東急東横線の混雑状況(平日夕方時間帯、中目黒→祐天寺)(26年7月データ追記)

記事上部注釈
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東京・渋谷と横浜を結ぶ東急東横線。目黒線の開業などの効果でそこまで混雑していませんが、首都圏ではそれなりに混雑している路線です。相鉄直通によりその役割は拡大しました。その東横線はどの程度混んでいるのでしょうか。実際に平日夕方に調査しました(時間帯により異なるが100%~120%前後)。

情報

本記事は2018年10月に投稿した区間を2026年7月再調査し、記事を大幅にグレードアップしたものです。

写真1. 日比谷線からの乗りかえ客が中目黒のホームを埋め尽くす

平日夕方時間帯の東急東横線の混雑状況のまとめ

平日夕方時間帯の東急東横線の混雑状況は以下の通りです。

  • 18:30ごろが最も混雑し、120%前後である
  • 混雑状況を種別ごとに分析すると、通勤特急と副都心線からの急行が混む傾向である
  • 相鉄直通急行と各駅停車は空いている傾向にある

詳細は以下に記します。

東急東横線の混雑調査の概要

今回の混雑調査の方法を紹介しましょう。この記事では、定点観測を行い、一定時間の全列車を対象にして各車両の混雑を目視で確認しています。これはプロも行っている調査方法です。

簡単に調査方法を紹介しましょう。一部の個人サイトでは混雑状況を書いているところもありますが、調査方法や混雑指標の言及がないのでう~んと考えてしまうところがあります。そのようなことを踏まえて、弊サイトではきちんと方法を示します(さすがー)。

表1. 混雑ポイントの基本的な概念と混雑率

120ポイント~160ポイントの様子をご覧いただきましょう(写真2-4)。いずれも個人情報を守ることを目的に、画質を落としています。

写真2. 混雑ポイント120ポイントの様子(右上に私の指が写っていますね…)

写真3. 混雑ポイント140ポイントの様子(右上に私の指が写っていますね…)

写真4. 混雑ポイント160ポイントの様子(写真3と異なり、ドア部分が圧迫されていることがわかります)

今回は東急東横線の最混雑区間の中目黒-祐天寺で調査しました。

平日夕方時間帯の東急東横線の混雑の生データ

写真5. 19時すぎだと通勤特急も空いてくる

最初に東急東横線の混雑状況の生データを示します(表2)。

表2. 平日夕方時間帯の東急東横線の混雑状況の生データ(中目黒→祐天寺)(26年7月上旬確認)

また、列車ごとの混雑状況を示しました(表3)。

表3. 平日夕方時間帯の東急東横線の混雑状況の列車別混雑状況(中目黒→祐天寺)(26年7月上旬確認)

18:19発の通勤特急、18:23の急行、18:34の通勤特急が混雑しているように見えました。

平日夕方時間帯の東急東横線の混雑状況解析

写真6. 18:30ごろだと湘南台行きもそれなりに混んでいる

では、平日夕方時間帯の東急東横線の混雑状況を解析します(やさしー)。混雑ポイントは序列尺度(数字の差が常に一定でない)であり、そのままでは計算できません。そこで、必要に応じて比率尺度(数字の差が一定かつ0がある)である乗車率に変換します。

復習:東急東横線の夕方時間帯のダイヤ

混雑状況は列車ダイヤに左右されます(仮に元町・中華街までノンストップのスーパー特急と各駅停車しかなければ、スーパーはがら空きでしょう)。そこで、東急東横線の夕方時間帯のダイヤを簡単に紹介します。

基本的に30分サイクルのパターンダイヤであり、1サイクルあたり下記の構成です。なお、本記事では簡単のために、副都心線の池袋以北の始発駅の差は考えません。東急東横線の利用状況に大きく影響するのは池袋以南の始発駅であり、池袋以北の始発駅は東急東横線の混雑状況に大きな影響を与えないと想定したためです。

  • 通勤特急:副都心線-元町・中華街で2本、地下鉄線内は通勤急行または急行(西武線始発は定義上急行と表記)、原則15分間隔
  • 急行(副都心線-元町・中華街):1本
  • 急行(渋谷-元町・中華街):1本
  • 急行(副都心線-相鉄方面):2本(原則15分間隔)
  • 各駅停車(渋谷方面-元町・中華街):4本(15分に2本)。渋谷始発は30分間隔、新宿三丁目始発は30分間隔、副都心線(東新宿以北始発)は30分に2本が原則だが、ばらつきあり

