山手線代替経路の記事の裏話

記事上部注釈
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山手線代替経路をまとめてみました。運転系統上の山手線には30駅あり、他の29駅(出発駅に行かないので1駅減る)への行きかたをまとめました。では、どうしてまとめようと考えたのでしょうか。私の個人的な思いをまとめます。

写真1. 新橋-浜松町を行く山手線

山手線代替経路をまとめるきっかけ

私は山手線を使うようになってから、15年以上たち、かつ山手線沿線に住んでから10年以上たっています。また、全30駅のうち、9駅は日常的に使っている(いた)駅であり、ある程度広い知識があります。また、全30駅は最低1回(高輪ゲートウェイを除けば2回以上だと思う)下車経験があります。これがバックグランドです。

話は変わりますが、山手線が変電所火災の際にとまりました。このとき、池袋で「田端まで行きたいけど、行きかたがわからない人」が駅員に経路を聞いていました。これの答えは、池袋(丸ノ内)後楽園(南北)駒込(北区のコミュニティバス)です。しかし、駅員さんはこの経路を理解しておらず、「待つしかない」と答えていました。確かに、JRの駅員さんに北区のコミュニティバスのことを理解することを求めるのは酷です。そのため、駅員さんの対応に問題あるとは思いません。

ここで述べたいのは、「私が当たり前だと思っていた知識」が駅員さんさえ知らなかったことです。これは、私の知識が役立つと感じた瞬間です。

周囲のサイトさんと弊サイトで取り組んだこと

しかし、広いインターネットの世界、この程度をまとめたサイトもあるでしょう。そう思い、インターネットで検索したところ、浅い記事しか見当たりませんでした。「こうやって調べれば良いですね」「バスは次回まとめます」という程度で、サクッと読めるものの、実際に役に立つ場面が少なさそうな記事です。

では、どうすれば「使える情報」になるでしょうか。それは、特定のパターンを詳しく述べるよりも、全体的に均一に整理された情報を提供することです。いいかえると、以下のパターン1よりパターン2が良いということです。

  1. パターン1. 一部のパターンのみ詳しく書くが、抜けや漏れがある
  2. パターン2. 詳しさはそこまでだが、抜けや漏れがない

そこで、30駅出発×29駅到着(出発駅に到着することはないので、到着駅は30駅ではない)=870通りの移動パターンを書き起こすことにしました。では、870通りの移動パターン(「品川から大崎に行く」というのを1通りのパターンとしています)をどうまとめれば良いのでしょうか。この答えは人それぞれでしょう。私は出発駅ごとに記事をまとめることにしました。

出発駅ごとに記事をまとめたのは、この類の情報を必要とする場面を想像したためです。代替経路を探す場面は「ある駅にいて、別の駅に移動しようとする」場面でしょう。ある駅(例えば「新宿」)にいるのは確定した条件なので、その確定した条件で探すのが最も良いと判断したのです。

出発駅が山手線全駅の30駅ぶんあるので、全部で30の記事があることになります。

しかし、これだけでは探しにくいです。したがって、30駅のリストを並べ、かつ基本的な情報をまとめたまとめ記事(※)」を1つ執筆し、全体的なガイドとしました。

山手線の代替経路まとめ(山手線がとまったら?)のことです

これはサイト作成においても重要とされます。1駅1駅の記事(個別記事)そのものは検索上位に表示されないでしょう(表示されるかもしれませんが)。しかし、「まとめ記事」は検索上位に表示される可能性があります。サイト運営上はこれを期待しています。

実は山手線撮り鉄スポット紹介ではまとめ記事が上位表示されていることを確認しています。このようにうまくいくと良いですね。

ストック情報と競合サイト対策

サイト運営では、フロー情報とストック情報の2つの概念があると聞きます。

  1. フロー情報:情報鮮度が重要視され、すぐに情報の価値がなくなる
  2. ストック情報:情報鮮度はあまり重要ではなく、情報の価値が維持される

鉄道サイトの多くはフロー情報(○○線に××系が投入など)が多く、ストック情報にはあまり重きが置かれていません。サイト運営ではストック情報も重視されるべきとも聞きます。山手線代替経路に関する記事はストック情報でしょう。ストック情報はサイト運営には重要ですが、一方で競合が参入しやすいという側面もあります。

では、競合サイトとの差別化はどうでしょうか。代替輸送を考察するには、単に路線図上の知識だけではなく、実際の土地勘が重要です。最低限の土地勘が養われるには、ある程度の生活経験が必要でしょう(何度か訪問した大阪は乗りかえ距離がわからなかったり、とても土地勘があるとは思っていません)。このような意味で参入障壁が高いでしょうし、参入するにしても870通りの経路をきちんと書く労力は大変なものです。よって、すぐに競合サイトが登場するとも考えにくいです。

最後に

この編集後記を最後に「山手線代替経路」は完成いたします。これからこの記事がどう活用されるのかはわかりません。それでも、このようなデータ集があることによって、東京の移動が便利になり、困った人が減るのであれば、望外の喜びです。

そして、多くの鉄道サイトさんがフロー情報や読みものを扱っているように見えますが、独自の視点でまとめたストック情報もあれば、そんなようにも考えます。

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