相鉄20000系の車内

記事上部注釈
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相鉄には多くの形式があります。そのうち東急方面直通用を考慮して新造された車両が20000系です。相鉄らしさが大きく反映された車内です。そんな相鉄20000系の車内を紹介します。

相鉄20000系

写真1. 海老名に停車中の相鉄20000系

復習:相鉄20000系の概要

まず、相鉄20000系の概要をまとめましょう。

相鉄20000系電車の概要
  • 所属:相模鉄道(相鉄)
  • 運用:相鉄線営業線全線(JR直通以外)
  • 形態:4ドアロングシート

相鉄20000系は東急直通を視野に入れた、10両編成の電車です(8両編成は21000系です)。相鉄の他の電車と同様に、4ドアロングシート車です。車体幅が狭いためか、東急方面に直通するためか、ボックスシートは設置されていません。

相鉄の車両は多くが幅広(車体幅2950mmが多い)の車両ですが、直通先の東急線では幅広の車両は対応できません。そのため、車体幅は狭く2750mmしかありません。10両編成と8両編成の投入数が同編成の予定ですが、これは8000系などの取り換えも兼ねているのでしょう。東急直通用として投入していても、東急に直通しない運用に入っても問題ないのです。

相鉄20000系の車内を眺める

さて、その相鉄20000系の車内を眺めてみましょう!

写真2. 相鉄20000系の全体

全体の様子です(写真2)。変哲のない4ドアロングシート車のように見えますが、色使いが独特です。色彩関係の用語を使うと、全体的に彩度が低く、明度差が大きい色使いです。もう少しやさしい言葉を使うと、白と黒をダイナミックに使われているということです。

写真3. 座席の様子

車両中央の座席は7人掛けです(写真3)。現代の首都圏の車両では標準的な握り棒もあります。2+3+2と分割されていることも首都圏では標準的です。白色の壁、明るいグレーの座席、暗いグレーの床が対照的です。下を暗い色、上を明るい色を採用するのは安定感を感じさせる色使いと聞いたことがあります。

写真4. 車端部の様子

車端部の様子です(写真4)。車両の端部の壁は黒系の色を採用しています。

写真5. 優先席の様子

優先席もモケットは赤色です(写真5)。無彩色が主流の車内において、このような色はアクセントになります。ここで着目したいのは、ドア部分と座席の仕切りです。一見すると仕切りがないように見えますが、透明の仕切りがあります。冬場に各駅で寒い風が座席に吹き込んでくることをある程度防ぐことができましょう。

写真6. ドア付近の様子

写真7. ドア付近の様子

この仕切りは優先席近くばかりだけではありません。通常の座席の脇も同様です(写真6、写真7)。車内の開放感とある程度の保温を両立させる、あるいはドア付近に立つ乗客と座席に座る乗客の干渉を防ぐという効果がありましょう。透明の仕切り板は汚れが目立ちますので、メンテナンスをこまめにせねばなりませんが、その点は大丈夫なのでしょうか(乗った車両は汚れが目立つようには見えませんでした)。

写真8. 運転台仕切りの様子

運転台仕切りの様子です(写真8)。前面展望はある程度確保されています。とりわけ東急車の窓が最近2枚になっていますから、そのような意味で相鉄車が「当たり」になります。JR直通の12000系でも同様の前面展望を期待したいところです。

写真9. ドアの様子

ドアの様子です(写真9)。白い化粧板が張られたドアで、2010年代後半以降の車両としてはごく一般的です。

写真10. ドア付近の様子

別のアングルから眺めました(写真10)。ドア付近の握り棒がおしゃれな形状になっていること、高さ方向の中央付近にドアボタンが設置されていることに気づかされます。また、ドア上LCD表示機の下に横方向に板があります。これはドア付近に立つ際に重宝します。

写真11. ドアは複層ガラス

そのドア窓は複層ガラスです(写真11)。冬場に結露しにくく、乗客本位な機能です。本当は客窓全てが複層ガラスだと良いのですが、関東の4ドアロングシート車でそのような車両はなかなか見かけません。

写真12. ドア近くの吊革

ドア近くの吊革です(写真12)。一般的な丸や三角ではなく、楕円形のような形をしてます。

写真13. 天井の照明

天井の照明です(写真13)。一般的な車両ですと直管の灯具が並ぶのですが、そのような無機質さは感じません。間接照明風の優雅さを感じます。

相鉄20000系に乗ってみて

今回、相鉄20000系に乗ってみました。機能的に4ドアロングシート車から脱却できませんが、その制約の中で最大限の車内を造ろうという意欲が見えました。特に、(今回の記事では紹介していませんが)時間帯によっては電球色の照明を採用するという試みはその筆頭でしょう。

近年の相鉄の車両はモダンな内装を採用しています。専門用語でいうと、無彩色(あるいは彩度のごく低い色)で明度差を付けてメリハリのある色使いをしつつ、アクセント的に赤色の座席を採用しています。前面展望やドア窓の複層ガラスなど、基本的な機能も満たしています。このような内装の車両は直通先の東急線や地下鉄線で目を惹くことでしょう。そのような意味でモダンな相鉄のイメージを植え付ける効果もあります。

ある意味、この車両は4ドアロングシート車の究極を極めた車両です。今後も(相鉄に限らず)このような車両が増えることを願ってやみません。

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