基本的には15分サイクルです。通勤特急が運転され、その間に急行が2本運転されます。すなわち、平均5分間隔で速達列車が運転されます。そして、急行元町・中華街行きの5分程度後に急行湘南台行き(相鉄直通急行)が運転され、相鉄直通急行各駅停車を追い抜きません。急行元町・中華街行きの半数は渋谷始発、半数は副都心線直通です。

これらの速達列車の間に各駅停車が運転されます。通勤特急の直後と急行元町・中華街行きの直後に渋谷を発車します。次に発車の速達列車を自由が丘と菊名で待避するのが基本です。ただし、夕方ラッシュ時ピークには相鉄直通急行の直後に各駅停車が挿入され、急行元町・中華街行きの直後の各駅停車は自由が丘で相鉄直通急行を待ち合わせ、さらに元住吉で通勤特急を待ちます。各駅停車は15分に2本運転されますが、最低1本は新宿三丁目以北直通です。

時間帯ごとの分析

15分サイクルであることを踏まえ、15分ごとに混雑状況を分析しました(表4)。

表4. 平日夕方時間帯の東急東横線の混雑状況の時間帯別混雑状況(中目黒→祐天寺)(26年7月上旬確認)

また、グラフ形式で視覚化しました(図1)。

図1. 平日夕方時間帯の東急東横線の混雑状況の時間帯別混雑状況(中目黒→祐天寺)(26年7月上旬確認)

18:15~18:29が最も混んでおり、次に18:45~18:59が混んでいます。よく見ると、混んだ15分と空いた15分があります。これは後述する急行の混雑差に起因します。そのような影響はあれど、18:30ごろがピークと考えて良いでしょう。

種別ごとの混雑状況

次に種別ごとの混雑状況を分析します。

表5. 平日夕方時間帯の東急東横線の混雑状況の種別ごとの混雑状況(中目黒→祐天寺)(26年7月上旬確認)

また、グラフ形式で視覚化しました(図2)。

図2. 平日夕方時間帯の東急東横線の混雑状況の種別ごとの混雑状況(中目黒→祐天寺)(視覚化)(26年7月上旬確認)

また、グラフ形式で視覚化しました(図2)。副都心線からやってくる速達列車が混雑しています。ただし、そのなかでも元町・中華街行きが混んでおり、相鉄直通急行は空いています。渋谷始発急行と各駅停車は空いています(とはいえ90%近く乗っているのですが)。意外なことに、渋谷始発各駅停車と副都心線始発各駅停車の違いは小さかったです。渋谷始発の各駅停車が意外と混んでいるのは、前列車間隔が広く、そのぶん集客範囲が広がっている可能性を指摘できます。

車両ごとの混雑状況

最後に車両ごとの混雑状況を分析します(表6)。

表5. 平日夕方時間帯の東急東横線の混雑状況の車両ごとの混雑状況(中目黒→祐天寺)(26年7月上旬確認)

また、グラフ形式で視覚化しました(図3)。

図3. 平日夕方時間帯の東急東横線の混雑状況の車両ごとの混雑状況(中目黒→祐天寺)(視覚化)(26年7月上旬確認)

中央寄りの車両が混んでいる一方、両端部の車両もそれなりに乗っており、全般的に分散しています。例えば、渋谷は多くの場所に出口につながる階段などがあり、乗客は分散されます(図4)。

図4. (参考)渋谷駅構内図(東急電鉄公式サイト掲載のPDFファイルから引用)

また、中目黒での日比谷線乗りかえが多い点も重要でしょう。日比谷線は7両編成であり、東横線の先頭部分には対応しません。そのため、中目黒で日比谷線からやや距離のある両端の車両が空いている傾向になります。全般的に混雑は分散しており、相互直通運転の隠れた強み(特定のターミナル駅の構造で混んだ車両と空いた車両が生じ、その混雑差が大きいという事態を阻止できる)が発現した格好です。

