航空会社のマイルの付き合いかた

記事上部注釈
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航空会社を乗るときに意識するマイルという概念。これにとらわれるとかえって窮屈な思いをします。そこで、個人的な付き合いかたを提唱します。

写真1. 海外旅行のマイルを国内旅行の特典航空券に引き換えるのが現実的か?(ジュネーブ→羽田の旅行で撮影)

注意

ここで特定の区間の運賃を掲出していますが、論旨をわかりやすくするために、一例で出したものです。この数字は常に変動します。そのため、掲出した数字は一例とご認識ください。

本記事で使った数字は以下の通りです。

  • 東京→福岡の航空運賃:記事執筆時点で7日後の運賃(JAL:27,210円、スカイマーク:14,280円)
  • 東京→フランクフルトの航空運賃:記事執筆時点で3か月後の運賃(248,250円)

マイルとの付き合いのまとめ

個人的所感をまとめると以下の通りです。

  • マイルうんぬんを抜きにして、最適な交通機関を選択することが重要
  • ただし搭乗時にマイルを貯めることはやぶさかではない
  • マイルの有効期限で特典航空券に引き換えられればベスト
  • 特典航空券に引き換えられなければ、コインに引き換えて旅費節約に活用

以下で詳細を記します。

復習:マイレージサービス(マイレージプログラム)の概要

まず、マイレージサービス(マイレージプログラム)の概要を紹介します。

  1. どこかの航空会社のマイレージサービスに参加し、会員になる
  2. 航空機に乗ったときに距離とグレードに応じ、「マイル」を受け取る
  3. マイルを貯め、マイルの数に応じ一定の条件で特典航空券などの商品を受け取る

このように書くと物々しいですが、要は多くの小売店で行われているポイントサービスの1種です。航空会社のポイントでしかありませんが、ここまで注目されているのは、特典航空券の価値が見た目高いためです。

ここで特典航空券の価値を東京-福岡線で考察します。ここではJALとしましたが、ANAでも事情はそこまで変わらないでしょう。

  • 特典航空券:8,000マイル
  • 通常の航空券(セイバー):27,210円
  • どこかにマイル(片道換算):3,500マイル(どこかにマイルは往復利用が前提、7,000マイル必要)

ここでは、7日前のセイバー運賃を例に出しました。通常の8,000ポイントは8,000円相当ですが、特典航空券では27,210円ぶんの価値を発揮します。還元率は実に3.4倍です。どこかにマイルだと還元率が7.7倍です。

これが国際線(日本-フランクフルト)だと以下の通りです。

  • 特典航空券:23,000マイル
  • 通常の航空券(3か月前の前後1週間の最安値):248,250円

通常のポイントの概念だと23,000円のところ、見た目248,250円の価値をもちます。実に10.7倍の還元率です。これは多くの人がマイレージサービスに参加したがるわけです。

さらに、上級会員になるとフライト前にラウンジに入れるという特典もあり、まさにステータスシンボルともいえる存在です。

マイレージサービスのレート考察

写真2. 街角でも商売がなされる(蘇我駅前で撮影)

マイレージサービスのレートを考察します。ここでは福岡-東京線で考えます。ここでは先述のセイバー運賃を使います。

  • 特典航空券:8,000マイル
  • 通常の航空券(セイバー):27,210円
  • 付与マイル:425マイル

単純に考えると、27,210円かけて425マイルを得ることになります。還元率は1.56%です。一般的なポイントサービスが0.5%~1%なことを考えると還元率はやや高いほうです。8,000マイルに達するには18.8回搭乗の必要があり、19回課金し、1回無料で乗れるという意味合いです。

航空会社も商売です。マイルは3年後には無効になります。つまり、3年間で19回(1年で6回)搭乗する必要があり、これは4か月で航空機で1往復することに相当します。

また、特典航空券を目指していたものの、(特典航空券が使える座席が限定され)目当ての特典航空券を確保できないこともじゅうぶんに予想されます。特典航空券を使える航空便に変更することはストレスでしょう。単なる時刻変更ならともかく、特典航空券のために目的地を変更するのはどうかと思います。

このようにマイルのためのマイルという本末転倒が生じるのが問題なのです。

さらに、425マイルのために27,210円支払うことになります。スカイマークであれば14,280円で済むとしましょう。たかだか425マイルのために12,930円を余計に支出し、特典航空券確保で(乗りたい便に乗れないという)ストレスを確保するに見合いません。

極端な表現をすると、(この場合の)特典航空券は27,210円の価値しかありません。特典航空券を使う本来の目的はトータルとしての旅費節約のはずです。マイルを貯めなくとも、安い航空券で旅行し、手元に相当する現金が残れば良いわけです。つまり、(この場合は)安い航空券を利用し、トータルの節約金額が27,210円を超えれば特典航空券を確保する必要さえないのです。

マイルの有効活用

とはいえ、せっかくくれるものをつかわないのはもったいないです。とりあえず大手航空会社2社の会員に登録し、(とりわけ海外旅行で)得たマイルを貯めることは良いことでしょう。そして、3年経過が見えたころに特典航空券に変換する、あるいはコインに変換し、次の国内旅行の旅費の足しにすることです。

ここでも注意が必要で、JALで7,210円ぶん使えるとしましょう。JALの航空運賃は27,210円ですから、手元の現金支出は20,000円です。一方、スカイマークの場合は14,280円です。この場合、JALで使えるぶんの7,210円を放棄しても、スカイマークを選択するほうが5,720円手元に現金が残ります。

このように、マイレージサービスは手元から現金を出す金額が最小化するための手段と割り切り、マイレージサービスに使われ過ぎないことが肝要です。これは、マイレージサービスに限らずすべてのポイント類にいえることです。ポイントを貯めるよりも現金を使わないことが、一番お金がたまることですから。

補足

(記事執筆時点では)マイルにも交換でき、年会費0円のクレジットカードがあります。VISAブランドですので、海外でも有効活用できます。

海外旅行に使えるカード:エポスカード

【エポスカード】

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