ブルクドルフからトゥーン。知られていませんが、ローカル線が通っており、毎時1本が運転されています。このローカル線とトゥーン湖沿いの幹線を使い、ブルクドルフからシュピーツまで移動しました。
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写真1. ローカル線でも毎時1本は確保される
復習:ブルクドルフとトゥーンの経路
まず、ブルクドルフとトゥーンの位置関係を示します。
図1. ブルクドルフとトゥーンの位置関係(googleマップより引用)
首都ベルンの北東と南東を結ぶという位置関係です。首都圏の環状路線と聞けばそれなりに発展してる印象を持つのでしょうが、ベルンはせいぜい人口10万人程度であり、東京の環状路線(武蔵野線、南武線など)をイメージしてはなりません。のどかな田舎です。
では、このあたりの鉄道網はどうなのでしょうか。
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図2. ベルン地区の地域路線図(BLS公式サイトより引用)
BLS(ベルン地区の地域輸送を担う鉄道会社)の公式サイトから路線図を引用しました(図2)。ベルンを中心に路線網が広がっていることがわかります。都市近郊路線はSバーンと称していますが、ローカル線にはSバーンではなくRと称されています。
この路線図の右のほうに目を向けます。Solothurn-Burgdorf(ブルクドルフ)-Thun(トゥーン)とベルンを無視するように伸びている路線があります。この路線が今回紹介するローカル線です。チューリッヒからゴールデンパスラインの西半分にアクセスするのに最短距離を結ぶ経路ともいえます(ベルンを通るよりは距離は短い)。
時刻表を眺めると、全線通しが毎時1本、区間運転の乗りつぎが毎時1本あり、合計で毎時2回の乗車チャンスが確保されています(区間運転乗りつぎは途中に休日運休の区間あり、表1)。
表1. Burgdorf(ブルクドルフ)-Thun(トゥーン)の時刻表(BLS公式サイトより引用)
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私が乗った時間帯の時刻表です(私は8:25発に乗りました)。決して人口の多い都市でもないのに環状方向の乗りつぎがそれなりに考慮されているのは特筆すべきことでしょう。
また、トゥーンとシュピーツの間は30分間隔でICが走っており(正確には2分続行で30分に2本運転)、待たずに乗れる範囲です。両都市の移動を考慮するのであればICを15分間隔にしたほうが良さそうですが、スイスは全土で接続を確保するという方針で動いており、ベルンでの接続を考慮し、速達列車を続行させて拠点駅に一斉に到着・発車としているのです。
ブルクドルフからシュピーツへの移動
では、実際に移動してみましょう!
ステージ1. ベルン近郊のローカル線:ブルクドルフからトゥーン
ブルクドルフからトゥーンまでのローカル線に乗りましょう!
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写真2. ローカル列車がやってきた
ローカル列車がやってきました(写真2)。
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写真3. 1等車に入る
ユーレイルパスグローバルパスを買っているので、1等車を選びます。1等車の入口です(写真3)。ローカル線の普通にも1等車が連結されているのが日本との違いです。日本でもローカル線に座席指定車を連結しても良いのでは?インターネット環境も事前に準備しているので、モバイルパスでも安心して利用できます。
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写真4. 1等車の車内
1等車の車内です(写真4)。横2列+1列とゆとりが見られます。
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写真5. ゆとりある1等車の車内
ゆとりある1等車の車内です(写真5)。
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写真6. 2人掛け部分にはテーブルがある
2人掛け部分にはテーブルがあります(写真6)。この時点では美女が座っていましたが、ブルクドルフで降りました(ある程度停車しているので何らかの作業をしていたのでしょう)。台車の上の席は天井が低く、荷棚がありません。それを補うために座席の後ろに荷物入れがあります。
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写真7. 2人掛けに陣取る
2人掛けに陣取りました(写真7)。
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写真8. 電源がある
電源もありました(写真8)!日本のローカル線用の車両よりも確実に上質です。
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写真9. BLSの列車が発車!
BLSの列車が発車しました(写真9)。たぶんS44系統でしょう。
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写真10. ブルクドルフを発車!
ブルクドルフを発車しました。当初東向きに発車すると思っていましたが、西向きに発車しました。
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図3. ブルクドルフ付近の線路配置(OpenRailwayMapより引用)
線路配置を示しました(図3)。中央付近の黄色の線です。いったん西側に進んでいます。
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写真11. 住宅街を走る
住宅街を走ります(写真11)。
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写真13. 駅に停車
駅に停車します(写真13)。このあたりはまだ民家が多いです。
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写真14. 徐々に郊外然としてきた
徐々に郊外の風景に変わってきました(写真14)。
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写真15. のどかな風景に変わってきた
のどかな風景に変わってきました(写真15)。
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写真16. のどかな風景を走る
のどかな風景を走ります(写真16)。
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写真17. 倉庫の横も走る
倉庫の横も走ります(写真17)。
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写真18. のどかな風景を走る
のどかな風景を走ります(写真18)。
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写真19. Walkringenに停車!
