関空快速の乗車記(19年秋、大阪→関西空港)

日本第2の中心都市の大阪。ここから関西国際空港に向かうのは2路線あります。1つが南海、もう1つがJRです。南海は大阪のミナミ、JRは大阪のキタにとって便利な印象があります。そのキタからJRに乗って関西空港に乗ってみました。

225系(関西空港)

写真1. 関西空港に停車中の関空快速

復習:JRでの関西空港アクセス概論

まず、JRで大阪市内から関西空港へのアクセスの概要について述べましょう。

大阪市内と関西空港の移動の概要
・種類:関空特急はるか、関空快速

・所要時間:大阪から70分程度(関空快速)、天王寺から31分(関空快速では50分)程度

・運転間隔:関空快速はおおよそ15分間隔

大阪市内から関西空港にJRで向かう場合は、関空快速が無難です。ただし、新大阪や天王寺からだと関空特急「はるか」号のほうが快適で速達性も優れています(関空特急「はるか」は大阪駅を通りません)。

関空特急「はるか」は現在、沿線の通勤輸送がメインとなっていて朝夕にしか運転されていません。一方、関空快速は日中時間帯でも15分間隔で運転されています。ただし、8両編成のうち4両編成しか関西空港に向かわずに、もう4両は途中から別の方向に向かいます。そのため、大阪や天王寺から乗る場合は、前の4両に乗る必要があります。

大阪から関西空港までは70分程度、天王寺から関西空港までは50分程度かかり、意外と所要時間がかかります。また、南海電車とは異なり、難波発着はありません。そもそも、JRは難波には駅がありません(JR難波は難波から離れています)。

大阪から関西空港に向かう

では、大阪から関西空港に向かいましょう!

写真2. 大阪に関空快速・紀州路快速が入線してきた

関空快速関西空港行きと、紀州路快速和歌山行きが入線してきました(写真2)。下り列車は前4両が関西空港行きと決まっています。

写真3. 車内の様子

車内の様子です(写真3)。大型の荷物を考慮して、2列+1列と設定されていて、通路が広くとられています。225系は扉間に5列しかありませんので、扉間の着席定員は15名に過ぎません。そのためか、立っている人も見られます。

写真4. 大阪を発車!

大阪を発車しました(写真4)。大阪駅近くはビルが多い印象があります。

写真5. 大阪市内を走る

大阪市内を走ります(写真5)。大阪環状線の西側は大阪の都心から離れていますので、このように都心感のない風景が続きます。

写真6. 西九条に停車!

西九条に停車します(写真6)。西九条は阪神なんば線と交差しており、ユニバーサルスタジオジャパンへのゆめ咲線の分岐駅でもあります。しかし、駅前はそこまで発展していないように見えます。

写真7. 安治川を渡る

安治川を渡ります(写真7)。大阪市内には川が多く、大阪環状線は多くの川を渡ります。山手線よりも多い印象があります。

写真8. 大阪は川が多い

西九条-芦原橋の3駅で3つの川を渡ります(写真8)。

写真9. 大和路線が近づいてきた

大和路線が近づいてきました(写真9)。JR難波からの線路です。

写真10. 大阪環状線の線路から大和路線の線路に入る

大阪環状線の線路を走っていると、大阪市内から抜けられません。そのため、新今宮の手前で大和路線の線路に入ります(写真10)。

写真11. まもなく新今宮!

まもなく新今宮です(写真11)。手前の高架橋は南海電車のものです。

写真12. 次は天王寺

新今宮を出ると天王寺です(写真12)。天王寺手前では引上線に停車中の電車も確認できます。

写真13. 天王寺に停車!

天王寺に停車します(写真13)。ここで多くの乗客が入れ替わります。

写真14. 大和路線の線路から阪和線の線路に向かう

天王寺を出たら、大和路線の線路から阪和線の線路に渡ります(写真14)。

写真15. 阪和線への連絡線を走行中

連絡線を走行中です(写真15)。

写真16. 連絡線を走行中

連絡線を走行中です(写真16)。地上1Fに位置する大和路線から高架に位置する阪和線への連絡線が建設されたのは、JR化後すぐと聞きます。天王寺から紀勢本線に向かう特急くろしお号を新大阪発着にするためです。

写真17. 近鉄南大阪線をまたぐ

近鉄南大阪線をまたぎます(写真17)。阪和線はかつて阪和電鉄であり、国鉄とは別個の存在でした。歴史も新しく、近鉄より新しいです。そのため、近鉄線をまたぐのです。

写真18. 美章園を通過!

