サンライズエクスプレスに乗る~概要とチケット入手から実際の乗車まで

記事上部注釈
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四国鉄道旅行記にも記しましたが、私はGWにサンライズ瀬戸号に乗車しました。ここでは、サンライズエクスプレスの基本~乗車案内まで記します。事前の準備と実際の乗車記録(そして車内の使い方のコツ)を執筆いたします。

基礎知識の確認

サンライズエクスプレスの概要

弊サイトをお気に入り登録している人にとっては釈迦に説法と思いますが、サンライズエクスプレスは以下の特徴をもつ列車です。まずは概要を示しましょう。

・区間:(サンライズ出雲号)東京-出雲市、(サンライズ瀬戸号)東京-高松

サンライズ運行系統

図1. サンライズエクスプレスの運行系統(公式サイトより)

・運行形態:毎日運転夜行列車(夜に出発し、朝に到着)

・必要なチケット:乗車券、サンライズの座席(や寝台)が指定された特急券
※乗車券と特急券の区間が同一である必要はありません

・料金:区間により異なるが、東京-高松で22110円、東京-出雲市で22790円(シングル利用)

・ランク:ノビノビ座席(ごろ寝)~シングルデラックス(洗面所も付いた個室)まで

概要の解説

サンライズエクスプレスは2種類あり、出雲号が東京と出雲市を、瀬戸号が東京と高松を結びます。両者は東京と岡山では連結して走ります。つまり、東京-岡山間で利用する場合はどちらに乗っても構わないのです(図1)。途中の停車駅から乗ることも可能です。例えば、横浜-米子という具合にです。ただし、注意しなければならないのは、品川や小田原には停車しないことです。近隣の停車駅である横浜や熱海などで何らかの方法でアクセスする必要があります。

表1. サンライズ出雲号の時刻

サンライズ出雲の時刻

表2. サンライズ瀬戸号の時刻

サンライズ瀬戸の時刻

サンライズエクスプレスが特徴的なことは、毎日運転の夜行列車である点です。そのため、チケットさえ取れれば(ここが難題なのですが)いつでも乗れるのです。そのチケットは乗車券と特急券が必要で、JRのみどりの窓口で購入できます。一部の旅行会社でも購入できるようですが、私は経験ありません(旅行会社よりも駅の窓口が自宅に近いため)。

料金ですが、1年中同じ料金です。シングル利用だと東京-高松で22110円、東京-出雲市で22790円です。シングルより安いのはソロやノビノビ座席です。また、シングルデラックスだと高価になります。良いランクを求めるなら、それなりの料金を払いましょう、ということです。

ランクですが、ごろ寝するための設備(ノビノビ座席)から洗面所付きの個室(シングルデラックス)まで存在します。2人用の個室も少ないながらあります(私は乗車経験はありません)。

サンライズのシングル

写真1. 標準的なランクであるシングル

ソロの室内

写真2. ややランクの低いソロ

サンライズ号のノビノビ座席

写真3. 最も価格の安いノビノビ座席

シングルデラックスの室内

写真4. 最も快適なシングルデラックス

最も標準的な個室はシングルです(写真1)。個室で寝るだけという設備ですが、スーツケースを置くスペースや携帯電話などの充電が可能な電源は設置されているので、特に不便は感じません。また、次に述べるソロとは異なり、部屋の中で立つことも可能です。サンライズツインという2人用の個室も1人当たりの値段は同じなので、同等の快適性と思われます。

最も安い個室がソロです(写真2)。シングルと同じような部屋ですが、部屋の中で立つことができません。そのため、着替えは若干苦労するでしょう。それだけの違いで1000円以上シングルより安いので、選ぶ人も多いです。カギのかかる部屋で寝られるのは、それだけで安心できます。特に私のような小心者ならなおさらですね…。

最も安く移動できるのが、ノビノビ座席です(写真3)。体を横にできて東京-高松を15060円、東京-出雲市を15740円で移動できるのです。この安さのためか、それなりに人気のようです。

逆に、最も快適な部屋がシングルデラックスです(写真4)。室内に洗面所があり、シャワーも無料で利用できます。また、デスクと椅子もあります。そのため、移動中に書類仕事をしたり、ちょっとしたパソコン作業をしたり、ということも可能です。ちょっと私には豪華すぎるかな、とも思いました。

チケットの入手

そのチケットは乗車券と特急券が必要で、JRのみどりの窓口で購入できます。一部の旅行会社でも購入できるようですが、私は経験ありません(旅行会社よりも駅の窓口が自宅に近いため)。みどりの窓口は大きな駅だけに限定されていると思いがちですが、大都市であればみどりの窓口の存在していない駅のほうが少ないくらいです(表3)。たとえば、山手線の場合だと8駅がみどりの窓口はなく、他の21駅はみどりの窓口があるのです。

表3. みどりの窓口のある駅とない駅(山手線)

みどりの窓口(山手線)

チケットの入手はそこまで難しくなく、みどりの窓口で「8/1、東京から出雲市まで、シングルで」と乗車日、乗車区間と部屋のクラスを言うだけです。

発売日は列車が始発駅を発車する日付の1か月前の10:00です。なお、1か月に同じ日付が存在しない場合、その月の1日を1か月前とみなします。

例1. 8/1東京発車の列車を東京から乗車する場合(基本例)
1か月前の7/1の10:00に発売開始です。

例2. 7/31東京発車の列車を東京から乗車する場合(変則例1)
1か月前の6/31は存在しません(6月は30日までです)から、7/1の10:00に発売開始です。

例3. 静岡に8/2 0:20発の下り列車に乗車する場合(変則例2)
この列車の始発駅(東京)発車は8/1です。この場合は、静岡から乗車する日付(8/2)の1か月前ではなく、始発の東京発車(8/1)の1か月前の7/1の10:00に発売開始です。

