ウィーンに到着した私は、手始めにウィーンの旧市街地を観光しました。旧市街地へのアクセス、旧市街地の見どころなど必要な情報もまとめます。
ウィーン旧市街の概要
図1. ウィーン旧市街の範囲(googleマップからの引用)
ハプスブルク家を中心に繁栄を誇ったオーストリア帝国。ウィーンはその帝国の首都として繁栄してきました。そのウィーンの中心に王宮とシュテファン寺院があり、その周囲を旧市街と呼びます。観光ガイド(地球の歩き方先生)的には、1周約4kmの環状大通りの内側を旧市街と区分しています。今回も地球の歩き方先生にならって、このように呼ぶことにします。ウィーンの行政区分的には、1区と呼ばれます。
主要な見どころは旧王宮やシュテファン寺院です。王宮については別途記録することとし、ここではその他の見どころを紹介します。
ウィーン旧市街へのアクセス
ウィーン旧市街にはどのようにアクセスするのでしょう?多くの人はウィーン空港やウィーン中央駅からアクセスすることになると思います。ここではウィーン中央駅からのアクセスを中心に紹介します。
ウィーン旧市街の最寄駅は、シュテファン広場(Stephansplatz)駅です。ここには地下鉄1号線(U1)か3号線(U3)でアクセスできます。では、実際にシュテファン広場(Stephansplatz)駅へアクセスしてみましょう。
72時間チケットの購入方法
ここでは私の滞在時間に合わせて72時間チケットを購入しましたが、滞在時間に合わせて購入するチケットを変更してください。
ウィーンではフリーパス(24時間:8.0€、48時間:14.0€、72時間:17.1€)がおすすめです。これは使用開始から有効時間内なら、ウィーン市内の地下鉄、Sバーン、トラムに乗り放題のチケットです。これを持っていれば、1回1回乗車券を購入する手間が省けます。私はウィーン中央駅で購入しましたので、その買いかたを紹介します。
※国鉄の券売機ですが、効力は変わりません(Sバーンは国鉄の運営のため)。
写真1. ウィーン中央駅の券売機
券売機はまるでパソコンの検索画面です(写真1)。これが日本と異なりますが、驚かないようにしましょう!
写真2. 英語に切り替える
私はドイツ語よりも英語の方がマシなので、英語表示に切り替えます(写真2)。
写真3. Wiennaのボタンをタッチすると、処理が始まった
画面の下のほうにWiennaのボタンがありますので、そこをタッチします(写真3)。すると、処理に時間がかかるのか、画面が一瞬かたまります。慌てずに待ちましょう。
写真4. 1回券からフリーパスまで表示された
上のほうに1回券が表示されています。この券は1回しか使えないので、現地で多く移動する今回のパターンでは得策ではありません。そのため、フリーパスを活用します。このフリーパスは刻印があらかじめなされるパターンですから、使用する直前に購入すると良いでしょう!72時間券はありませんが、下に何かありそうですね。
写真5. 72時間チケットが表示された
その下を見ると72時間券が表示されました(写真5)。これを購入します。地球の歩き方先生には刻印が必要と書いていますが、そのようなことはありません(地下鉄の券売機でフリーパスを購入すると刻印が必要なのかもしれません)。国鉄の券売機で購入すると、刻印された状態で発券されるのです。これは大きな発見でした(うまくない?)。
地下鉄に乗る
都合の良いことにウィーン中央駅とシュテファン広場駅は地下鉄で1本で結ばれています。ウィーン中央駅はウィーンの南側に位置(※)します。そのため、地下鉄で北に向かう必要があります。
※ウィーン中央駅はもともとウィーン南駅と称していました。そのような由来を考えると、ウィーン中央駅がウィーン旧市街の南側にあることも納得できます。
写真6. ウィーン中央駅と地下鉄への入口
図2. ウィーン中央駅の地下鉄の位置
ウィーン中央駅の片隅に地下鉄の入口があります(写真6)。上の写真の左側、いいかえると中央駅の北西側です(図2)。もともと違う駅として建設されたためか、若干歩きます。
写真7. ウィーン中央駅の地下鉄乗り場
刻印機で刻印(ただし国鉄駅で買うと刻印不要!)したら、ホームに向かいます。ここは地下鉄1号線の終点ではありませんから、正解の方向と不正解の方向があります。Leopoldau(レオポルダウ)行きならば正解です。逆に、Oberlaa(オーバーラー)行きならば不正解です。Lなんとか行きならば正解と覚えましょう!地下鉄で3駅、シュテファンプラッツ駅で下車します。この駅の出口は多くありますが、シュテファン寺院方向に向かえば間違いありません。
