【休日昼間】小田急線町田の混雑状況【現場調査】

新宿から小田原、江ノ島、多摩ニュータウンまで広大な路線網を持つ小田急。その小田急の要の1つに町田があります。町田のような要があるおかげで小田急は混んでいるとも言われます。では、実際に混雑しているのでしょうか?実際に混雑状況を調査しました。
小田急1000形

写真1. 町田に発着する列車


基礎知識:小田急の区間ごと旅客数

基礎知識として、小田急の主要区間の通過旅客数をまとめます(表1)。

表1. 小田急の主要区間の通過旅客数

小田急線乗客流動

ここでは全駅間についてまとめません。運転系統の拠点となる区間についてまとめました。また、1年での利用客だと実感が湧きにくいでしょうから、便利のために365で割って、1日あたりの流動を算出しています。さらに、小田急で最も乗客の多い下北沢-世田谷代田を100%とした場合の乗客数も計算しています。

ここでは、中間の拠点である町田に注目しましょう。町田から相模大野までは、最混雑区間のおよそ6割程度の流動があり、その相模大野からは小田原方面:江ノ島方面=6:4に分岐します。小田原方面と江ノ島方面の合計が、町田-相模大野の流動よりも多いのは、小田原方面と江ノ島方面を行き来する流動がそれなりに大きいためでしょう。

町田-相模大野の混雑状況

それでは、実際の混雑状況を調査しました。基本的には20分1サイクルの調査です。なお、弊ブログでは混雑ポイントという概念を導入しています(表2)。

表2. 混雑ポイントの概念

乗車ポイントの概要

それでは、下りの混雑状況をさらします(表3)。ここで、快速急行のうち1本を調査できていませんが、これは上り列車とかぶったためです。

表3. 町田→相模大野の混雑状況

町田→相模大野の混雑状況

逆に上り方向の混雑状況も示します(表4)。

表4. 相模大野→町田の混雑状況

相模大野→町田の混雑状況

両方向ともに快速急行が混雑していて、各駅停車が空いていることがわかります。ただし、快速急行はまんべんなく混んでいるのに対し、各駅停車は立ちが存在する車両と座席がほとんど埋まっていない車両が存在します。各駅停車は車両ごとの混雑の差が大きいのです。

混雑状況の分析

せっかくなので、混雑状況を分析してみましょう。まずは、種別ごとに混雑状況を分析します(表4)。

表4. 町田-相模大野の混雑状況まとめ

町田-相模大野の混雑状況まとめ

急行と各駅停車の混雑率はほぼ同等です。また、急行の混雑率は上りのほうが明らかに高いです。これは、急行は新松田から町田まで先着するため、急行の集客力が大きいためと分析できます。下りは江ノ島線の快速急行が相模大野で新松田発着の急行に接続するため、町田断面では快速急行に乗るのでしょう。

各駅停車は車両ごとに混雑に差が見られます。これは別の見かたから考えると、ちょっと別の車両に移れば座れるにも関わらずあえて立つ人がいることを示します。これは、各駅停車の特性上、乗車中の快適性(座れる車両に乗るために車両を移動する)よりも駅の移動距離の少なさ(座れなくとも駅の階段に近いほうが良い)を重視したためでしょう。

さて、快速急行の乗客は新宿から(まで)の利用が多いのでしょうか?それとも途中の入れ替えが多いのでしょうか?新宿からの利用が多ければ、車両ごとの混雑分布は新宿断面と同じになるでしょうし、車両ごとの混雑分布が異なれば途中での入れ替えが多い(※)と推察できます。

※途中での入れ替わりが多くとも、車両ごとの混雑分布が変わらない場合があります。(今回の場合は)新宿と町田で便利な車両が同じであれば、このようになります。

代々木上原での調査結果では、5号車から8号車の混雑がひどく、9号車と10号車もそれなりに混んでいます。一方、町田-相模大野では4号車から7号車の混雑がひどく、9号車と10号車はそこまで混雑していません。新宿(代々木上原)断面と町田断面で混雑分布が異なりますので、町田での入れ替わりがそれなりに多いことがわかります。

この近辺での混雑状況を見ると、急行は新松田-町田逃げ切りが良さそうです。しかし、代々木上原断面では相模大野で快速急行と接続するほうが良さそうです。町田-相模大野だけでも複々線化して、町田-相模大野で快速急行と急行を同時に走られるほうが、急行は町田(入れ替わりが多い)で待ち合わせして(※)、乗客の待ち時間を少なくするほうが良いです。

※極端な話、乗客全員が町田で入れ替わるとすれば、町田でいくら停車していても、乗客が感じる「快速急行待ち時間」はゼロになのです。

余談:利用されるロマンスカー

町田に停車する30000形

写真2. 町田に停車中の30000形ロマンスカー

私がこの調査を終えて上りの急行に乗ろうとしたときです。ちょうど、町田停車の特急ロマンスカーがやってきました。すると、ドアの前に列ができました。このことが示すのは、特急に乗ろうとする乗客がある程度存在することです。乗客は別に特急ロマンスカーの時刻を知る必要もありません。ホーム上に特急券の自動販売機があり、発車時刻まで発売しています。ホームに上がった際に、タイミングよく特急が来るならば特急券をふらりと購入することができるのです。このように、特急券を気軽に購入できるようにすることも重要でしょう。そうすれば、乗客は快適な座席で移動することができ、会社側は特急券収入を手にすることができるのです。


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