東北地方で一番利用の多い駅、それが仙台駅です。新幹線は全列車がとまり、在来線は5方向(常磐線も含めれば6方向、あおば通を忘れないでね!)に分岐するビッグターミナルです。そんな仙台駅を堪能しました。
写真1. 仙台駅の駅名標
仙台駅の概要
実際に行く前に仙台駅の概要を記します。概要をまとめました。
・所在地:宮城県仙台市
・路線:新幹線1路線、在来線3路線
※在来線は東北本線、仙山線と仙石線です。ただし、東北本線の岩沼方は仙台空港アクセス線と常磐線が乗り入れています。慣用的に常磐線と仙台空港アクセス線は独立して呼ばれることが多いです
・規模:7面14線、1番線~14番線
※このような規模の駅にしては珍しく欠番がありません。
仙台駅は宮城県仙台市にあり、東北地方で最も人口の多い都市、仙台市の代表駅です。本記事では範囲外(※)としていますが、仙台市営地下鉄も2路線通っています。
※地下鉄仙台駅に近いJRの駅があおば通なので、1回取り扱うと厄介と判断したためです。仙台市営地下鉄の記事もご用意しているので、気になる人はそちらに!
東北新幹線の駅があり、仙台を通る東北新幹線は全列車停車します。東北新幹線から北海道新幹線や秋田新幹線(田沢湖線と奥羽本線)に直通する列車もとまりますから、秋田方面や北海道方面からのダイレクトアクセスも確保されています。
在来線も充実しています。戸籍上は東北本線、仙山線と仙石線だけですが、運転系統上は仙台空港アクセス線、常磐線、仙石東北ラインもあります。戸籍上は3路線、運転系統上は6路線の在来線の拠点です。
在来線のうち仙石線だけが地下からの発着ですが、ほかの路線は1Fからの発着です。
では、どのような構造なのでしょうか。仙台駅の構内図をご覧いただきましょう!迷ったら、公式サイトの構内図を見れば問題ありません。
JR東日本の構内図は階ごとにまとめていますので、本記事もその意図を尊重しましょう。
図1. 仙台駅構内図(2F)
2Fの構内図です(図1)。2Fは駅のメインの入口(西口)があるので、最初に掲載しました。2Fの入口からコンコースを通り、1Fや3F以上の各路線のホームにアクセスします。
図2. 仙台駅構内図(1F)
次に、1Fの構内図です(図2)。1Fには在来線の多くの路線が乗り入れています。仙石線は歴史的経緯で別のフロアに発着します。
図3. 仙台駅構内図(3F、4F)
仙台駅の3Fと4Fは新幹線に関わる設備があります(図3)。新幹線は4Fからの発車です。
図4. 仙台駅構内図(地下)
地下は主に仙石線のホームがあります。南口から在来線への通路もありますね。大きな駅にはこのような抜け道的な通路があります。
仙台駅を楽しむ
では、実際に仙台駅を訪問してみましょう。
コンコースの観察
写真2. 東西自由通路の入口
仙台駅の東側はそこまで発展していませんでした。とはいえ、仙台都市圏のJR線の発展には東口を見捨てることはできません。その東口から西口へは自由通路があります(写真2)。在来線の上、新幹線の下の2階に位置します。
写真3. ガラス張りの自由通路がある
ガラス張りの自由通路があります(写真3)。ここには商業施設があり、彩りもあります。
写真4. 西口側までやってきた
表側となる西口にやってきました(写真4)。
写真5. 東口改札がある
こじんまりとした東口改札もあります(写真5)。東側からの駅にアクセスするのはここを通るのが便利です。
さて、西口から入ってみましょう。
写真6. 西口を眺める
仙台駅といえばこの駅舎ですね(写真6)。
写真7. 3Fのコンコースに上がる
新幹線は4Fにあり、新幹線用のコンコースは3Fにあります。新幹線が3Fにあれば、2Fのコンコースからじかにアクセスできるのに、もったいない話です。新幹線の高架橋の高さが低ければそれだけ建設費用が削減できます。
これはおそらく既存の都市に影響を与えないためでしょう。仙台市街地の道路は在来線を越えるように立体交差しています。その道路と立体交差するために、既存の道路よりも高い場所に新幹線を建設したのでしょう。
写真8. 新幹線の改札は2か所ある
新幹線の改札は南側と北側の2か所あり、こちらは南側の改札です。さきほどの東西自由通路に近い場所にあります(写真8)。
写真9. 在来線のコンコースは2Fに広がる
在来線のコンコースは2Fに広がります(写真9)。
写真10. 仙石線のコンコースは地下にある
仙石線は地下2Fのホームに発着します。そのコンコースは地下1Fにあります(写真10)。2Fのコンコースとの間は長いエスカレータで結ばれています。
