ドイツの首都ベルリン。ここには多くの駅がありますが、中心部に近く、路線網も便利な駅の1つがベルリン フリードリヒ駅です。そんなベルリン フリードリヒ通り駅(ベルリン フリードリヒシュトラーセ)の表情を観察しました。
写真1. ベルリン フリードリヒ通り駅に到着したSバーン
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ベルリン フリードリヒ通り駅の概要
- 位置:ドイツ連邦共和国ベルリン市(Georgenstraße 14/17, 10117 Berlin, ドイツ)
- 路線:ベルリンSバーン(東西方向、南北方向)、RB・RE(東西方向)、U6
- 規模:4面8線(DB)+1面2線(Uバーン)
図1. ベルリン フリードリヒ通り駅の位置(googleマップより引用)
ベルリン フリードリヒ通り駅の位置を示しました(図1)。ベルリンにおいて「フリードリヒ通り」は繁華街を南北に貫く通りです。その通りと高架線の交差地点にあるのがベルリン フリードリヒ通り駅です。ドイツ語表記ではBahnhof Berlin Friedrichstraßeと表記します。straßeを日本語に訳すと「通り」になるので、このような日本語表記で良いのです。
ドイツ鉄道は、ベルリン中心部では東西方向の長距離線・南北方向の長距離線・東西方向のSバーン・南北方向のSバーンが通っています(いずれも郊外では各方向に分岐)。このうち東西方向の長距離線・東西方向のSバーン・南北方向のSバーンがベルリン フリードリヒ通り駅を通ります(南北方向の長距離線は1駅西のベルリン中央駅を通る)。また、ベルリン中心部では貴重な南北方向の地下鉄のU6もフリードリヒ通り駅を通ります。
図2. ベルリンSバーン(ドイツ鉄道の路線)とベルリンUバーン(ベルリンの地下鉄)の路線図(Sバーン公式サイトより引用)
※中央付近で横の線と斜めの線が交差する場所がベルリン フリードリヒ通り駅です
図3. ベルリン周辺の路線図(VBBの公式サイトより引用)
※中央付近の線が重なっている部分がベルリン中央駅、その1つ右の駅がベルリン フリードリヒ通り駅です
路線1つ1つについてここでは触れませんが、ベルリン フリードリヒ通り駅は多くの路線が集中することがわかります。Sバーンの南北方向と長距離線の南北方向が異なる場所を通るのが気になりますが、Sバーンの南北方向が完成したのは戦前、長距離線の南北方向が完成したのは21世紀のことですから、その間の社会情勢により経路が異なることも理解できます。
個人的には東西ドイツ再統一後に新生ベルリン中央駅を設置するのに、フリードリヒ通り駅を通る地下線を建設し、フリードリヒ通り駅をベルリン中央駅としても良かったように思います。ただし、戦前からの繁華街に4面8線のホームを設置するのはハードルが高かったのかもしれません。
ここフリードリヒ通り駅には長距離列車のICEなどもやってきますが、フリードリヒ通り駅は通過します。通らないのはともかく通るのなら停車させたほうが便利だと思いますが…。
ベルリン中央駅について詳細に記しています。
ベルリン フリードリヒ通り駅の構造
東西方向の長距離線(Sバーンも含む)と南北方向のSバーンが交差する駅ですから、構造は単純なものではありません。
写真2. ベルリン フリードリヒ通り駅の構造
駅構内図が駅に貼っていました(写真2)。ただし、ドイツ鉄道公式サイトにはベルリンフリードリヒ通り駅の構内図が掲載されています。
図4. ベルリンフリードリヒ通り駅の全体図(ドイツ鉄道公式サイトより引用)
図5. ベルリンフリードリヒ通り駅の構内図(ドイツ鉄道公式サイトより引用)
行先ごとのホームは原則以下の通りです。
- Sバーン東方向(アレクサンダー広場方面):5番線
- Sバーン西方向(ベルリン中央、ベルリンツォー方面):6番線
- 長距離線東方向(アレクサンダー広場、コトブス方面):1、2番線
- 長距離線西方向(ベルリン中央、ベルリンツォー、マクデブルク方面):3、4番線
- Sバーン北方向(ゲズンドブルンネン方面):12番線(地下ホーム)
- Sバーン南方向(ポツダム広場方面):11番線(地下ホーム)
ベルリンの路線網は中心では束になっており、郊外方向では別の方向に行く可能性があることにご注意ください。また、長距離線は折り返しが発生し、ここと異なるホームを可能性があることにもご注意ください。
