特急あずさ号のグリーン車に乗る(車内、車窓を紹介、21年夏)

東京から山梨県や長野県を結ぶ特急あずさ号。グリーン車も連結されており、やや上質な空間を堪能できます。その上質な空間と素晴らしい景色を堪能しました。

E353系(新宿)

写真1. 新宿に停車中の特急あずさ号

特急あずさ号のグリーン車

まず、特急あずさ号のグリーン車について簡単に紹介します。

特急あずさ号のグリーン車概要

特急あずさ号は9両編成+3両編成の12両編成で運転されることが多いです(利用状況によっては9両編成で運転されます)。グリーン車は9号車に連結されます。1号車が東京より、12号車が松本よりですから、松本よりに近い車両ということになります。なお、9両編成の場合は4号車~12号車の運転で、1~3号車はありません。このため、9両編成の場合は編成中央よりです。

グリーン車は横4列配置で、その点は普通車と変わりません。ただし、シートピッチ(前後の座席の間隔)は1160mmと普通車よりも200mm広いです。そのぶん料金もかかり、新宿から甲府(塩山)~下諏訪までは1570円、新宿から岡谷以遠までは2620円の割増料金です。とはいっても、意外と安いですね。

グリーン料金はもう少し高い価格で設定されていますが、特急のグリーン車を使う場合、特急料金が普通車指定席よりも530円安い(=普通車自由席と同額)ため、実際の価格差はそこまで大きくないのです。また、繁忙期の料金割増もなく、繁忙期は普通車指定席との価格差が縮まります

グリーン車車内の紹介

グリーン車が意外と安いことがわかったところで、グリーン車の車内を観察してみましょう!

写真2. グリーン車の表示

9号車の前に立ってみます。すると、四つ葉のマークがありますね(写真2)。これがグリーン車の証拠です。

写真3. グリーン車の側面

グリーン車の側面です(写真3)。ここだけだと普通車との違いはあまりわかりませんね。

写真4. デッキ部分

さて、車内に入りましょう。デッキ部分です(写真4)。広くて重厚な空間が広がっています。JR東日本のグリーン車はデッキの扉から車内が見えないようになっています。

写真5. 客室の様子

客室の様子です(写真5)。赤紫系のカラーで統一された車内です。

写真6. 座席の様子

座席の様子です(写真6)。写真で見ると、シートピッチの広さはあまり伝わりませんね。

写真7. 座席背面の様子

座席背面です。テーブルが備わっています(写真7)。このほかに物入れがあるのも普通車と同じです。

写真8. 足載せがある

ただし、足載せがあるのが普通車と異なる点です(写真8)。

写真9. テーブルもある

背面テーブルを展開できることは普通車と変わりません(写真9)。

写真10. テーブルを引き出せる

ただし、テーブルを引き出すことができます(写真10)。こうすることで、前の座席との距離が遠い(テーブルまで遠い)弱点を補っているのです。素晴らしい工夫ですね。

写真11. 座席の枕も上下する

座席の枕は上下します(写真11)。これは上げた状態です。

写真12. 座席の枕も上下する

手動で座席の枕が少し下がりました(写真12)。周囲でこの操作をしている人はあまり見かけませんね。

写真11. 天井を眺める

天井を眺めます(写真11)。赤系の装飾が目立ちます。

写真12. デッキの様子

再び視点をデッキに移します(写真12)。多目的室、洗面所やスーツケース入れがあります。

写真13. スーツケース入れ

スーツケース入れが備わっています(写真13)。日本は治安がそう悪くないので、このようなスペースに置いても不安はありません。確かドイツやフランスは客室の中央に荷物入れがあったように記憶しています。

写真14. 洗面所もある

洗面所も備わっています(写真14)。鏡があり、清潔感のある空間です。

写真15. お手洗いもある

大型のお手洗いもあります(写真15)。これだけの空間があるのなら、席を1列~2列増やし、そのぶん横3列配列に変えてほしいと思ってしまいます。

新宿から松本の車窓を楽しむ

さて、新宿から松本までの車窓を楽しみましょう。

写真16. 新宿を発車!