ウィーン旧市街の見どころと実際
シュテファン広場を中心にシュテファン寺院、旧王宮、時間旅行ウィーンという見どころがあります。旧王宮は旧市街の目玉ですから、別に述べることにします。
シュテファン広場周辺の街並を堪能する
地下鉄の駅からシュテファン広場に出ます。すると、ウィーンの荘厳な街並が広がります。ウィーンの街並は優雅で貫禄があります(私と同じです)。
写真8. シュテファン広場周辺の美しい街並
写真9. シュテファン広場周辺の美しい街並
写真10. シュテファン広場周辺の美しい街並
写真11. シュテファン広場周辺の美しい街並
シュテファン広場はウィーン旧市街の心臓部ともいえる広場です。その周辺は美しい街並が広がっています(写真8-10)。シュテファン広場は広い広場なのですが、幅の半分以上は周辺の飲食店の屋外スペースに活用されていて、やや狭いです(写真8)。その広場をシュテファン寺院に背中を向けて進むと、寝癖の頭のような置物に気づきます(写真9)。これは寝癖ではなく、ペスト大流行終結を神に感謝して建設されたペスト記念柱です。髪ではなく神なのですね。この記念柱を反対側からも撮影してみました(写真10)。そこを左に曲がると旧王宮が見えます(写真11)。旧王宮については別の記事で述べることにしましょう。
シュテファン寺院
ウィーンのシンボルともいえる建物がシュテファン寺院です。入口は無料ですが、中は有料です。私が1回目に訪れたときはミサ中で奥に入れませんでした。ミサ中ということは、現役の教会であることを示します。私は荘厳な建物が現役であることに感動しました。
写真12. ゴシック様式が美しいシュテファン寺院
写真13. ゴシック様式が美しいシュテファン寺院
シュテファン寺院はゴシック様式の教会です(写真12-13)。シュテファン大聖堂という表現も見られますが、これは日本語への訳しかたの問題です。実際はどちらの表現でも問題ありません。
写真14. シュテファン寺院の荘厳な内装
写真15. シュテファン寺院の荘厳な内装
写真16. シュテファン寺院の荘厳な内装
その内部です。暗いので伝わりにくいですが、荘厳な内部であることはわかると思います(写真14-16)。
写真17. シュテファン寺院の荘厳な内装で開催されているミサ
私が最初に入った際はミサが開催されていました(写真17)。教会の奥でキリスト教の流儀通りのミサが行われています。
写真18. シュテファン寺院の北塔から眺める街
そのシュテファン寺院には南塔(写真13の右側にある塔)と北塔(写真13の左側にある塔)があるます。北塔のほうが高さが低いことに気づきます。もともと北塔も南塔並みの高さにしようとしていましたが、財政難のため完成しませんでした。今なら観光客という金づるからお金ががっぽり入りますから、お金は潤沢にあり未完成の北塔も完成しそうに思います。まあ、今となってはこの未完成の姿を残そうとしているのです。
さて、その北塔に上ることができます。エレベーターで直結していますので、登ってみましょう!南塔へは階段しか通じていません。
写真19. シュテファン寺院の北塔から眺める街
写真20. シュテファン寺院の北塔から眺める街
写真21. シュテファン寺院の北塔から眺める街
写真22. シュテファン寺院の北塔から眺める街
ウィーン旧市街を中心とする街を眺めることができます(写真19-22)。プラハと異なり、屋根の色は統一されていません。のんびりとしたウィーンの街を眺めることができました。シュテファン広場にいる人たちが小粒に見えます(写真19)。それだけ目線が高いのでしょう。目線を遠くに向けると、新しい高層ビルも見えます(写真20-21)。ウィーンは古都としての側面だけではなく、未来にも羽ばたく都市なのです。
時間旅行ウィーン
ウィーンの新しい観光名所が時間旅行ウィーンです。
歴史的な実際の現場。1,300m²のアドベンチャーエリアにおける5D映画、アニマトロンショー、音楽および特殊効果を駆使したウィットに富んだツアーにより、2000年に渡るウィーンの歴史に息吹が吹き込まれました。
歴史をアミューズメント感覚で楽しめる観光スポットという説明が良いでしょう。
図3. 時間旅行ウィーンの位置(googleマップからの引用)
写真24. 時間旅行ウィーンの入口(手前の店の看板に隠れてしまった!)