このほか、新宿三丁目では1号車が便利な車両であり、この点も混雑分散の役に立っているでしょう。

平日夕方時間帯の東急東横線の混雑状況からダイヤを考える

写真7. 混雑する副都心線からの急行は8両編成でホーム先頭には停車しない

一番感じたことは、渋谷始発の急行が空いていることと、副都心線からやってくる急行、そして通勤特急が混雑していることです。特に、18:19発の通勤特急は前の急行が渋谷始発であることや、さらに「露払い」となる相鉄直通急行が存在せず、ここに混雑が集中しています。このような状況を見ると、渋谷始発急行を新宿三丁目始発に延長することが望ましく感じます。これにより、新宿三丁目始発急行がやや混雑し、他の速達列車の混雑が緩和するでしょう。さらにQシートの価値も高まることでしょう。

また、副都心線からの急行は8両編成であり、10両編成の急行より混雑しています。そのため、全急行の10両編成化が重要でしょう。せめて18:23発の急行だけでも10両編成に増強すれば140%から112%に改善されます。これだけでもじゅうぶんな改善です。ダイヤ改善が無理であっても、編成増強くらいは取り組んでもらいたいものです。

このほか、増発となる各駅停車の混雑率は80%~90%と必ずしも機能しているとはいいがたいです。そうであれば、増発となる各駅停車のうち1本を相鉄直通急行に差し向け、18:19発の通勤特急の「露払い」として機能させます。車両運用上相鉄直通急行に充当できないのであれば、急行武蔵小杉行きでも良いでしょう。利用者的には相鉄直通急行に30分のダイヤホールは望ましくありませんので、ここは17時台~19時台の15分間隔化を望みたいです。

ある程度の完成度のダイヤとは感じますが、細部を工夫すればより良いダイヤかつ混雑状況になると感じました。

東急東横線の混雑関連のデータ

ここまで特定の駅での混雑調査結果という「狭くて深い」情報を提供してきました。では、混雑関連のデータをまとめたページのような「広くて浅い」情報を提供しているページはないのでしょうか。そのような声にお応えして、以下のページを用意いたしました。

東急東横線(混雑基本データ)

参考:2018年の混雑状況

参考に2018年の混雑状況も示します。

2018年時点での混雑状況生データ

表7. 実際の混雑状況

東横線中目黒の混雑状況

さて、実際の混雑状況を示しましょう(表2)。私は1時間以上かけて調査しました。夕方ラッシュ時はピーク時とそれ以外がありますから、このようにある程度の時間を調査することは重要と考えます。ここで気づいたことは、後ろ寄り(=渋谷寄り)の車両が空いていることです。どこかの駅の掲示に渋谷寄りの車両が空いているというポスターがありましたから、これは朝も同様でしょう。

2018年時点での混雑状況の分析

まず、各種別の混雑状況を示します(表3)。

表3. 各種別の混雑状況

中目黒混雑分析

各駅停車が最も空いており、通勤特急が最も混雑しています。急行はその中間です。通勤特急はラッシュはラッシュ時にドア部分が満員になる(けれども圧迫はされない)のが平均的な状態、急行は吊革が埋まる程度の混雑、各駅停車は吊革が埋まらない程度の混雑です。また、8両編成の先頭車両が混雑している傾向にもあります。これは、8両編成が停車しない位置で待っていた乗客が、一気になだれこんだためです。

写真8. 先頭車両に群がる乗客たち

逆に最後尾車両は空いています。また、各駅停車始発駅については、新宿三丁目始発、渋谷始発、そして池袋以北始発で混雑が異なるかを分析しましたが、特にそのような傾向は見られませんでした。これは、乗客の多くが新宿三丁目や渋谷で乗り込むこと、これら2駅の利用客が始発列車を選択するためでしょう。

また、各駅停車が2本続行することがありますが、2本目はやや空いている傾向にありました。具体的には、菊名行きの直後の元町・中華街行きが空いています。具体的には、この各駅停車の乗車率は92%と、各駅停車の混雑の平均の103%よりも低いです。以上をまとめると、菊名行きの直後の各駅停車元町・中華街行きの最後尾車両が穴場ということです。この列車のこの車両に限れば吊革が半分埋まる程度の混雑におさまっています。

では、通勤特急だと必ず混雑しているのでしょうか。そして、通勤特急の中での穴場はないのでしょうか。答えはNoです。穴場はあります。通勤特急の平均的な混雑は圧迫されない程度に混んでいるというものですが、最後尾車両は吊革が埋まる程度の混雑です。

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