ジュネーブ(コルナヴァン)駅の表情

記事上部注釈
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スイス第2の都市、ジュネーブ。その中心駅のジュネーブの中央駅は意外とこじんまりとしています。これはジュネーブの位置が関係しています。そんなジュネーブの中央駅の表情を観察しました。

写真1. 欧州らしい外観のジュネーブ駅

復習:ジュネーブとスイス鉄道網における位置づけ

いきなり、「ジュネーブコルナヴァン駅を眺めました♪」などといっても困るでしょう。そこで、ジュネーブの位置などを簡単に紹介します。

図1. ジュネーブの位置(googleマップより引用)

ジュネーブの位置を示しました(図1)。スイスの最西端に位置し、フランスに取り込まれそうな位置です。もちろん公用語もフランス語です。

では、そのようなジュネーブはスイスの鉄道網にとってはどのような位置づけなのでしょうか。

図2. スイスの長距離鉄道網(公式サイトより引用、リンクをクリックするとスイス国鉄サイトからご自身の端末にそのままダウンロードされます)

スイスの長距離鉄道網です(図2)。ジュネーブは一番左にあります。ジュネーブはくびれの先にあるので、ジュネーブからスイス各方面は1方向しかありません。そのため、ジュネーブはスイスのどんづまりにあるとも表現できます。これがスイスの国境のほかの場所(例えばバーゼル)と異なる点です。

ある国の端を視点を変えると、別の国への窓口となります。ジュネーブの場合はフランスへの窓口ということです。では、ジュネーブからフランス各方面への路線網はどうなのでしょうか。

図3. ジュネーブ周囲の線路配置図(OpenRailwayMapより引用)

ジュネーブ地区の線路配置図を示しました(図3)。電化方式の違いで色分けしていますが、緑色がスイスの電化路線、赤色や青色がフランスの電化路線とご認識いただいて特に問題ありません。

ジュネーブは山に囲まれている関係上、フランス方面が2方面(うち1つはどんづまり相当)しかありません。また、ドイツやオーストリアと異なり、電化方式も異なり、フランスの列車が気安くジュネーブに乗り入れられる状況ではありません。

このような状況のためか、ジュネーブからフランスに向かう長距離列車はパリ直通のTGV(2時間間隔)とリヨン直通(2時間間隔)があるくらいです。

ここまで長々と記しましたが、ジュネーブスイスの末端で長距離は1系統のみ、フランス方面にもそれほど便利でないということです。

図4. ジュネーブ地区の路線図(公式サイトより検索後に引用)

参考にジュネーブ近郊の路線図を示しました(図4)。フランスまで一体となった経済圏を形成しているだけあり、近距離列車はそれなりに運転されていることがわかります。

ジュネーブの中央駅

そんなジュネーブには中央駅と位置付けられる駅があります。

図5. ジュネーブ駅の位置(googleマップより引用)

ジュネーブ駅の位置を示しました(図5)。正式名称はジュネーブ駅といいますが、ジュネーブのコルナヴァンに位置することから、ジュネーブ-コルナヴァン駅とも称されます。市電やバスではコルナヴァンと表記されますから、広く通じた駅名といっても良いでしょう。

図6. ジュネーブ-コルナヴァン駅の構内図(スイス国鉄公式サイトより引用)

最大都市のチューリッヒ中央駅、首都のベルン駅に比べ、規模が小さいことがわかります。何の予備知識のない状態で向かうと、構内が小さいことに驚きました。それは先の章で記した事情の通りです。

(参考)図7. コルナヴァン駅周辺の市内交通のりば(tpg公式サイトより引用)

参考までに市内交通のりばを公式サイトから引用しました(図7)。

実際のジュネーブ-コルナヴァン駅の表情

御託はこの程度にして、実際の駅の表情を見ます。

構内の様子

写真2. 荘厳な駅舎

駅舎は荘厳なもので20世紀前半に完成しています。レマン湖側の出入口です(写真2)。

写真3. 北側の出入口から入った

北側の出入口から構内に入りました(写真3)。入口とコンコースは段差があり、1階ぶん登る必要があります。

写真4. 大型の発車標

大型の発車標があります(写真4)。欧州の駅らしくひとまとめに表示しています。路線ごとに発車標を変える日本とは異なります。

写真5. エスカレータを昇る

エスカレータを昇りましょう(写真5)!

写真6. 2番線と3番線への階段

2番線と3番線への階段です(写真6)。

写真7. コンコースが続く

コンコースが続きます(写真7)。

写真8. 7番線と8番線への階段

7番線と8番線への階段です(写真8)。ここだけ雰囲気が異なり、本数も少ないです。そもそもフランス方面の列車しか表示されていません。

写真9. ごついドアがある

ごつい自動ドアがあります(写真9)。フランスへの長距離列車しか発車しないことから、ここで出入国審査があり、建前上はこの先はフランス管理地区なのでしょう。フランスへの国境をコントロールしたいという意図なのか、利用者が多くないという実態なのか、南側のコンコースからは7番線と8番線には入れません。

