特急スーパーおおぞらに乗る(釧路→札幌、19年GW、グリーン車)

記事上部注釈
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札幌と道東を結ぶ特急スーパーおおぞら。北海道の中では3番目に輸送需要の多い系統です(旭川系統、函館系統の次)。そのスーパーおおぞらにGWに乗ってみました。豪華なグリーン車と雄大な景色をお届けします。

283系気動車

写真1. スーパーおおぞらに使用される283系気動車

スーパーおおぞらの概要

まず、スーパーおおぞらの概要をまとめましょう。若干不正確な部分もあることを承知のうえで、箇条書きで記します。

特急スーパーおおぞらの概要

・区間:札幌-釧路
・運転本数:1日6往復
・所要時間:最短3時間58分(スーパーおおぞら12号)、標準は4時間20分程度
・車両:283系気動車

釧路は北海道第5の都市です。そのため、札幌から特急列車が運転されています。その所要時間は4時間~4時間半程度で、1日6往復運転されます。札幌から348.5km離れていますので、最速列車の平均速度(表定速度といいます)は87.9km/hと瞬足を誇ります。ただし、かつては最速3時間35分でした(2012年3月時点でのスーパーおおぞら6号の時刻)から、23分もスピードダウンしています。また、本数も1往復減少しています。これは、安全性を高めるために、当該車両の最高速度を130km/hから110km/hに下げているのが原因です。

なお、途中の帯広までは1日5往復の特急スーパーとかちが運転されています。それと合わせて1日11往復の特急が運転されています。つまり、帯広までは1日11回の乗車チャンスがあるのです。

車両は全て283系気動車による運転です。スーパーとかちの261系気動車とは別の車両による運転です。2013年以降の最高速度見直しの際に多くの特急は最高速度130km/hから120km/hに下げられましたが、283系気動車は特別に110km/hに下げられました。これは車体剛性の問題です。

スーパーおおぞらの車内

さて、その車内を見てみましょう。

普通車の車内

私はグリーン車を利用しましたが、普通車を通りました。そのため、普通車の車内も軽く紹介します。

283系気動車車内

写真2. 先頭車の出入口

283系気動車車内

写真3. 先頭車のデッキ部分

先頭車から入ります(写真2)。デッキ部分の床は凹凸があります(写真4)。冬は雪が降り、滑りやすいためでしょう。

283系気動車車内

写真4. 自由席の車内

自由席の車内です(写真4)。さわやかなカラーの車内ですね。

283系気動車車内

写真5. 自由席の座席

283系気動車車内

写真6. 自由席の座席

自由席の座席を眺めます(写真5-6)。タンチョウヅルが描かれています。

283系気動車車内

写真7. 指定席の車内

指定席の車内は座席の色が異なります。指定席を中心にグレードアップ座席が導入されています。座席の幅が広かったり、枕が改良されたりという座席です。

283系気動車車内

写真8. 普通車の荷物棚

普通車の荷物棚です(写真8)。オホーツクや大雪のグリーン車とは異なり、大きな荷物も収容できそうです。

グリーン車の車内

いよいよグリーン車に入ります。

283系気動車車内

写真9. 車掌スペース

車掌室があります(写真9)。通常の車掌室は閉じられている空間ですが、この車両は開放的なカウンターになっています。

283系気動車のグリーン車車内

写真10. グリーン車車内の(ほぼ)全景

グリーン車は2列+1列の横3列配列です(写真10)。JR北海道の特急列車のグリーン車はみんな横3列配列です。高い料金を支払う以上、座席の幅にはゆとりが欲しいですからね。この車両のグリーン車は途中で座席配列が転換されています。その理由は重心バランスととるためと聞いています。