サンライズエクスプレスは人気が高いですので、乗車日の1か月前に入手できるに越したことはありません。私は有休を取得して自宅の最寄駅に10:05に入手しましたが、ほとんど残っていませんでした。これは5/6発車の上りですので極端な例ですが、このような時期に利用する場合はそれほどシビアな競争を強いられるのです。サンライズ出雲は縁結びを願う女性-そのような努力を別の場面に生かせば良いのに-に人気のようですから、競争率が高いように感じます。

シングルに乗ってみる

シングルの紹介

それでは、実際にシングルに乗ってみましょう。ここでは、シングルや共用設備の細かな解説を中心に行います。実際の旅行記は別途ご覧ください。

サンライズ瀬戸(17年5月に高松で撮影)

写真5. サンライズエクスプレスの外観

サンライズの出入り口

写真6. 出入口付近

サンライズ:階段を昇る

写真7. 階段を登る

シングルの通路

写真8. シングルが両側に並ぶ通路(15年に撮影、1F)

朝焼けをイメージした外観の車体(写真5)の中に入ります。その入口はそれなりに雰囲気があります(写真6)。多くのシングルでは1Fか2Fに個室があります。私がGWに乗車した際は2F(階上)にありましたから、階段を登りました(写真7)。そこから部屋を探し当て、部屋に入るのです。シングルの場合は通路が中央にあり、部屋が両側にあります(写真8)。

シングルの室内

写真9. シングルの奥側

サンライズのシングル

写真10. シングルの手前側

シングルはベットとわずかなスペースがあるのみです。それでも個室で寝て移動できるのは価値が高いと思います。扉に遠いほうはベッドの幅が広く(写真9)、入口に近いほうはテーブルが付いています(写真10)。私はテーブルで愛用の電話機を充電しました(よく見ると携帯電話がありますね)。私は奥側に頭を置いて寝ました。奥側に各種スイッチがあるので、そのほうが良いのです。

シングルの室内

写真11. スイッチ類が配置された箇所

シングルの室内

写真12. 空調の吹き出し口

奥側にスイッチが集約されています(写真11)。めざまし、照明(室内灯と常夜灯、どっちがどっちかは忘れましたので実際に操作してみてください)、ヒーター、ラジオなどの操作が可能です。ラジオはトンネルとかでは聞けないとおもいますが…。空調の風量も調整できます(写真12)。とてもアナログなやりかたですけどね。寝ている間は空調をあまりかけないほうが良いと思いますので、閉めるのも手でしょう。

シングルの主電源

写真13. テーブルの下に存在する電源スイッチ

テーブルの下に電源スイッチがありました(写真13)。ここをON!しないと充電ができません。ケーブルを差しても充電が開始されない場合は、主電源が入っていないことを疑いましょう。

共用設備の紹介

サンライズエクスプレスの出入り口付近

写真14. 洗面所

夜に乗車すると就寝前の歯磨きや、起床後の洗顔などで洗面所は重要です。そのため、各車両に洗面所が備わっています(写真14)。カーテンもあるので、カッコ悪い洗顔中の姿などを見られなくて済みます(お前はいつでもカッコ悪い?それは見なかったことに)。

サンライズのトイレ

写真15. トイレ

サンライズのトイレ

写真16. ペーパーも完備

また、トイレ設備も重要です。これも各車両に備わっています。車椅子対応のものと非対応のそれがありますが、いずれも清潔な空間です。利用する私たちもきれいに使いたいものです(写真15)。トイレットペーパーの予備もちゃんとありますので、紙切れが発生する可能性も少なく安心です(写真16)。

サンライズのシャワー:自動券売機

写真17. シャワー券の自動券売機

サンライズ:シャワー室の脱衣カゴ

写真18. 更衣室にある脱衣カゴ

サンライズ:ドライヤー

写真19. ドライヤー

サンライズ:シャワー室内部

写真20. シャワー室内部

サンライズ:シャワー室利用上の注意

写真21. シャワー室使用上の注意

サンライズエクスプレスにはシャワー設備もあります。ただし、シャワー券の枚数が限定されていますので、一部の人しか入れません。そのため、有料のシャワーカードを購入する必要があります(写真17)。シャワーカードの券売機は3号車に存在し、ミニラウンジの隣にあります。更衣室とシャワールーム本体があり、シャワーは6分間お湯が出ます。

更衣室には脱衣カゴがあるので、洋服を格納することが可能です(写真18)。更衣室部分にはドライヤーもあります(写真19)。また、シャワールームにはボディソープとシャンプーが備わっています。私のようにブランドを気にしない者であれば、これで充分です(ドイツ旅行ではホテルに備え付けのボディソープで髪を洗ったくらいです、写真20)。なお、お湯は6分間使えます。シャンプーを使うときなど、シャワーを止めればカウントも止まります。

シャワー室利用上の注意も撮影しました(写真21)。ここで重要なことは、ャワーカードを入れたあとにドアを開けたら、シャワーカードが無効になってしまうことです。これを防ぐために、シャワーカードを入れる前に着替えがあるかどうかを確認することが重要です。

サンライズ:ミニラウンジ

写真22. ミニラウンジ全景(2012年に撮影)

サンライズエクスプレスの10号車にはミニラウンジがあります(写真22)。宴会をする人、景色を眺める人、シャワーの順番を待つ人、様々な利用者が見えました。

写真18. 列車から見える美しい海

私もラウンジを利用して朝の美しい海を堪能しました(写真18)。起きたら全く別の景色の中を走っていること、そして<寝ながら移動でき時間を有効活用できること、これが夜行列車の魅力だと思うのです。

※実際の乗車記はこちらをご覧ください。
サンライズ瀬戸への乗車(高松から東京まで)

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