最も重要なことは、南北方向のSバーンは地下ホームであり、東西方向のSバーンやRB・REは高架ホームを使うことです。また、フリードリヒ通りより東側にダイレクトアクセスできるのは東西方向のSバーンだけです。
ベルリン フリードリヒ通り駅の素顔
では、実際の雰囲気はどうなのでしょうか。
写真3. ベルリン フリードリヒ通り駅の東端
ベルリンフリードリヒ通り駅の東端です(写真3)。建物が多く、中心街に位置していることがわかります。
写真4. 東西方向のホームの様子
東西方向のホームの様子です(写真4)。ホームに風が入らないようにガラスの壁があります。これはフリードリヒ通り駅だけではなく、近隣のベルリンSバーンの各駅に共通です。
写真5. 階段を降りる
階段を降ります(写真5)。広告の横には路線図があり、確認に重宝します。
写真6. 階段を降りて南側に向かう
階段を降りて南側に向かいます(写真6)。地下鉄(Uバーン)6号線への階段がすぐに見えます。乗りかえ距離が短く、公共交通全体の利便性も考えられています。
写真7. 地下のSバーンホームの様子(2018年に撮影)
地下のSバーンホームの様子です(写真7)。
写真8. 地下のSバーンホームの行先表示(2018年に撮影)
Sバーンの行先表示です(写真8)。諸外国に多い「あと何分で来るか」の表示です。
写真9. 長距離ホームの様子(2018年に撮影)
長距離ホームの様子です(写真9)。
写真10. ICEが通過!(2018年に撮影)
ICEが通過します(写真10)。中心部の駅なのに通過はもったいない…。
写真11. IC(ECか?)が通過!(2018年に撮影)
今度は東方向に向かうIC(もしかしたらアムステルダム始発のECか?)が通過します(写真11)。
写真12. 長距離用ホームはやや西に寄っている(2018年に撮影)
長距離用ホームはやや西に寄っています(写真12)。
写真13. 長距離ホームからSバーンを眺める(2018年に撮影)
長距離用ホームからSバーンを眺めます(写真13)。
写真14. 長距離ホームに電車がやってきた(2018年に撮影)
長距離ホームに電車がやってきました(写真14)。REやRBの多くは1時間間隔ですが、ベルリン中心部では4~5系統が重なります。そのため、日中でも毎時6本程度運転されています。
写真15. 川からフリードリヒ通り駅を眺める(2018年に撮影)
2018年にシュプレー川の遊覧船に乗りました。北側からフリードリヒ通り駅を眺めます(写真15)。
シュプレー川の遊覧船を堪能しました。
シュプレー川の遊覧船に乗る:クルーズ観光体験(18年ベルリン旅行記)
写真16. 川からフリードリヒ通り駅を眺める(2018年に撮影)
川からフリードリヒ通り駅を眺めます(写真16、南側から)。川の左側に黒い屋根の建物が見えますが、写真12の右半分に映っていた建物です。このような位置関係を考えると、川の上にもホームが掛かっていることがわかります。
写真17. フリードリヒ通り駅を眺める(2018年に撮影)
フリードリヒ通り駅を南側から眺めます(写真17)。駅ホームがドームで覆われ、ドイツに多いタイプの駅であることがわかります。
ベルリン フリードリヒ通り駅の周囲の様子
ベルリン フリードリヒ通り駅の周辺の雰囲気はどうでしょうか。
写真18. 駅ホームから東側を眺める
駅のホームから東側を眺めます(写真18)。
写真19. 高架の北側に進む(2018年に撮影)
高架の北側に進みます(写真19)。
写真20. 高架を眺める(2018年に撮影)
高架を眺めます(写真20)。こちら側はちょっと見にくいかな?
写真21. フリードリヒ通りを見る
今度は逆に南方向に向かいます(写真21)。
写真22. 高架橋を眺める
高架橋を眺めます(写真22)。レンガ造りの素晴らしい高架橋です。ベルリンの高架橋は観光名所ですから、ベルリンに行ったらこれは必見です!
写真23. 高架橋沿いの道路
高架橋沿いの道路です(写真23)。屋外のテーブルが良いですね!
写真24. フリードリヒ通りの様子
フリードリヒ通りの様子です(写真24)。ここを進むとウンターデンリンデンやブランデンブルク門に行くことができます。
★ベルリンの観光名所についてもまとめています。