名古屋地区東海道線の混雑状況(休日夕方、金山-熱田、座れる?)

記事上部注釈
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JR化前と比べて格段に乗客が増えた名古屋地区東海道線。それを反映して2006年からは快速列車の両数がだいぶ増えています。そんな状況の中、休日の夕方は座れるのでしょうか。実際に調査しました。

311系新快速(金山)

写真1. 空いている新快速(これは主たる流動とは逆向きのためです)

調査区間の選定

今回は長距離利用が多いと予想される東側(豊橋側)の混雑を調査しました。この方面の乗客は金山で乗り降りすることも多いです。そのため、調査区間を名古屋-尾頭橋ではなく、金山-熱田としました。金山から地下鉄で栄まで通じており、豊橋方面と栄の行き来は金山のほうが便利なのです。地下鉄東山線の混雑が激しいので、それを避ける流れもあるでしょう。

混雑状況のまとめ

詳細な分析を飛ばしたい人のために最初に結論を示します。

・金山発車時点の豊橋方面行きは列車によってばらつきがあるが、休日の夕方は快適に立てるレベルである
・最も混雑が激しいのは、新快速である
 ※特別快速は大府利用客が直前の区間快速に分散されるため、若干空いている
・金山に到着する列車はガラガラである

混雑の生データ

実際の調査結果を示します。

弊サイトでは混雑ポイントという概念を導入しております。その概要を示します(表1)。

表1. 混雑ポイントの概要

乗車ポイントの概要

せっかくなので、120ポイント~160ポイントの様子をご覧いただきましょう(写真2-4)。いずれも個人情報を守ることを目的に、画質を落としています。
※この写真は別件の混雑調査の際に撮影したものです。

混雑ポイント120ポイント相当

写真2. 混雑ポイント120ポイントの様子(右上に私の指が写っていますね…)

混雑ポイント140ポイント相当

写真3. 混雑ポイント140ポイントの様子(右上に私の指が写っていますね…)

混雑ポイント160ポイント相当

写真4. 混雑ポイント160ポイントの様子(写真2と異なり、ドア部分が圧迫されていることがわかります)

表2. 実際の混雑状況(金山→熱田)

18.10 金山→熱田

表3. 実際の混雑状況(熱田→金山)

18.10 熱田→金山

実際の混雑状況を示します(表2、表3)。熱田から金山へ向かう列車はだいぶ空いていますね。これは名古屋までは多くの人と逆向きの流れのためでしょう。

なお、東京地区の電車と比較してドア近くに固まる傾向がはっきりと確認できました。余談ですが、この傾向は地下鉄でも共通でした。確かに313系の導入時に「ドア付近が混雑する状況を考慮し、(中略)従来車より出入台スペースを拡大している」(鉄道ジャーナル1999年7月号p91)と設計思想が紹介された理由も納得できます。

混雑状況の分析

さて、混雑状況を分析してみましょう。

名古屋方面から豊橋方面

まず、速達列車に乗客が集中していることがはっきりしています。特に新快速は通路が半分程度埋まっているほどの混雑です。この他の列車はそこまで混雑してません。全体的にいうと、新快速を除けば快適に立てる程度の混雑ということです。

また、新快速と特別快速を比較すると、特別快速のほうが空いていることがわかります。これは、大府利用客が直前の区間快速に乗るためでしょう。また、区間快速は普通よりも空いています。これは、共和や大府利用客よりも近距離駅の利用があることを示します。この区間快速は貴重な武豊直通ですが、そこまで混雑していません。30分間隔かつ4両編成でまかなえるあたり、武豊線の需要の細さが垣間見えます。

せっかくなので、先頭車の状況から混雑感を感じていただきましょう。

313系普通(金山)

写真5. 普通はそこまで混雑していない

311系区間快速(金山)

写真6. 区間快速もそこまで混雑していない

313系特別快速

写真7. 特別快速はそこそこ混んでいる(それでも快適に立てるレベル)

休日といえども東京から郊外に向かう電車はこれ以上混んでいるように思います。そのような意味で名古屋地区は恵まれています。快適に立てて、そして電車の速度も速い。これは自動車に対抗するためという意味もあるのでしょう。東京と異なる混雑が前提なので、クロスシート車、それも全席転換するクロスシートが設置された車両(=立てる面積が少なく詰め込みがきかない車両)を部分的に導入できるのでしょう。

なお、平日は快速系統は15分間隔ではなく、10分間隔まで増発されています。また、一部の列車は8両編成になっています。平日の快速の人気ぶりが想像できます。

豊橋方面から名古屋方面

ここまで名古屋方面から豊橋方面の流動について考えましたが、逆方向についても触れましょう。私が観察したあいだに到着した列車は2本だけですが、いずれもガラ空きでした。それでも新快速は普通よりも混雑していることがわかります。また、8両編成で運転されていますが、この時間帯の快速系統はほとんどが8両編成での運転です。名古屋発18:15~19:45までは全て8両編成です。これは、名古屋からの乗りこみが多いせいかもしれません。反対方向(豊橋方面行き)は武豊線直通の区間快速で分散している一方、こちらは分散する列車がないので、混雑が集中するという要素もあることでしょう。

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