283系気動車のグリーン車車内

写真11. グリーン車の着座視点から

グリーン車の座席に座った状態で室内を眺めます(写真11)。電球色と茶色のシートが調和しています。以前のグリーン車とは異なる色や照明となっています。

283系気動車のグリーン車車内

写真12. 1人がけの座席

1人がけの座席です(写真12)。ゆったりとした移動ができそうですし、私もゆったりとくつろいで移動できました。

283系気動車のグリーン車車内

写真13. デッキとの仕切

デッキとの仕切は木目調になっています(写真13)。183系大雪もそうですが、グリーン車は茶色ベースの車内となっています。これが789系になるとまた別の色調を選んでいます。この違いの基準は何でしょうか。

283系気動車のグリーン車車内

写真14. グリーン車の座席案内

グリーン車の座席の使いかたが書いてあります(写真14)。私のようなコミュニケーションが苦手な人間はこのような注意書きがあるほうが助かります。

283系気動車のグリーン車車内

写真15. 足のせが閉じられた状態

グリーン車の座席には足のせがあります(写真15)。

283系気動車のグリーン車車内

写真16. 足のせを展開した状態

その足のせを展開します(写真16)。お行儀は悪いですが、この靴を脱いだ状態で足のせに足を乗せるとくつろげます。

283系気動車のグリーン車車内

写真17. 補助照明のスイッチ

283系気動車のグリーン車車内

写真18. 座席に内蔵された補助照明

座席には補助照明が備え付けられています。各座席にはそのスイッチがあり(写真17)、点灯します(写真18、消灯していますが)。全体的に暗く落ち着いたグリーン車車内ですので、読書やパソコン作業をするには必須の設備です。

283系気動車のグリーン車車内

写真19. ドリンクホルダがある

283系気動車のグリーン車車内

写真20. ドリンクホルダを展開

ドリンクを置くスペースがあります。札幌と釧路のあいだは4時間以上かかることが多いですから、飲み物は必須です。ただし、車内販売はないので、あらかじめ飲み物を入手することが必要です。

釧路から札幌までの車窓

さて、実際に車窓を堪能しましょう。

写真21. 釧路川を渡る

新釧路川を渡ります(写真21)。釧路川は水害対策として、下流側を新しい川を掘っています。その新しいほうの川を渡ります。従来の川は釧路と東釧路のあいだで渡ります。

写真22. 原野が広がる

原野が広がります。それでも、釧路から根室の間のようにずっと原生林が広がるわけではなく、人の手が入っている印象です。釧路より西側はある程度開発されているようです。

写真23. 白糠に停車

白糠に停車します(写真23)。白糠駅は白糠町の代表駅です。白糠町の東隣の自治体は釧路市ですが、西隣の自治体はどこでしょうか?調べてみると、釧路市です。釧路市は白糠町をはさんで飛び地が存在しているのです。これは白糠町が広域合併から脱退したためです。

写真24. 海沿いを走る

古瀬から厚内までは海岸沿いを走る区間があります。太平洋が確認できます(写真24)。

写真25. 集落が広がる

集落が広がります。ここは音別でしょうか。

写真26. 川が広がる

写真27. 海沿いを走る

集落が終わると、川を渡ったりや海沿いを走ったりします(写真26-27)。

写真28. 十勝平野が広がる

釧路地区から十勝地区に入り、十勝平野が広がります(写真28)。十勝平野は北海道らしい景色が広がる場所でもあります。広い畑や牧草地、遠くに山々がある光景です。

写真29. 池田に停車

池田に停車します(写真29)。ここはワインが有名と聞きます。ワインの産地ということはぶどうの産地でもあるということです。

写真30. 美しい十勝平野

写真31. 美しい河川を渡る

列車は美しい景色の中を走ります(写真30-31)。

写真32. 帯広市内の高架線

帯広市内に入ると、高架に上がります(写真32)。1日20往復前後ですが、それでも踏切解消が重要なのかと地元ではない者は考えてしまいますが、自動車にとっては踏切前での一時停止がウザイという気持ちもあることでしょう。

