灯る

警戒信号が灯ります(写真12)。夙川はもう近いです。

写真13. 甲陽園に停車!

甲陽園に停車します(写真13)。右に分岐する線路は神戸本線への連絡線です。

写真14. 夙川に到着!

夙川に到着しました(写真14)。ちょうど大阪梅田行き特急がやってきており、乗りかえ客があわただしく移動します。

阪急甲陽線に乗ってみて

今回、阪急甲陽線に乗ってみました。何もない休日に乗りましたが、意外と利用されていることに驚きました。これであれば10分間隔運転は当然ですし、起点の夙川に特急をとめた点も納得できます(甲陽線利用だけが主眼でなく、JRのさくら夙川に対抗する側面もありましょう)。

写真15. 甲陽園駅前の様子

また、起点と終点だけでなく、途中の苦楽園口利用客も目立つ点も印象に残っています。その背景には甲陽園付近が丘陵地帯で道路が狭いという点もありそうです(写真15)。そのような意味で、渋滞や狭い道路を避けられる阪急甲陽線の効用も大きなものがあるでしょう。

また、競合他社対策も見逃せません。甲陽線沿線から神戸や大阪に向かう場合は確実に阪急神戸線を利用するでしょう。しかし、この路線がなく、JR駅に向かうバスだけになったら、それらの乗客の一部はそのままJR線で向かうでしょう。阪急の立場からいうと減収の要因です。このような側面で阪急甲陽線が維持され、それなりの利便性が確保されているともいえましょう。

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