地下鉄丸ノ内線(混雑基本データ)

記事上部注釈
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このページでは地下鉄丸ノ内線の混雑状況について基本的なデータをまとめています。また、私が実際に現場で調査した結果へのリンクも記しています。

丸ノ内線02系(池袋)

写真1. 池袋に停車中の丸ノ内線電車

地下鉄丸ノ内線の基本情報

地下鉄丸ノ内線は池袋から大手町、東京、銀座や新宿を通り、荻窪に達する路線です。丸の内線は戦後で初めて東京に建設された歴史ある地下鉄です。

古い地下鉄路線ということもあり、都心の重要な場所は網羅されています。古くからのショッピング街銀座、オフィス街の中枢の大手町、東京の玄関口である東京駅、政治的に重要な霞ケ関(※)、副都心として勢いのある新宿や池袋などです。また、浅い場所に駅があるので、地上からのアクセスも良く、多くの人が乗ったことのある地下鉄路線の1つでしょう。

※地名は霞関ですが、駅名は霞関です。そのため、本文では駅名の霞ケ関の表記に合わせました。

その丸ノ内線の混雑緩和として多くの地下鉄が建設されています。例えば、池袋から都心方面に抜ける路線として有楽町線が建設されています。また、新宿から都心方面に向かう路線としては、都営新宿線、(広い意味で)千代田線が建設されました。そのため、多くの通勤客はこれらの路線も活用しています。

地下鉄丸ノ内線の混雑基本データ

では、混雑状況データを簡単にまとめます(表1、表2)。

表1. 地下鉄丸ノ内線の混雑データ(荻窪側)

最混雑区間四ツ谷→赤坂見附
混雑率2022年112%
2021年96%
2020年96%
2019年158%
2018年165%
2017年163%
2016年157%
最混雑時間帯8:10~9:10
集中率20.3%
流動最大区間四ツ谷-赤坂見附
乗客半減区間新中野-東高円寺

・流動最大区間:当該の路線で最も輸送人員の多い区間(弊サイト独自指標)

・乗客半減区間:流動最大区間の輸送力が半分以下になる、最大流動区間に最も近い駅間を指す(弊サイト独自指標)

※集中率、流動最大区間、乗客半減区間は都市・地域交通年報(平成30年度版)を参考に独自で計算

混雑率の出典は国土交通省発表の資料(2022年2021年2020年2019年2018年2017年)、2016年は都市・地域交通年報(平成30年度版)

表2. 地下鉄丸ノ内線の混雑データ(池袋側)

最混雑区間新大塚→茗荷谷
混雑率2022年128%
2021年92%
2020年101%
2019年159%
2018年169%
2017年165%
2016年161%
最混雑時間帯8:00~9:00
集中率23.8%
流動最大区間四ツ谷-赤坂見附
乗客半減区間該当なし

・流動最大区間:当該の路線で最も輸送人員の多い区間(弊サイト独自指標)

・乗客半減区間:流動最大区間の輸送力が半分以下になる、最大流動区間に最も近い駅間を指す(弊サイト独自指標)

※集中率、流動最大区間、乗客半減区間は都市・地域交通年報(平成30年度版)を参考に独自で計算

混雑率の出典は国土交通省発表の資料(2022年2021年2020年2019年2018年2017年)、2016年は都市・地域交通年報(平成30年度版)

最混雑区間は四ツ谷→赤坂見附と新大塚→茗荷谷です。荻窪側、池袋側ともに、郊外から都心に向かう流れがあるので、両方向で混雑が見られます。

中央線沿線の通勤客が新橋方面に向かうための経路として重要視されているため、四ツ谷から赤坂見附まで混んでいます。その証拠に、銀座線の最混雑区間赤坂見附→溜池山王です(赤坂見附で銀座線と丸ノ内線は同じホームで乗りかえられます)。中央線にそのまま乗っていても神田や東京で乗りかえれば新橋地区には行けますが、目的地の微妙な立地であったり、大回りしたくないという事情だったりと各自が最適な通勤経路を選択しているのです。混雑率は160%程度と首都圏では標準的(2019年以前、2020年以降は90%程度)なものです。

また、池袋地区(や乗りかえ先の路線)から都心への最短経路になるので、池袋から東京方面も混雑します。新大塚周辺は住宅街ですので、朝ラッシュ時には降りる人よりも乗る人が多いです。一方、茗荷谷は学校があるため降りる人が多く、データ上の最混雑区間は茗荷谷の手前です(ただし茗荷谷、後楽園、本郷三丁目は住宅街ともいえる立地です)。

集中率とはラッシュに集中する割合です。極端な話、集中率が100%であれば、ラッシュ以外に全く使われないということです。20%以下が集中率が低め(朝も日中もまんべんなく利用されている)、30%以上が集中率が高め(ラッシュ以外は空いている)と判断できます。丸ノ内線の荻窪側(四ツ谷-赤坂見附)は20%程度と低く、日中でも利用されていることがわかります。これはさまざまな客層に利用されていることを示します。逆に、池袋側(新大塚-茗荷谷)はやや高いです。周辺が住宅地なので、どうしても利用が朝と夕方に集中するのです。

乗客が最も多い区間は赤坂見附-四ツ谷です。この乗客が半減する区間は新中野付近です。最も利用される区間が赤坂見附-四ツ谷というのは、中央線から都心に向かう人に選ばれていることを意味するのでしょう。その乗客数は新宿で1段階減少し、さらに西新宿で減少します。そして、中野坂上でさらに減ります。その中野坂上で乗客が半減するのです。近年のダイヤ改正で新宿折り返しの区間運転の一部を方南町に伸ばしたのは、乗客の比較的多い新宿-中野坂上の本数を確保しつつ、中野坂上-荻窪の本数を節約する意味で、ちゃんとした理由があったと考えることができます。

地下鉄丸ノ内線の混雑状況の現場調査

ここまでは地下鉄丸ノ内線の基本データをベースに解析しました。実際の調査結果は以下のリンクにあります。

丸ノ内線の混雑状況(茗荷谷→後楽園、朝ラッシュ時、現場調査)
最混雑区間に近い場所でラッシュ時の様子を実際に観察しています。どの車両も混んでいることがわかります。また、一番混む時間帯も考察しています。

休日日中時間帯の丸ノ内線の混雑状況(池袋と大手町で現場調査)
休日の混雑状況はどうでしょうか。勢いの増す池袋と、都心部である大手町-東京で実際の混雑状況を確認しました。号車ごとの混雑状況も確認していますので、穴場の車両もわかります!

東京都の各路線の混雑データのまとめ

では、他の路線と比べて混雑率はどうなのでしょうか。各路線の最混雑区間とその混雑率をまとめたページを用意しました。また、他の路線の基本データへのリンクを備えています。

東京都の各路線の最新の混雑データまとめ

簡易検索システム

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