写真33. 帯広に停車

十勝地方の中心駅の帯広に停車します。ここまではグリーン車含めて空席がありましたが、帯広で指定席はほぼ満席になります(と車内放送でも言っていました)。というよりも、GWでも増結なしで満席にならないんだ…。

写真34. 美しい十勝平野

写真35. 美しい河川を渡る

列車は美しい景色の中を走ります(写真34-35)。よく見ると、遠目に山脈が迫ってきました。道央と道東の分ける障壁、日高山脈です。

写真36. 新得に停車

新得に停車します(写真36)。ここで根室本線から石勝線に入ります。そのためか、全列車が停車します。

写真37. 列車の現在位置表示

列車の現在位置も示されます(写真37)。新幹線とは異なり、通過駅の駅名は出ません。

写真38. スキー場がある

新得からは日高山脈を越える区間です。そのため、沿線も山がちになってきます。その斜面を使ったスキー場がありました(写真38)。新得山スキー場です。googleマップのクチコミによると、リフト料金が安くて食堂も安いようです。

写真39. 原野が広がる

原野が広がります(写真39)。

写真40. トマムに停車(フリガナもきちんと振られる!)

トマムに停車します(写真40)。駅名標を撮影しようとしましたが、人が入ってしまいました。私は駅名標の前に立つこの2人が非常識なように見えますが、駅名標を撮影しようという私のほうが非常識と言われてしまいそうです。トマムも全ての特急が停車します。ただし、駅自体は無人駅です。

写真41. 山中を行く

写真42. 山中を行く

写真43. 山中を行く

写真44. 山中を行く

山中を走ります(写真41-44)。石勝線で山中を走らない区間は南千歳-追分くらいでしょうか。

写真45. 平地に降りてきた

平地に降りてきました(写真45)。そろそろ追分です。

写真46. 追分に停車

追分にも停車します(写真46)。私の認識には追分は停車駅にはありませんでしたが、手元の2005年時刻表を見ると、停車する列車があります。昔から停車していたようです。

写真47. 室蘭本線と交差する

追分は室蘭本線との交差駅です(写真47)。室蘭本線は石炭輸送で重要な役割を担っていたことから、複線で建設されています。現在も複線で運営されています。現在、道東へのメインルートを担っている石勝線は単線であることを合わせて考えると、皮肉な光景です。

写真48. 美しい北海道らしい光景を走る

列車は美しい光景を走ります(写真48)。札幌まで50km程度の距離なのに、ここまでのどかなのです。東京では考えられません!

写真49. 千歳線と合流

千歳線と合流します(写真49)。ここから複線電化の立派な線路を走ります。

写真50. 千歳市街を走る

千歳市街を走ります(写真50)。このあたりから雨の水滴が窓ガラスに付着し、カメラのピントがなかなか風景に合いませんでした。そのため、風景撮影は終了です。

札幌到着時には、乗りかえも含めて車内放送が流れます。その際、このような文言が流れました。「あと6時間ほどで平成が終わり、令和になります。平成もJR北海道をご利用いただきありがとうございました。令和もJR北海道をご利用ください」とのことです。私はあまり意識していませんでしたが、平成最後の日にこの列車に乗っていました。平成でも令和でも安全に快適で早くて便利なという目標は変わりません。

現在、スーパーおおぞらは1日6往復です。6両編成を1日6往復させるのであれば、4両編成で1日9往復のほうが便利です。そして、増発した3往復については停車駅厳選型とすれば、速達性も向上することでしょう。また、スーパーとかちにしても、4両編成を1日5往復ではなく、3両編成を1日6往復のほうが便利です。

このカメラは今回の記事のような移動時には便利です。シャッターが合う速度が早いので、走行中の車内からの撮影が便利なのです。

前後を読みたい!

さて、前後ではどこに行ったのでしょうか?

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★今回の旅行の全体的な計画~まとめは以下のページに記載しています。
北海道鉄道旅行の計画とまとめ(19年GW)

※それぞれ別ウィンドウで開きます。

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