美章園を通過します(写真18)。阪和電鉄は高速志向でしたので、その設備が今でもある程度生きていて、阪和線はある程度の高速運転が可能です。ただし、過密ダイヤのためか、鳳までは最高速度95km/hですが。

写真19. 高速道路をくぐる

高速道路をくぐります(写真19)。阪神高速道路松原線です。

写真20. 鶴ヶ丘を通過

鶴ヶ丘を通過します(写真20)。鶴ヶ丘は2面4線ですが、区間快速以上は停車しません。

写真21. 長居のスタジアムが見える

鶴ヶ丘はスタジアムの最寄駅とされています。そのスタジアムは阪和線の車窓から確認することができます(写真21)。

写真22. 高架で住宅街を走る

高架線で住宅街を走ります(写真22)。2000年代に地上から高架に切り替わったと記憶しています。それまでは住宅街を地平で走っていました。

写真23. 大和川を渡る

大和川を渡ります(写真23)。ここで大阪市から堺市に入ります。

写真24. 堺市に停車!

堺市に停車します(写真24)。天王寺からここまで8.8kmと駅数の割には距離は短いです。

写真25. 堺市付近の風景

堺市駅は堺市の中心から離れています(中心は南海の堺東駅周辺)が、それなりに商店があります(写真25)。

写真26. 三国ヶ丘に停車!

その南海高野線と連絡する駅が三国ヶ丘です。1999年から快速停車駅に昇格しています。先頭だったためか、それなりに乗り降りがありました(写真26)。

写真27. 上野芝を通過!

三国ヶ丘の2つ先の上野芝を通過します(写真27)。阪和電鉄が高速志向だった名残で、待避設備を持つ駅が多く、上野芝もその1つです。

写真28. 住宅街を走る

住宅街を走ります(写真28)。家が多いように思います。しかし、普通しか停車しない駅は15分間隔とやや不便な感じは否めません。2011年ダイヤ改正で大阪直通が毎時3本から毎時4本に増強されたものの、そのときに普通が毎時6本から毎時4本に減ってしまいました。15分間隔を基本とすると、毎時4本か毎時8本の選択肢となり、毎時8本が過剰とされたためでしょうが、毎時6本に戻せないかは考えてしまいます。

写真29. 鳳に停車!

鳳に停車します(写真29)。「おおとり」と読みますが、無学な私はこの漢字をこの駅名以外に見たことがありません。日中時間帯の普通は鳳発着ですが、運用の都合上か、待っていた普通は東岸和田行きでした。

写真30. 多くの車両が見える

私の記憶では阪和線の普通は103系や205系ですが、今やオール223系・225系の時代です。当然、鳳にもこれらの形式がとまっていました(写真30)。

写真31. 住宅街を走る

鳳以南では区間快速が各駅にとまるなど、鳳は運転上の拠点となる駅です。その鳳から本数が減ります。それがうなづける程度に住宅が減ってきました(写真31)。

写真32. 和泉府中に停車

和泉府中に停車します(写真32)。ここでも普通が停車していました。

写真33. 川を渡る

小さな川を渡ります(写真33)。

写真34. 東岸和田に停車

東岸和田に停車します(写真34)。和泉府中、東岸和田と快速停車駅に待避線があるのはダイヤ作成上は助かるでしょう。東岸和田は岸和田の市街地から離れているので、駅前は中心という感じはありません。阪和線の前身の阪和電鉄は和歌山まで速く結ぶことを目的に、既存市街地から離れた場所を通したのです。

写真35. 東岸和田の風景

東岸和田付近の風景です(写真35)。既存市街地から離れているとはいえ、阪和電鉄が線路を通してから100年近く経過しています。そのため、それなりに住宅が建っています。

写真36. 周囲がのどかになってきた

周囲がのどかになってきました(写真36)。

写真37. 熊取に停車!