在来線の列車を楽しむ
さて、1Fの在来線ホームにやってくる列車を眺めます。2016年12月10日をもちまして仙台地区の8両編成は消滅(※)しています。
※こちらの記事にその様子を書いています(外部リンクです)
写真11. 福島行きの後ろは701系
福島行きがとまっていました(写真11)。仙台から福島までは比較的長い距離を走るのに701系とはどうかと思います。
写真12. E721系も連結されている
途中にE721系も連結されていました(写真12)。これでクロスシート車も連結されていることになります。E721系はステップなし、701系はステップありなこともわかると思います。
写真13. 先頭はE721系
なので、先頭はE721系です(写真13)。
写真14. 原ノ町行きが停車中
原ノ町行きも停車中していました(写真14)。この列車は岩沼から常磐線に入ります。この車両は4両固定編成です。帯の色が薄いので、4両固定編成とわかります。
原ノ町までは2両編成と4両編成の組み合わせで2両編成~6両編成で運転されます。でも、乗客が少なくなる原ノ町から先は5両固定編成です。乗客が少ない区間のほうが平均両数が多いのは変な話です。これは、原ノ町以南では水戸支社管轄となり、首都圏の車両を使うという事情があります。
写真15. 仙台空港アクセス線に向かう電車
仙台空港に向かう電車がとまっています。これはJR車です。JR車と仙台空港鉄道車が連結している場面も確認しました(写真を撮影し忘れました)。
動画1. JR車と仙台空港鉄道車が連結されている様子
と思ったら、動画を撮影していました(動画1、15秒と短いのでお気軽に再生してみてください)
写真16. 朝の仙台駅に到着する電車
朝の仙台駅に到着する様子です(写真16)。ここでもE721系と701系が連結されています。
写真17. 仙山線でも車両は共通
仙山線は7番線と8番線に発着していて、東北本線とは独立した印象です。その仙山線でも車両は共通です(写真17)。
写真18. そのE721系の車内
E721系の車内を紹介します。ボックス席が備わっていますね(写真18)。E721系導入の際には最大9両編成の旧型車を6両編成に置き換えることを意図したのか、快適な転換クロスシート車を導入しませんでした。近年でも8両編成を6両編成に減車するなどの愚行を行っています。これでは乗客離れが加速してしまいます。
写真19. 4両固定編成の2両目と3両目の連結部分
とはいえ、最低限の工夫はあります。近年導入されたE721系は2両固定編成だけでなく4両固定編成もあります。その2両目と3両目の連結部分です(写真19)。2両固定編成であればここは運転席でした。これを4両固定編成とすることで、運転台2つぶんの製造費用削減、客席12席の増加という、会社と乗客双方がwin-winとなる工夫がなされています。
写真20. 4両固定編成と2両編成の連結部分
その4両固定編成と2両編成の連結部分です(写真20)。赤系の帯の色が異なることがわかると思います。
さて、仙石線ホームに向かいましょう。
写真21. 仙石線のホーム
仙石線のホームは地下にあります(写真21)。もともと地上にホームがありましたが、連続立体化工事が実施されて、ホームが地下に移っています。このときに地下鉄仙台駅に隣接する場所まで延長され、その駅は「あおば通」と名づけられました。
写真22. 仙石線の駅名標
仙石線は専用のホームを用意されていますので、駅名標にもラインカラーの水色が取り入れられています(写真22)。
写真23. 仙石線の車両
仙石線の車両です(写真23)。周囲の路線が交流電化されている中、仙石線は直流電化されています。そのため、仙石線は「離れ小島」的な路線です。そのため、車両も東北向けの専用車両ではなく、首都圏の通勤電車と同じ型です。多くは元山手線の車両です。
写真24. その仙石線にもたらした変革
とはいえ、現在、仙台から石巻に向かうのに仙石線を使う人は少ないかもしれません。2015年に東北本線と仙石線に連絡線が建設され、「仙石東北ライン」という運転系統があるためです(写真24)。石巻方面へは仙石線経由よりも早く着きます。その仙石東北ラインについては次の記事で触れましょう。
さて、前後ではどこに行ったのでしょうか?
←(前)仙台の地下鉄に親しむ(20年夏)
仙台駅の素顔を楽しむ(20年夏)←今ココ!
★旅行記のまとめです!
新潟、宮城鉄道旅行記の計画と感想
※それぞれ別ウィンドウで開きます。