乗車前に:ポートライナーの基礎知識
図1. ポートライナーの路線図(wikipediaより掲載)
この路線図を見ただけではわかりませんが、以下の系統が運転されています。
a) 三宮から神戸空港までの系統
b) 三宮→市民広場→北公園→三宮の系統(島内反時計回り)
a) の系統は20分に3本、b) の系統は10分間隔で運転されています。南公園から北埠頭に行くことはできますが、北埠頭から南公園に行くには、中公園で乗り換えなければならないのです。
それでは、実際に乗ってみましょう。
三宮から神戸空港まで乗る
写真1. 実際の運転系統
写真2. 頻繁に運転される様子がわかる時刻表
三宮で実際の運転系統を見てみます(写真1)。三宮から北埠頭に行くには、市民広場を経由する必要があることがわかります。また、市民広場までは2系統が重なりますから、とても本数が多いこともわかります(写真2)。ポートライナーは自動運転のため、運転士はいません。そのため、先頭部に乗客が乗ることが可能です。せっかくなので、先頭部に乗ってみましょう。
写真3. 三宮を出て急カーブを通る
写真4. 急カーブを通った後にポイントを渡る
三宮を出るとすぐに急カーブを通ります(写真3)。その後、ようやくポイントを渡ります(写真4)。駅からポイントまでの所要時間がかかるということは、輸送のネックになることを意味します。急カーブを設定せずに、やや離れた場所に駅を設置することも可能だったでしょう。しかし、現実は急カーブを設定してでも、JRや阪急の駅に近づけようとしました。私はこのことを高く評価したいです。
写真5. 神戸の市街地を走る
ポイントを渡ると市街地を走ります(写真5)。三宮の街をよく知りませんが、このあたりは業務地区であることがわかります。
写真6. そろそろ海を渡る
そうこうしているうちに、本州の終わりが見えてきました。本土側最後の駅です(写真6)。ここからは埋め立ててできた人工島に渡るのです。
写真7. ついに海を渡る
本州とその他の島を結ぶ橋として有名なのは瀬戸大橋ですが、この橋もその1つです。まあ、お台場に向かう交通機関もそれに該当するんですよね。
写真8. 海!
埋立地と人工島の間といえでも、海を渡ります(写真8)。この日は晴れていましたので、きれいに写真を撮れました!
写真9. 分岐点が現れる
三宮方面行きが分岐しています。北埠頭方面からやってくる線路と神戸空港方面からやってくる線路が合流するのです。運転系統の解説でも説明しましたが、北埠頭方面は一方通行なので、私が乗車している方向では分岐はありません。
写真10. ジャンクション、中公園に到着
中公園の配線は興味深く、北埠頭方面からやってくる三宮行きと神戸空港方面からやってくる三宮行きは、全く別のホームから発車します。これでは、中公園から三宮に向かう乗客は、いちいち電光掲示板を眺めてホームを確認せねばなりません。やや不親切な構造ですね。
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写真11. 分岐していく
中公園の三宮方面行きのホームが2層に分かれていたのは、すぐに分岐(合流)するためだったようです。乗り換えの利便性を追求するならば、島式ホームで平面交差するのがベストなのでしょうが、ダイヤが乱れるリスクを警戒したのでしょう。
写真12. 車両が撮影できた!
ポートライナーはホームドアが付いているため、ホームからの車両撮影が困難です。すれ違うタイミングで何度か車両を撮影しようと試みましたが、なかなかうまくいきません。それでも粘った結果、きれいに車両を撮影できました(写真12)。すれ違ったのは、2000型というようです。ポートライナーは2000型と2020型があり、どれも21世紀の車両です。まさにナウい車両なのでしょう(ナウいは死語でしたね)。
写真13. 北埠頭方面への線路が分岐する
市民広場を出ると、北埠頭方面への線路が分岐します(写真13)。この辺りの雰囲気は東京モノレール沿線~お台場の雰囲気に近いと感じました。お台場ほどデートスポット感はないように見受けられましたので、私にも合いそうな雰囲気ですね。
写真14. 京コンピュータが存在する建物(ですかね?)
京コンピュータは一時期話題になった計算機です。そこに近い場所を通るのです(写真14)。
写真15. 港湾地区を見る
ポートライナーという名称は港(ポート)からきています。港らしい景色がないかと探していましたが、ようやくそれらしい景色を眺めることができました(写真15)。いかにもロジスティクスの拠点という風情ですね。
写真16. もう一度海を渡る
ポートアイランドを出て、もう一度海を渡ります(写真16)。神戸空港の空港島に入るのです。
写真17. 航空会社のロゴが見える
写真18. 滑走路も見える
空港島に渡ると、空港の風情が広がり、神戸空港に着いたのです(写真17-18)。
六甲ライナーに乗る
六甲ライナーは六甲アイランドへの交通機関として整備されました。ポートライナーとは異なり、2つのチャンネルからアクセスできます。1つがJRの住吉、もう1つが阪神の魚崎です。JRは快速停車駅、阪神は特急も快速急行も停車する駅です。六甲ライナーは単純な路線で、住吉からマリンパークまでの路線が1つ存在するのみです。そのため、乗り鉄はラクですね(笑)。
それでは、実際に乗ってみましょう。六甲ライナーは自動運転となっているため、運転士がいません。そのため、乗客が最前列に座ることができるのです。私ですか?最前列に乗りましたよ。
写真19. 住吉を発車!
写真20. 少しだけJRと並走する
住吉はJR線のやや南側に線路があり、少しだけ並走します(写真19-20)。
写真21. 住宅街を走る
住吉から魚崎までは住宅街の中を走ります(写真21)。特に変哲もない風景のように思えます。
写真22. 魚崎を発車!
魚崎を発車すると、高速道路が見えます(写真5)。阪神高速でしょうか?このあたりの景色はどことなく海沿いという感じがします。
写真23. 南魚崎ですれ違う
南魚崎ですれ違います(写真23)。まだここは本州内ですが、海沿いの工業地帯の風情が漂います。
写真24. 海を渡るよ!
写真25. 海を眺める
南魚崎を出ると、いよいよ六甲アイランドに突入します。電車は徐々に高度を上げていきます(写真24)。そこから海を眺めることができます(写真25)。
写真26. 六甲アイラインドに突入!
そうして、六甲アイランドに入ります。人工島らしく、人工的な街並みが広がります。私が住んでいる山手線沿線とは大違いです。いわばファミリー向けの街といえるでしょう(写真26)。このような中を走り、マリンパークという駅に着いたのです。
写真27. マリンパーク駅前の光景
写真28. マリンパークの駅舎
マリンパーク駅前は「マリン」「パーク」と呼べる華やかな雰囲気はありませんでした(写真27)。駅前にはプールがありましたので、夏は家族連れで賑わいそうですね。
全体的に六甲アイランド自体が住宅が多く、六甲ライナー自体が地元のための交通機関として運営されている様子が見えました。
最後にこんな写真をご覧いただきましょう。
写真29. 阪神の宣伝
地元の人向けの交通機関という側面が強いことをうかがえる車内広告です(写真29)。そして、阪神電車は自らの強みをわかっていますね。梅田はJRとモロに競合していますが、難波は阪神しか直結していませんからね。