熊取に停車します(写真37)。多くの紀州路快速はここから各駅に停車します。

写真38. 住宅が減ってきた

住宅が減ってきました(写真38)。熊取は天王寺から33.0kmも離れていますので、住宅が減ってくるのも理解できます。

写真39. 日根野に停車

日根野に停車します(写真39)。日中時間帯の区間快速はここまでです。日根野は車両基地がある運転上の拠点です。

写真40. 関空快速と紀州路快速が分割される

日根野で関空快速と紀州路快速が分割されます(写真40)。紀州路快速はそのまま阪和線を進み、関空快速は日根野から関西空港線に入ります。分割することで、両方向ともに15分間隔で運転することができます。ここで外国人が多く乗ってきました。紀州路快速からの乗り移りなのか、和歌山方面からの乗客かはわかりませんが、おそらく前者でしょう。

写真41. 日根野電車区が見える

日根野電車区が見えます(写真41)。昔は日根野電車区の113系後期車をリニューアルして、元の日根野電車区に返さず、よその前期車と強制交換という冷遇されていたと聞きますが、今は223系と225系に統一され、そのような面影はありません。

写真42. 阪和線から離れる

阪和線から離れます(写真42)。関西空港線は比較的新しい路線ですので、高架橋が続きます。

写真43. 住宅街を走る

このあたりは住宅街があります。また、観覧車も見えます。りんくうタウンのものでしょうか。

写真44. 南海のラピートがやってきた

南海のラピートがやってきました(写真44)。別の線路であれば、南海のラピートがやってこようと関係ないはずですが。

写真45. 仲良くりんくうタウンに停車

仲良くりんくうタウンに停車しました(写真45)。りんくうタウンから関西空港は海上を走ります。海上の橋の建設費は高いですので、JRと南海で線路を共有します。そのため、仲良く停車してしまったら、どちらかが待たされる羽目になります。

写真46. りんくうタウンを出発!

りんくうタウンを出発しました。向こうには南海の線路が見えます(写真46)。

写真47. 線路が合流!

線路が合流します(写真47)。南海とJRの軌間が同じなためにできる芸当でしょう。この1駅で線路を共有しているために生じる興味深い現象があります。関西民鉄の多くはお盆期間中は休日ダイヤが適用されますが、南海は平日ダイヤです。線路を共有するJRが平日ダイヤを適用しているためです。片方が平日ダイヤ、片方が休日ダイヤを適用すると、そのダイヤは成立しません。

写真48. 海上を走る

海上を走ります。とはいえ、道路が上にあり、その構造物のせいで景色はあまり堪能できません(写真48)。

写真49. 海上を走る

もう1枚写真を撮影しました(写真49)。

写真50. 空港島に上陸した

空港島に上陸しました(写真50)。

写真51. 関西空港に到着!

関西空港に到着しました(写真51)。

225系(関西空港)

写真52. 関西空港に到着した関空快速

改めて車両を見てみました(写真52)。助手席側の窓の下辺が低ければ、前面展望が優れるのに、残念ですね!

関空快速に乗ってみて

この記事を執筆した2019年秋時点では、関空快速はインバウンド需要で大いににぎわっていました。そして、国際線に乗ろうという日本人の利用も多かったのでしょう。

一方、本記事を執筆した2021年初夏の段階では、インバウンド需要は消えてしまっています。これは新型肺炎ウィルスの脅威が語られて、移動を制限する情勢になっているためです。とはいえ、世界各国で(種類は違えど)ワクチン接種が進んでいます。国際化が進んだ21世紀、ずっと移動が制限される情勢になるとは考えにくいです。ワクチン接種の進行が「移動を制限」する情勢を終える1つのきっかけになることは間違いありません(mRNAワクチンを接種している国では接種率が40%で感染増加がとまり、60%超えで感染が激減していると聞いています)。

そうなったら、関空快速は本来の「国際線の旅客を運ぶ」機能を取り戻すはずです。鉄道や旅行を趣味として生きる者の1人として、交通機関の繁栄を願っています。

※競合相手の南海電鉄についてはラピートの乗車記(19年秋、関西空港→難波)をご覧ください。

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