時間旅行ウィーンは、シュテファン広場と旧王宮の間にあります(図3)。シュテファン広場からアクセスする際は、ペスト記念柱を過ぎて最初の路地を左に曲がります。左に曲がると小路を進みます。小路の右側にいかつい蝋人形がありますので、そこが目印です。
この施設は撮影禁止だったので、中の写真はありません。私の文章だけでは意味不明でしょうから、公式サイトの説明図も示します。
写真25. 時間旅行ウィーンの概要(公式サイトより引用)
1) まず、受付でチケットを購入(公式サイトで購入すると安かった!)して、オーディオガイドを装着する。オーディオガイドは日本語もあるので、日本人でも安心して楽しめます。
2) タイムトラベルが可能な装置(揺れるよ!)に乗って、歴史上のウィーンを旅します。最初は恐竜時代にワープしました。お茶目ですね。その後、伝染病が流行した時代やトルコ軍との戦闘の様子を小動物(ネズミや鳥)の視点から紹介します。トルコ軍との戦闘でウィーンは陥落しませんでしたが、かわりにコーヒー豆がもたらされました。現在のカフェ文化はここからスタートしているのです。世の中は何が幸いするかわかりませんね。
3) ハプスブルク家(第一次世界大戦までのオーストリアを統治した一家です)のショーを眺めます。ウザキャラもいましたね。
4) 伝染病が流行した時代の様子を紹介されます。ここでは酔っ払って倒れただけなのに、この伝染病にかかったとレッテルを貼られた人物が幽閉された様子も描かれています。結局、無事に助けられました。酔っ払って倒れないようにしなきゃね★
5) モーツァルトとシュトラウスによる意地の張り合い(俺が上だ!)という醜い討論大会(実際にはこの2人は同時期に生きていません)
6) 両者のどちらかの曲によるワルツ(どちらの曲か忘れました)
7) 第二次世界大戦中の様子を描かれた防空壕による戦争体験。オーストリアは1938年からナチスドイツによる統治が始まっています。そのため、第二次世界大戦ではドイツ側として戦っています。ウィーンはソ連軍(※)に包囲されました。最後はソ連軍の軍人が「戦争が終わった」とロシア語で教えてくれます。
※オーストリアはドイツと同様、西からアメリカ軍が東からソ連軍が入ってきました。オーストリアの東に位置するウィーンはソ連軍が取り囲んだのです。
8) 連合軍による軍政が終わった後の独立宣言がなされます。カール・レンナーの上手な駆け引き(※)は一切紹介されませんでした。
9) 馬車による現代への帰還で幕を閉じます。女の子の両親が「次はどこに行く?」という議論をしています。両親によって王宮、シェーンブルン宮殿、シュテファン寺院などの候補が挙げられる中、ナレーターに大観覧車をおすすめされます。そのとき私は、大観覧車とウィーン時間旅行が同じ業者によるものであると確信いたしました(違っていたらごめんなさい)。
以上のアトラクションを60分程度堪能しました。私は予習なし(この施設に関することを全く調べていない)で挑みましたが、とても楽しかったです。
ウィーンの観光名所を見てみましょう!以下のページにまとめています。
前後でこれらを観光しました。
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