東上線日中時間帯ダイヤの修正案

東武東上線の日中時間帯のダイヤはどのようなものでしょうか?そして、そのダイヤの欠点を私なりに指摘して、改善策を考えることにしましょう。

川越に到着する快速急行(東急5000系)

写真1. 東急車が使われる快速急行(ただし日中時間帯には運転されない)


東上線の現在のダイヤと問題点

修正案を提案する前に現状把握と問題点の発見を行いましょう。

東上線のダイヤパターン

2016年3月ダイヤ改正から、同じパターンを採用しています。池袋断面で、30分サイクルに快速、急行各1本、準急2本、普通4本です。池袋-成増では準急、急行、快速ともに停車駅は変わらず、準急以上の速達列車と普通が交互に発車します。準急の半数、つまり30分間隔で地下鉄直通急行に接続します。和光市からは急行が15分間隔で、その間に快速か準急(和光市以北は各駅に停車)が挿入されます。この他に地下鉄有楽町線から普通が30分間隔で設定されます。

池袋発のパターン

よくわからないですか?池袋での発車時刻を示しましょう(表1)。

表1. 池袋発車時刻と速達列車の和光市での接続

東上線池袋日中発車時刻

毎時00分に快速が発車します。急行はその10分後の毎時10分に発車します。急行発車の15分後の毎時25分に準急が発車しますが、その準急は和光市で地下鉄からの急行(Fライナー)に接続します。その準急の発車8分前に準急が発車します。池袋を発車する普通は30分間に4本ありますが、その中の1本のみ川越市に向かいます。残りの3本は成増行きです。

和光市-川越市のパターン

和光市からは普通1本、準急2本が各駅に停車します。この他に、地下鉄有楽町線からの普通が30分間隔で設定されて、和光市から川越市までは30分に4回の乗車チャンスがあります。また、和光市-川越市の速達列車は30分に3回設定され、快速1本、急行2本です。快速も急行も川越市以南では停車駅は変わりません。

川越市以北のパターン

では、川越市以北のパターンはどうなっているのでしょうか?30サイクルに快速1本、急行2本、準急1本のパターンです。ベースは急行が15分間隔で運転されていて、その間に快速と準急が運転されるとお考えください。快速だけですと快速通過駅の乗車チャンスがありませんから、快速にリレーすることを目的として、準急が運転されているのです。

参考までに、川越市の発車時刻を示します(表2)。

表2. 川越市での発車時刻

日中川越市発車時刻

13分発と29分発の急行が軸とお考えください。29分発が地下鉄からの急行(和光市で池袋発着の準急に接続)です。地下鉄直通なので、和光市で停車時間が多いために28分発ではなく29分発になっています。地下鉄直通急行の後に、快速と準急が入ります。準急は快速のサポート列車という位置づけです。

上りのパターン

具体的な時刻は下りで説明しましたが、パターンは上りでも同じです。上りで巧みと思うのは、急行池袋行き→快速池袋行き→急行元町・中華街行きの順番になっていることです。このことで、地下鉄直通の急行に乗車する乗客が相対的に少なくなり、地下鉄への乗客流出を避けられるのです。「地下鉄直通急行」というブランドを獲得しつつ、実際にはあまり多くの乗客を地下鉄に流出させないようにしているのです。地下鉄に流出ということは、東上線の池袋-和光市の運賃収入が減収になることを意味しているためです。

東上線のダイヤの問題点

東上線の日中時間帯のダイヤを簡単に解説しました。以前の急行12分間隔、準急20分間隔のようなデタラメなダイヤと比べれば、非常に使いやすいと思いますが、何点か気に食わない点ブラッシュアップできる箇所があります。その箇所を3点に絞って記しましょう。

川越市以北が本数の割に待ち時間が長い

川越市以北でも快速停車駅は毎時8本確保されています。毎時8本であれば、平均7.5分間隔です。しかし、現実には15分のダイヤホールが存在します。これは、急行と急行を15分間隔で運転して、その間に快速と準急を連続して運転しているためです。

