首都圏のJRグリーン車の乗りかた(概要説明)

記事上部注釈
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首都圏のJRにはグリーン車が連結されている列車があります。多くの人が利用しているグリーン車ですが、一方では敷居が高くてわかりにくいという声があります。そこで、私が簡単にまとめてみました。

E231系グリーン車車内

写真1. グリーン車の車内

※弊記事は初歩的な内容の解説にとどめています。詳しい人には「ここが違うではないのではないか」という違和感があるかもしれません。あくまでも正確な記述(枝葉も詳細に検討した記述)ではなく、おおまかな理解を重視した記述(幹のみを記述)とご理解ください。

そもそもグリーン車とは?

グリーン車とはどのような車両でしょうか?簡単にまとめると、「お金を出して、快適な空間でできるようにした車両」という記述となるでしょう。

<E231系グリーン車の座席

写真2. グリーン車の車内の様子(上野東京ラインで撮影)

この写真のように快適な座席で移動することができ(ただし満席のときを除きます)、ゆったりくつろげるのがグリーン車の醍醐味です。また、民鉄(私鉄)の座席指定制の列車と異なり、本数が多い点も魅力です。このような車両にどうやったら乗れるのか、それを簡単に解説しようというものです。

どの路線で乗れるの?

東京都区内に乗り入れる中距離電車と、横須賀線と総武線快速です。私はこの表現は簡潔でわかりやすいと思いますが、多くの人はわかりにくいでしょう。

首都圏グリーン車の連結範囲

図1. グリーン車の連結範囲(JR東日本のHPより引用)

具体的な範囲で述べると、以下の範囲ではグリーン車が連結されています。

・東海道線(東京-横浜-熱海)

・横須賀線(東京-横浜-久里浜)
※末端区間の逗子-久里浜にはグリーン車なしの電車が運転されています

・宇都宮線(東京-大宮-宇都宮)
※宇都宮-黒磯でもほんの一部がグリーン車を連結しています

・高崎線(東京-大宮-高崎)
※両毛線の高崎-前橋でも一部でグリーン車を連結しています

・常磐線(品川-水戸)
※品川-取手・成田の電車にはグリーン車が連結されていません

・総武線快速(東京-千葉)
※千葉から先の区間にもグリーン車が連結した電車が運転されています

・湘南新宿ライン(横浜-新宿-大宮)

東京都内に乗り入れて、遠いところまで運転される路線にはグリーン車が連結されていることがわかります。ないのは、中央線(快速)や京葉線(と武蔵野線)くらいです。ただし、中央線(快速)にはグリーン車が連結される予定があります。

いずれも4号車と5号車だけがグリーン車で、そのほかの車両は普通車です。普通車は何も考えずに乗れる車両です。列車全体がグリーン車ではなく、一部の車両だけがグリーン車なのです。

いくらで乗れるの?

乗る距離と乗る日で異なります。距離が長くて平日に乗ると高いと覚えておけば問題ありません。普通は休日のほうが料金が高そうに思えますが、平日が高いのは理由があります。グリーン車に乗る需要の多くが平日のラッシュ時です。そのため、需要の大きくなる平日のほうが料金が高くなり、需要の少ない休日のほうが料金が安くなります。

表1. 首都圏グリーン車の料金(JR東日本HPより)

乗る日が平日ならば上の表、休日ならば下の表を適用してください。なお、日付の区分ですが、終電の前か後かの区別で行います。例えば、土曜の0:01(金曜の24:01)に乗った場合は、金曜に乗ったとみなし平日料金が適用されます。逆に、月曜の0:01(日曜の24:01)に乗った場合は、日曜に乗ったとみなしホリデー料金が適用されます。ここで注意が必要なのは、お盆休みです。世間ではお盆にお休みとなることもありますが、(土日や海の日を除けば)平日にすぎません。そのため、お盆も平日の料金が適用されます。

事前料金と車内料金がありますが、事前料金は列車に乗る前(とモバイルSuica)に適用される料金、車内料金は車内で精算する際の料金です。車内で精算する料金を上げることで、あらかじめ駅で買ってもらおう(そしてグリーン車ただ乗りを防ごう)という意図を感じます。あらかじめ買わないと高くつくことを理解していれば構わないでしょう。

座席は指定されるの?移動はできるの?

座席は自由席です。移動空間は保証されますが、席は指定されません。また、販売数に制限はありませんので、満席で乗れなかったということもありません。

逆にいうと、満席で座れないということも発生します。その際は車内にいるアテンダントさんに事情を説明すれば、普通車に移ることを条件に払い戻してくれます。ただし、このときの条件は普通車に移ることです。グリーン車は車両全体に対するものです。グリーン車に1歩でも立ち入れば料金が発生します。

自由席ということは、席が空いている限り移動も自由です。グリーン車は2階建てですが、途中で1階から2階に上がることも自由です。

いつから手配できるの?

普通列車グリーン車は基本的には乗る直前に駅のホームでSuicaにグリーン券情報を書き込みます。グリーン車の乗車口である4号車と5号車付近にグリーン券券売機(Suica、PASMO専用)でこのような操作を行います。

では、事前に座席をグリーン券を入手したい人はどうするのでしょうか。駅の券売機で1か月前(前月に同じ日付がない場合は当月の1日)の10:00以降から入手できます。自由席ですので、座席の指定はできません。また、列車を指定する必要もありません(この点は盲点でしょう)。事前に手配する場合は、もちろん乗る日付の指定を忘れないように!

コラム.グリーン料金の通算

グリーン料金は基本的に1列車ごとに加算されますが、首都圏グリーン車の場合は料金が通算されます。例えば、東京から高崎線の鴻巣に向かう場合を考えます。

日中時間帯、東京から鴻巣まで直通で行ける列車は1時間に3本しかありません。12:09発を逃すと、12:39発までありません。これでは時間の浪費です。この場合、12:09発の次にやってくる12:19の宇都宮線の列車に乗ると、尾久で上野始発の高崎線に乗りかえることができます。この場合は、東京から鴻巣までのグリーン料金は通算されます。

このような措置は同じ方向に向かう列車で適用されます。また、歴史的経緯なのか(違う方向の)横須賀線鎌倉方面と東海道線藤沢方面を大船で乗りかえる場合も適用されます。

設備は何があるの?トイレは?

グリーン車で特別なのは座席だけではありません。トイレや洗面所もあります(ただし、グリーン車が連結されている列車であれば、普通車にもトイレがあります)。

E231系グリーン車洗面所

写真3. グリーン車についている洗面所

グリーン車に乗れば、身だしなみを整えることも可能です。でも、みんなの共用スペースですので、長居は禁物ですね!

グリーン車の基礎知識まとめ

グリーン車の基礎知識をまとめてみました。これでお金に余裕がある人がグリーン車を使っていただき、快適に移動していただければと思います。と同時に、その人がグリーン車を使うことにより、普通車の混雑が少しでも和らいで私のようなけち臭い人の専有空間が少しでも広がればと思います。

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