新宿を発車しました(写真16)。新宿西口の飲み屋街ですね。

写真17. 各駅停車と並走する

中野を過ぎると、快速線もホームがあり、先行電車に追いついてしまいます。そのため、各駅停車と並走します(写真17)。

写真18. 三鷹で先行電車を追い抜く

三鷹でようやく追い抜けます(写真18)。このような風景を見ると、快速の停車駅を休日のそれに統一し、全般的にスピードアップするべきと思ってしまいます。

写真19. 電車基地が見える

三鷹を過ぎると、車両基地があります(写真19)。平日の朝なので、車両基地に残っている車両が少ないですね。

写真20. 武蔵境を通過!

武蔵境を通過したところです。西武線が並走しています(写真20)。

写真21. 高架区間を走る

三鷹-立川は国分寺-西国分寺を除き、高架化された区間を走ります。そのため、見晴らしは良いです(写真21)。

写真22. 高架が続く

高架区間が続きます。これは立川手前だったと記憶しています(写真22)。

写真23. まもなく立川に停車

まもなく立川に停車です。左から南武線が近づいてきました(写真23)。立川でも乗客が乗ってきました。南武線沿線などの乗客を集めるのに、立川は重要な停車駅です。

写真24. 多摩川を渡る

立川を出て少し経つと、多摩川を渡ります(写真24)。荒川や利根川より小さな川という印象があります。

写真25. 住宅街を走る

住宅街を走ります(写真25)。立川までとは異なり、マンションタイプの住宅ではなく、一軒家が多いように感じます。

写真26. 車両基地が広がる

車両基地が広がります(写真26)。いわゆる「豊田車」と呼ばれる車両のホームですね。道路でも「豊田車」は走りますが、意味合いが違いますね。

写真27. 浅川を渡る

浅川を渡ります(写真27)。豊田-八王子は駅間距離が長いです。

写真28. 八王子に停車!

八王子に停車します(写真28)。ここでも乗客が乗ってきたと記憶しています。多摩地方で最も人口の多い都市で、横浜線沿線の乗客も拾うためでしょう。八王子支社のおひざ元なのか、特急の全列車が停車します(立川通過の特急はあります)。新宿から33分で、中央特快の最速達列車の所要時間34分と1分しか変わりません。そうはいっても、ゆったりと移動できるメリットはあります。

写真29. 高尾を通過

高尾を通過します(写真29)。ここから景色が一変します。

写真30. 山間部を走る

高尾までは住宅街、高尾からは山間部です(写真30)。列車本数も急激に減ります。車体傾斜式車両の特長として、カーブでも速度をそれほど落とさずに済みます。そのため、山間部でもある程度の速度を維持します。

写真31. 相模湖を通過!

相模湖を通過します(写真31)。高尾の次の駅ですが、高尾から9.5km離れており、東京都から出ています。神奈川県です。このような風景ですが、多くの特急あずさ号にとっては、唯一の政令指定都市を通っています(千葉直通は千葉市も通る)。

写真32. 集落がある

中央線の高尾以西が山あいを走るとはいえ、集落はそれなりにあります(写真32)。

写真33. 山間部を走る

駅周辺には集落があり、駅間は山間部を走る風景が続きます(写真33)。

写真34. 桂川を渡る

鳥沢-猿橋で桂川を渡ります(写真34)。この風景は中央線でもトップクラスの絶景だと思います。列車はもう山梨県に入っています。

写真35. 桂川を渡る

もう1枚撮影してみました(写真35)。

写真36. 大月を通過!