下り快速の所要時間がかかりすぎる

下り快速の所要時間は池袋から川越市(到着)まで34分です。一方、急行は32分です。急行と快速は停車駅が同じですので、同じ所要時間であることが自然です。それなのに、快速は急行と停車駅が同じなのに2分余計にかかっています。これは、快速が急行の5分後に発車しているために時刻調整のために徐行していることが原因でしょう。

上りについては、このような現象は発生していません。

池袋から川越までの速達列車が最大15分空く

急行と急行(池袋-和光市は準急)の間に快速または準急を挿入していること、そして準急はふじみ野で急行の待ち合わせを行っているため、池袋と川越の移動で15分の待ちが発生することも問題です。また、急行の半数が地下鉄直通のため、池袋発車の急行が30分間隔なことも悪い印象を抱いてしまいます。このことにより、(毎時25分の準急があるとはいえ、)急行を逃すと、次の速達列車である快速まで20分待ちが発生するのです。

ダイヤ提案

このような欠点を持つダイヤをより使いやすくするにはどうしたら良いのでしょう?

急行を1本増発

一番の問題は、和光市-川越市で急行と快速合わせて毎時6本であるために、間隔が一定しないことです。それを解決するには、急行を毎時2本(1サイクル1本)を増発すれば良いのです。つまり、和光市-川越市で急行毎時6本、快速毎時2本とするのです。

私の肌感覚では、15分開いた後の急行はそれなりに混雑します。このことを考えますと、急行を毎時2本増発すること自体は輸送過剰ではないのです。

快速の発車時刻をずらす

快速の発車時刻を毎時00分ですと、2分の時刻調整が生じます。ならば、快速が池袋をあと2分遅く発車すれば良いのです。そうすれば、快速の直前に池袋を発車する普通は上板橋まで逃げ切れます。したがって、池袋からときわ台と上板橋まで早く着けるのです。これは、快速の池袋発車時刻をジャストタイムに設定したいがためでしょう

※他の下り列車を全て2分前倒ししても、同じ目的を達成できます。しかし、ここでは和光市で接続する地下鉄やその直通先のダイヤを修正する手間を考えて、快速の池袋発車時刻を2分繰り下げることが得策と判断しました。

このようにすると、池袋での発車時刻は以下の通りとなるでしょう(表3)。

表3. 池袋での発車時刻

東上線池袋日中発車時刻(急行増発)

快速と急行のスジ入れ替え

これで本数は確保できます。しかし、急行が7分連続で発車した後に23分あくのは、不格好です。そのため、急行と快速を入れ替えるのです(表4)。

表4. 池袋での発車時刻

東上線池袋日中発車時刻(急行増発、快速入れ替え)

池袋基準毎時02分発から15分間隔で急行を運転して、急行の間には、準急(和光市で地下鉄直通急行に接続)と快速を交互に運転します。このようにすると、主力となる池袋発着の急行がきれいな15分間隔で運転されるので、それなりに便利な印象になるでしょう。

また、川越市以北の快速停車駅では毎時8本という本数が変化しないにも関わらず、最大待ち時間は13分(東松山と森林公園、両駅は快速と急行の所要時間差に起因する、快速と急行の続行運転が発生するため)に縮まります。若葉と坂戸であれば11分となります。

快速通過駅では15分の待ち時間が発生することには変わりませんが、準急が急行に振り替えられることにより、川越市で快速の待ち合わせがなくなり、川越や池袋への所要時間が短縮します。

下りについて述べましたが、上りについても同様の考えを適用できます。

今回のまとめ

今回、急行を毎時2本増発することにより、利用しやすいダイヤに変えられました。また、下りの快速の池袋発車時刻を2分後にずらすことにより、池袋から川越以遠への所要時間を短縮できました。実施にもこのようなダイヤを実現してもらいたいものです。


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