2023年2月24日。何の日かわかりますか?そう、弊サイトの5周年記念日です。そんな節目に所感を少し書きました。
写真1. 2022年夏に堪能した前面展望(長野電鉄特急より撮影)
5周年記念
弊サイトは2018年2月24日に最初の記事を投稿して以来、5年が経過しました(前身のブログからの移設記事もあり、それらの記事は2018年2月以前の投稿日になっています)。
4周年でも記事を書いています。
4周年記念の記事の最後にこのように書きました。
表現方法の勉強により、従来プラグイン(機能を追加するもの)によって実現してきた機能やデザインを自分で組んだプログラムに置き換えることが可能です。
もっと大切なことは「鉄道は何かを達成するための手段」であるという認識です。通勤、通学、出張などの何らかの目的を達成するための手段として鉄道に乗るのです。実生活にも気を配ってサイト運営をしていきたいです。
(開設4周年!より抜粋)
これは達成されたのでしょうか。表現方法(CSSやPHPの技法の一部習得)の勉強はできたと思っています。実生活にも気を配る?それなりに気を配っていたと思いますが、仕事を通じて社会と関わったり、旅行で鉄道の実態を見たり、とあまり進歩はないかもしれません。同じことを繰り返して少しずつ定着する、と考えることにしましょう。
サイト運営で行ってきたこと
さて、ここ1年のサイト運営はどのようなものだったのでしょうか。相変わらず「速報にかたよらず、深い考察に踏み込んだ内容をお届けする」の軸から外れないことばかりだったのでしょうか。これは当たり前なので、改めて書くこともないでしょう。
そこで、それ以外の内容を記します。
自らの趣味領域拡大!
サイト運営には多くのテクニックや定石と言ったものはあるでしょう。しかし、もっと大切なことはサイト運営者自らの知見ではないでしょうか。
ひるがえって、私のこの1年間の経験を考えてみました。
- 夜行バスへの挑戦
- 付け合わせの野菜の重要さ
- 色彩検定への挑戦
大きなトピックに鉄道関連の内容がないことは、鉄道系サイト運営者としてどうかと思いますが(笑)、上記3点に気づきました。
写真2. 夜行バスの内装はおしゃれ
夜行バスは眠れるか不安で、従来避けてきた交通機関です。しかし、(3列の車を選択したためか)意外とよく寝られ、車酔いもありませんでした。(自宅や宿泊施設よりも)眠りが浅いという特性がありますから、翌日の旅程にゆとりがある場合限定が良いかもしれません。
写真3. 羊肉と野菜の組み合わせ(長野県の宿泊施設で体験)
旅行先で羊肉と野菜のバーベキュー大会がありました(優雅な和食という選択肢も与えられていました)(写真3)。このとき、私は最初に野菜を処理し、次に肉を堪能しようとしていました。しかし、肉のクセの強さにたじろきました。このとき、肉の付け合わせの野菜の重要さに気づきました。普段これだけの肉を食べることはありませんから、旅行先で気づいた人生訓です。この人生訓は趣味でもそうなのかもしれません。
写真4. クラシックな色づかいの車内とモダンな色づかいの車内(鉄道と色彩を参照)
趣味のレベルアップを狙い、色彩検定2級を受験いたしました。この検定を通じ、色彩学の初歩を学ぶことができました(写真4)。私の美的センスはないほうで、義務教育時代の美術の成績が5段階中3程度でした。しかし、そんな私でも色への関心は高いほうでしたので、満点で合格しました。むしろ、美的センスの基となる知識を学べたといえましょう。
これらの3点の内容が趣味を横に広げるきっかけとなったのであれば、とても喜ばしく思います。
去り行く存在への着目
写真5. 葬式鉄も忘れない(対象がずれている?それは禁句…)
去り行く存在への着目も忘れていません(写真5)。とりわけ、自らの興味のある対象については、去り行くだいぶ前からその対象に触れ合うことです。鉄道車両は1つの輸送用機械でしかありません。そのため、古くなった機械は使われなくなります。これは自明の理です。趣味者はその輸送用機械に肩入れするので、引退に対して名残惜しさを感じているだけのことです(旧式車両の引退をきっかけとした減車や減便はまた別問題です)。
その対象があるのであれば、趣味者として事前にその車両に触れておく、このくらい当然です。そんな思いから、201系電車、311系電車、213系5000番台といった車両とは触れ合いました。また、2022年3月ダイヤ改正でなくなる名古屋地区中央線の10両編成も見逃しませんでした。
ほかにも、小田急撮り鉄スポット開拓の際に撮影した車両、が過去帳入りすることもありましょう。小田急の車両に強い関心はありませんが、これはこれで貴重な記録となることでしょう。特定の車両を追跡する必要は全く感じませんが、普段からまんべんなく触れ合うことが肝要と感じたものです。逆に、引退前にファンが集まる意味は何だろう?イベントを消化しているだけでは?とも感じてしまいます。
発信側としての仁義
現在、インターネットが普及し、多くの人が多くのコンテンツに触れられるようになりました。これは革命的なできごとでしょう。しかし、多くの人は「受け手」側に回り、「発信側」の人は少ないように思います。インターネットのコンテンツを豊かひするには、発信が増えないとどうしようもありません。私は2013年から発信側に回り、インターネットコンテンツを構築する側として日々活躍しています(そして成果物はこれがなれの果て…)。
近年、インターネットコンテンツの作成方法を述べた本(俗にいうブログ本というものです)が世に出回っています(例えば以下のような書籍です)。
このような書籍は大変参考になる部分もありますが、本書をうのみにするとインターネットコンテンツの多様性を確保できないように思われます(ひとことでまとめると需要の多い内容を書きましょうというものです)。本屋に行くと「初心者用の書籍は多くあるが、上級者用の書籍がまったくない」現象をよく目にします。需要の多い内容は採算が取れるので、需要の多い初心者用の書籍だけが揃うということです。インターネット世界でも同様の現象が生じようとしています。