大月を通過します(写真36)。山梨県東部の拠点駅ですが、特急あずさ号の多くは通過します。特急あずさ号の多くは八王子-甲府間を無停車で進むのです。富士急行の車両が停まっています。JRの通勤型(のお古)を導入しており、趣味的にはつまらなく感じます。

写真37. 富士急が分かれる

富士急行の線路が分かれます(写真37)。あちらは河口湖などの魅力的な観光地に向かいます。

写真38. 再び桂川を渡る

再び桂川を渡ります(写真38)。桂川はこの先、富士急行沿いを通ります。中央線は笹子川沿いに進みます。記事を書いていて改めて調べてみましたが、桂川は相模川につながっているのですね。

写真39. 初狩付近を走行中

初狩付近を走行中です(写真39)。より山深い場所に入ってきたように感じます。

写真40. 山に雲がかかる

山に雲がかかっています(写真40)。これはこれで美しい風景ですね。

写真41. 山に雲がかかる

このような風景も幻想的で良いですね!

写真42. 峠越え付近

笹子トンネル付近を走行中です(写真42)。

写真43. 甲府盆地を見下ろす

甲府盆地を見下ろします(写真43)。勝沼ぶどう郷付近で進行方向左側に見ることができます

写真44. 甲府盆地を見下ろす

雨上がりなのか、空気がきれいなように見えました。

写真45. 甲府盆地を見下ろす

もう1枚掲載しましょう(写真45)。私たちは甲府盆地にある都市に向かいますが、こんな方向で大丈夫なのでしょうか。

図1. 塩山付近の地図(googleマップより引用)

勝沼ぶどう郷から石和温泉まで北に迂回していることがわかります(図1)。これは甲府盆地に直進すると勾配が急になるためなのでしょう。

写真46. ぶどう畑が広がる

ぶどう畑が広がります(写真46)。山梨県はぶどうが有名で、ワインの産地ですよね。山梨県のように1日の中の気温差が大きいと、おいしい果物ができると聞いたことがあります。

写真47. 川を渡る

川を渡ります(写真47)。確か笛吹川だったかな。

写真48. 住宅街とぶどう畑の競演

住宅街とぶどう畑の競演です(写真48)。

写真49. 住宅が増えてきた

住宅が増えてきました(写真49)。

写真50. 身延線が合流した

身延線が合流してきました(写真50)。あちらはJR東海の管理です。あちらは単線です。

写真51. 金手を通過

身延線の金手を通過します(写真51)。これは「かねんて」と読みます。

写真52. 甲府城の近くに駅がある

甲府城の近くに甲府駅があります(写真52)。昔は甲府城はもっと大きく、甲府駅も甲府城の敷地にありました。

写真53. ICカードの案内がある

甲府から乗りかえの身延線はICカードが使えません。そのような案内がありました。大糸線や篠ノ井線や中央線(洗馬方面)も同様に使用不可ですので、車掌さんに精算するようにとの案内もありました。私はそこを見越して普通乗車券を事前に購入しているので全く問題ありません。

写真54. 甲府に停車中

甲府に停車中です(写真54)。ここで若干降りました。

写真55. 甲府を発車!

甲府を発車します(写真55)。わがあずさ号はぐんぐん速度を上げていきます。

写真56. 川を渡る

川を渡ります(写真56)。これは荒川だった記憶があります。富士川水系ですね。

写真57. 坂道を登っていく

この先、長野県に向かって全般的には登り勾配です(写真57)。鉄道は勾配に弱い交通機関ですから、徐々に高度を稼ぐ必要があります。

写真58. 高原的な風景に変わる

急に高原的な風景に変わります(写真58)。

写真59. 高原的な風景が続く

この風景は小淵沢の後まで続きます(写真59)。

写真60. 遠くに山が見える

遠くに山が見えます(写真60)。晴れていれば良かったですね。

写真61. 山を走る

山を走ります。高原的な風景だとは思います(写真61)。

写真62. 小淵沢に停車

小淵沢に停車します(写真62)。山梨県最後の駅であるともに、八王子支社最後の駅でもあります。

写真63. 絶景が広がる

山梨県と長野県の境界付近でしょうか。ずいぶんと高い場所を走ります(写真63)。

写真64. 山間部を走る

長野県に入ったとたんに、高原風情から山間風情に変わります(写真64)。今まで天気は持っていましたが、ついに雨に降られてしまいましたね…。この後は豪雨になったと聞いています。

写真65. 都市部を走る

都市部を走ります(写真65)。長野県の中央線・篠ノ井線沿いは茅野、諏訪、岡谷、塩尻、松本と小都市(や中都市)が並びます。

写真66. 上諏訪に停車!