写真10. 5番線に向かう

5番線に向かっていましたが、興味深いスロープがありました。大型スーツケースに対応したものです(写真10)。欧州の駅ではたまに見かけるものです。

写真11. 駅の南側の路面電車の電停

駅の南側に路面電車の電停があります(写真11)。

写真12. 南側から国鉄駅に入る

南側から国鉄駅に入ることもできます(写真12)。

写真13. 南側の連絡通路

南側の連絡通路です(写真13)。前述の通り、この通路から7番線と8番線に行けません。

写真14. 南側の連絡通路から北側に向かう

南側の連絡通路から北側に向かいます。この右側にスイス国鉄の窓口があります(写真14)。今回の旅行ではついにスイス国鉄の窓口には行きませんでした(ドイツ鉄道の窓口には行きましたが)。

写真15. 連絡通路を進む

連絡通路を進みます(写真15)。多くの店があり、人々でにぎわっています。さすがスイス第2の都市の玄関駅です。

写真16. 駅の北東にやってきた

駅の北東にやってきました(写真16)。写真4の左側から右側に向いている格好です。ここを左に向かうと、2番線から8番線に向かうことができ、正面は1番線です。

ホームの様子

次にホームの様子を紹介します。

写真17. 毎時1本のIC1系統

ジュネーブ-コルナヴァン駅にやってくる花形の国内列車は毎時1本のIC1系統でしょう。ジュネーブからベルン、チューリッヒ、ヴィンタートゥール、ザンクトガレンとスイスで1、2、4、5、6、7位の都市を制覇しています。人口上位7つのうち通らないのはバーゼルくらいです。

この系統はジュネーブ空港駅発着ですが、チューリッヒでも空港駅を通ります。図らずもスイスの2つの国際空港の連絡列車となっているのです。

写真18. 低いホームから眺める2階建ての電車は圧巻

このICをもう1枚撮影しました(写真18)。低いホームから眺める2階建ての電車は圧巻です。

写真19. IC5系統

ジュネーブにやってくるもう1つの長距離系統はIC5系統です(写真19)。本来はヌーシャテル経由チューリッヒ方面ザンクトガレン行きですが、この日はヌーシャテル止まりでした。

この系統も毎時1本ですが、芸が細かいと思うのは、IC5とIC1でチューリッヒまでの所要時間がほぼ同等で(5分程度しか異ならない)、両者の発車時刻が30分程度ずれていることです。そのため、ジュネーブからチューリッヒまでは毎時2回の乗車チャンスがあることになります。

なお、ベルンへは毎時1本のIRで行くこともできますが、IRの停車駅が多いので30分の等間隔ではありません。IC5でヌーシャテルに向かった後にベルン行きに連絡し、そのベルン到着は後のIC1より早いようですが。

写真20. ヌーシャテル行きが発車!

そのヌーシャテル行きが発車しました(写真20)。IC5は基本的に振り子電車による運転です。

写真21. 南に向かうIR90系統

南に向かうIR90系統です。スイスの南側のブリークに向かいます。

写真22. ブリーク行きは昔ながらの客車列車

昔ながらの客車列車です(写真22)。ローザンヌの手前まで後のIC5と線路を共有し、IRのほうが停車駅が少なくてかつ5分の続行運転です。これで大丈夫かと思いますが、ローザンヌの手前に限定すれば後のIC5のほうが停車駅が少なく(ローザンヌまでノンストップ)、このような発車順序で問題ありません。

写真23. 5番線に近郊列車が停車中

4番線と6番線の南側に5番線があり、その5番線に近郊列車が停車中です(写真23)。ジュネーブから南西方向に進み、フランス国境手前の駅までの運転です。近郊列車が運転されるとはいえ、毎時1本です。

写真24. 近距離列車が停車中

近距離列車の案内です(写真24)。この列車はジュネーブから南東方向のフランス国境の手前まで向かいます。

写真25. 近距離列車の表情

近距離列車の表情です(写真25)。標準的な感じです。

写真26. 低床車両でドアも多い

低床車両でドアも多いです(写真26)。まさに近距離用という車体です。

写真27. 7番線に見慣れない列車がやってきた

7番線に見慣れない列車がやってきました(写真27)。フランス国鉄による長距離列車です。リヨンまで向かう在来線特急です。

写真28. フランス国鉄の客車特急

フランス国鉄の客車特急です(写真28)。スイス車とは色づかいが明らかに異なり、異なる国が続いている実感がわきます。

写真29. 8番線にTGVもやってきた

8番線にTGVもやってきました(写真29)。ごく少数のTGVがローザンヌに向かいますが、その先には行きません。モントルー方面に向かう便もあって良いのでは?フランス風の街並もあいまって、フランスの駅風景に見えます。

ジュネーブ-コルナヴァン駅を観察して

写真30. ホームに多くの人々が並ぶ

ジュネーブ。スイス第2の都市ですが、その知識だけでこの駅を眺めると、構内のコンパクトさや列車本数が意外と少ないことに気づかされます。

しかし、それはジュネーブがスイスのどん詰まりに位置し、フランスとの接続路線も多くないことに起因することに思いを巡らせると、途端に納得できます。

とはいえ、方向が少ないわりに本数も多く、フランスという他国との直通もあり、拠点として機能していることもわかりました。利用客も多く見え、まさに鉄道という交通機関が道具として使われている様子がわかりました。これからもそのように機能してもらいたいものです。

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