これではインターネットコンテンツの多様性を保てません。そのため、私は(興味を持つ限り)マイナーな内容も触れることにします。また、網羅性を有するコンテンツ整備も心がけました。
データベースサイトの構築
弊サイトでは「混雑基本データ」と称して多くの路線の混雑のデータをまとめています。あくまでも公式のデータをわかりやすくまとめているだけのページですが、毎年データを更新しています。
2020年に記事を投稿し、2021年に手入力で数値を変えましたが、これを毎年行うのは面倒です。そこで、2022年での更新時にデータベースから数値を呼び込む方式に変更しました。これはデータベースを活用したサイト運営(一覧表と個別の表でデータを一元管理)で方法の詳細を書いています。簡単にいうと、表のフォーマットとデータの中身を別途に作成するというものです。読者さんにとってはどうでも良いことですが、サイト運営側にとっては複雑なシステムを構築し、簡易なメンテナンスで済むようになりました。それだけ今後のメンテナンスは楽になり、他の記事に力を注げるわけです。ここでのノウハウは東横線撮り鉄スポットにも生かしています。
また、撮り鉄スポット紹介については複数条件の絞り込む検索をできるように改良しました。アダルトサイトには多数ある「○○かつ××」の条件で検索できるということです。
今後の方向性について
今後の方向性については大きくは変化しません。「速報にかたよらず、深い考察に踏み込んだ内容をお届けする」の軸から外れない記事を投稿する次第です。また、速報系の記事が多い鉄道サイト界隈のなか、会社横断的なストック情報をお届けするサイトとして歩む心づもりです。
では、それ以上にやるつもりのことはあるのでしょうか?現時点での「新しいチャレンジ」「久しぶりのチャレンジ」の構想を紹介しましょう。
海外旅行の復活!
2019年に中欧とフランスの海外旅行から帰ってきて以来、海外に行っていませんでした。その間に欧州の鉄道は多くの変化を遂げていると聞いています。それを確かめに行くのが鉄道趣味者としての仁義でしょう。
「本来はもう少し早く行くべきでは?」という声もありましょう。しかし、日本政府の水際対策の影響でそれがかないませんでした(隔離や入国前PCR検査陰性はハードルが高い)。水際対策など感染の流入を2週間程度遅らせる程度の効果であり、疫学的な効果はたかが知れています。その微小な疫学的な効果のために、自由な行き来という重要な人権を放棄した日本政府の姿勢は大いに攻められるべきです。自由な行き来で担保されている交通機関を趣味にしている者としては、無視できることではありません。ただし、政府にも言い分はあるでしょうし、ある政策は別の側面から評価されるべき側面もありますから、いちがいに日本政府のみを悪者にするつもりもありません。
ともかく、このような「制約条件」が外れましたから、久しぶりの海外旅行に行けるということです。
2019年の夏に海外に向かって以来のことですから、3.5年も海外に行っていません。そのため、「リハビリ」海外と考え、行き先は今まで行った国の中から選定します。
読者さんや他サイトさんとの対談記事
弊サイトは基本的に管理人1人の作業です。管理人がこのサイトにおいて何をしているのか、簡単にまとめましょう。
- 記事執筆のための素材探し(旅行、書籍入手など)
- 記事の文章執筆と写真配置、場合によっては図表の挿入
- サイトの運営管理(サーバー契約、デザイン管理、独自の検索システム整備など)
- 一部の記事について、古くなった情報を更新(多くの鉄道ブログではないがしろです…)
他にも無意識で作業しているのかもしれません。そのため、上記以外にも作業があるのでしょう。
ともかく、1人で何もかもやっています(たまにサーバー会社のロリポップさんにご助力いただくことはありますが)。しかし、1人では発想の限界を感じることもあります。
したがいまして、読者さんと特定のテーマについて対談し、それを記事としてまとめたいとも考えています。
※これについては新横浜線のダイヤについて対談記事を作成しました。
また、他サイトさんとのコラボレーション企画も考えています。これらについてご興味があれば、お問い合わせページかツィッターまでご連絡ください。
5周年記念の締めとして
「継続は力なり」という表現をよく耳にします。弊サイトはまさにその表現が合うと実感しています。2018年2月24日の開設以来、サイトを続けてきました。記事1つ1つの質にこだわる(こだわってこの程度かというご指摘はありましょう)のはもちろん、以下の工夫を重ねてきました。
- 子カテゴリがあるカテゴリについては、親カテゴリー直下の記事を設定しない(考えかたは利用しやすいカテゴリ分けの方法(子カテゴリ作成の注意点))
- 縦の分類と横の分類で検索できる機能を設定する
- 一部のコンテンツ(たとえば東横線撮り鉄スポット)は(検索ニーズの多さに関わらず)均一な情報を提示し、均質性や規則性を有するようにする
- 一部のコンテンツについては、ツール型コンテンツ(たとえば東急東横線撮り鉄スポット検索システム)を整備し、文章だけに頼らないコンテンツ形式を探求する
このような工夫は一朝一夕に完成できることではありません。私が既存のサイトさんに抱いていた漠然とした不満を改善した格好です。記事数も1000を超え、改めて継続の重要性を認識しているところです。
派手なことを一瞬だけやることは目立ちます。しかし、地味なことを継続するのは(外野が思う以上に)大変です。私はこの大変な道を選択してしまいました。
これからも決して派手なことはやらないでしょう。これが私の決めた道だからです。このような独自の道を歩むことになると思います。改めて弊サイト「鉄道ラボ」をよろしくお願いいたします。