ヴァルクリンゲンに停車します(写真19)。
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写真20. 対向列車がやってきた
対向列車がやってきました(写真20)。朝の8時台というのにこれほど空いていて経営的に大丈夫なのでしょうか。
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写真21. のどかな風景
駅前というのに、のどかな風景です(写真21)。
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写真22. のどかな風景の向こうに高い山がある
のどかな風景の向こうに高い山がそびえ立っています(写真22)。印象に残る風景です。
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写真23. Biglenに停車!
ビグレンに停車します(写真23)。のどかな風景の途中にこのような場所があらわれます。
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写真24. ビグレンに停車中
ビグレンに停車中です(写真24)。
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写真25. 住宅街を走る
住宅街を走ります(写真25)。
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写真26. Grosshöchstettenに停車!
グロスヘーヒシュテッテンに停車します(写真26)。
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写真27. グロスヘーヒシュテッテンを発車
グロスヘーヒシュテッテンを発車します(写真27)。
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写真28. のどかな風景の先には高い山々
のどかな風景の先には高い山々がそびえ立ちます(写真28)。スイスにいることを思い出させます。
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写真29. のどかな風景を走る
のどかな風景を走ります(写真29)。向こう側から複線電化の線路が近づきます。コノルフィンゲンです。複線電化の線路はベルンとルツェルンを結ぶ路線です。このあたりは30分間隔のSバーンと1時間間隔のREが通っています。
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図4. コノルフィンゲン付近の線路配置(OpenRailwayMapより引用)
このあたりの線路配置を示しました(図4)。
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写真30. コノルフィンゲンに停車!
コノルフィンゲンに停車します(写真30)。
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写真31. 対向列車と行き違い
対向列車との行き違いです(写真31)。
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写真32. コノルフィンゲンを発車!
コノルフィンゲンを発車します(写真32)。複線電化の線路はベルンに向けて分岐します。
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写真33. のどかな風景を走る
再びのどかな風景を走ります(写真33)。やはりこのあたりの主要都市のベルンに向かわない路線なので、他路線との接続駅を過ぎるとこのような風景に戻ります。
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写真34. やや開けてきた
やや開けてきました(写真34)。
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写真35. 高台を走る
高台を走ります(写真35)。
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写真36. 建物が増えてきた
建物が増えてきました(写真36)。
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写真37. 山並みは美しい
さきほどから車窓を飾ってきた山並みが少しずつ近づいています。
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写真38. 建物が増えてきた
建物が増えてきました(写真38)。ローカル線の旅の終わりを感じます。
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写真39. ベルン方面からの線路と合流
ベルン方面からの線路と合流します(写真39)。
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写真40. トゥーンに到着!
トゥーンに到着しました(写真40)。
ステージ2. トゥーンからシュピーツまでの移動
次にトゥーンからシュピーツまで移動します。ベルン-トゥーン-シュピーツはインターラーケンに向かう系統とフィスプ方面に向かう系統が合わせて30分間隔で運転されています(いずれも毎時1本+2時間に1本なので、たまに2分間隔で続行することもある)。
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写真41. インターラーケン東行きの表示
インターラーケン東行きが表示されています。同じホームでの乗りかえだったので、特に苦労しませんでした。
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写真42. インターラーケン東行きがやってきた
インターラーケン東行きがやってきました(写真42)。2019年に乗ったときは平屋客車による運転でしたが、このときは2階建て客車による運転です。
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写真43. 2階建て客車の2階に着席!
2階建て客車の2階に着席しました(写真43)。次で降りるので、階段近くを確保です。
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写真44. 1等車はガラガラ
1等車はガラガラです(写真44)。平日に湖畔リゾートに向かう系統なためでしょうか。ここまで空いているのであれば、減車しても良さそうです。
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写真45. トゥーンを発車!
トゥーンを発車しました(写真45)。
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写真46. 編成は長い
編成は長いです(写真46)。この編成の長さはチューリッヒからベルンまでの朝の需要に応えたためでしょうか。
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写真47. 山側を眺める
山側の風景を眺めます(写真47)。
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写真48. 高原地帯を走る
高原地帯を走ります(写真48)。
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写真49. シュピーツに到着!
シュピーツに到着しました(写真49)。チューリッヒからゴールデンパスラインの中間地点まで特異的な経路で移動したことになります。
スイス中部のローカル線に乗ってみて
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写真50. ローカル線でも車両はなかなかのもの
今回、チューリッヒからゴールデンパスラインの中間地点までの移動にあえてローカル線を選択しました。全く有名ではない路線であるものの、のどかな風景や遠くに見える山々など、印象に残る風景も展開しました。
スイスの鉄道で期待する沿線風景の美しさ。これは幹線系統ではなかなか味わえません。そのような意味でスイス鉄道旅行にローカル線を組み込むことは、風景を楽しむためには必須であることを認識できました。
ブルクドルフからシュピーツの列車旅:現在地
ゴールデンパスラインの中間部分の乗車(シュピーツ→ツヴァイジンメン)(次→)
★全体のまとめ:23年GWドイツ・スイス旅行のまとめと振り返り