上諏訪に停車します(写真66)。

写真67. 211系が停車中

211系が停車中です(写真67)。長野支社の主力車両です。長野駅でもその姿を確認しています。

写真68. 住宅街を走る

住宅街を走ります。諏訪湖側の席ですが、なかなかその姿を確認できません。

写真69. 下諏訪を通過

下諏訪を通過します(写真69)。でも運転停車だったかな?

写真70. 高架区間を走る

高架区間を走ります(写真70)。このあたりは住宅も多いことがわかります。それだけに普通が1時間間隔であるのは本数が少く感じてしまいます。

写真71. 塩尻手前の風景

塩嶺トンネルを抜け、塩尻手前の風景です(写真71)。岡谷と塩尻の間は長い間辰野を経由するルートが使われてきましたが、1983年に塩嶺トンネルが完成し、ショートカットルートが完成しました。そのルートを走っています。

写真72. 辰野回りの線路が見える

辰野回りの線路が見えます(写真72)。辰野回りの需要はそう多くなく、飯田線直通が通る岡谷-辰野はともかく、辰野-塩尻は本数も少ないです。

写真73. 塩尻付近は線路が多い

塩尻付近は線路が多いです(写真73)。かつて塩尻駅があった場所には線路も多いです。塩尻付近は散策してみるのも楽しいです。

写真74. 塩尻に停車

塩尻に停車します(写真74)。残念なのは、新宿方面と名古屋方面が同一ホームで乗りかえられないことです。この乗りかえが容易になれば、あずさ号やしなの号の利用の底上げにつながります。

写真75. 住宅街を走る

住宅街を走ります(写真75)。塩尻と松本の間は人口もそれなりにあるように見えます。この区間は中央東線(甲府方面)と中央西線(中津川方面)の双方の列車が走るので、本数も多いです。ただし、両線を合わせて均等に運転しようとはしていないので、待ち時間が長いときもあります

写真76. 住宅街を走る

住宅街を走ります(写真76)。

写真77. 車両が多くとまっている

松本に近づいてきました。多くの車両がとまっていますね(写真77)。

写真78. 松本に到着!

松本に到着です(写真78)。

写真79. あずさ号の切り離しが行われる

あずさ号の切り離しが行われます(写真79)。多くのあずさ号はここ松本までしか行きませんが、1日1往復だけは南小谷まで向かうのです。大糸線は12両編成は入れませんので、後ろ3両を切り離します。まあ、昨今の利用状況だと3両で大糸線に入っても問題なさそうですが…。

写真80. 大糸線に出発していった

9両編成で大糸線に出発していきました(写真80)。特急といえどもこの先はゆっくり進みます。

特急あずさ号のグリーン車に乗ってみて

特急あずさ号のグリーン車に乗ってみました。シートピッチ1160mmのゆとりはさすがで、周囲の風景も魅力的でした。これが中央線の旅の魅力です。シートピッチ1160mmというのはヨーロッパの1等車のそれをしのぐものがあります。

とはいえ、横4列配列など、グリーン車としてはどうかと思う箇所もありました。機器室を狭くして1列増やすことができるのであれば、横3列配列にすることによって定員が減少するという問題点も極小化します。また、繁忙期対応についてはホリデー快速も含めて輸送力を確保すれば良いだけです。輸送量が多いのは休日朝の下りと夕方の上りですから、この時間帯をピンポイントで対策するだけです。

このように、「輸送力不足」対策で横4列配列にしていることは、「ピーク時の輸送力増強」という王道でご対応いただきたいものです。

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