シテ島の散策(ノートルダム大聖堂とポンヌフ、19年夏パリ旅行記)

記事上部注釈
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パリ発祥の地はどのあたりでしょうか。エッフェル塔?凱旋門?シャンゼリゼ通り?いいえ、シテ島です。この島には有名なノートルダム大聖堂もあります。今しか見られないノートルダム大聖堂の姿もおさめています。また、アクセスやポンヌフ、そして落ち着いた街並も収録しています。

写真1. シテ島のシンボル、ノートルダム大聖堂

シテ島の概要

シテ島に小さな集落を形成したのがパリの起源です。シテ島は中洲にありますので、敵から集落を守るには適切でした。しかし、難攻不落の集落も敵(古代ローマ)の手に落ちました。その「敵」もいつしか同じ街の「仲間」となり、パリは徐々に発展していきます。今やどこがパリの発祥の地かわからないほどの大都市になっています。それでも、パリの発祥の地がこのシテ島にあることを忘れてはいけません。エッフェル塔も凱旋門も昔のパリの地とは離れているのです。

図1. シテ島の位置(googleマップより引用)

シテ島の位置を示します(図1)。シテ島はパリの中央に位置し、ノートルダム大聖堂とサントチャペルが有名な観光スポットです。でも、この付近に宿泊する人も少ないでしょう(ただし私はこの近くのシャトレ地区に宿泊しました)。そこで、路線図を示しながらアクセスも記しましょう。

シテ島周辺の路線図

図2. シテ島周辺の路線図

シテ島周辺の路線図を示します(図2)。シテ島周辺の駅については黒の枠で囲いました。シテ島の中にあるのは地下鉄4号線のシテ駅だけです。他の路線や駅はシテ島にはありません。では、必ず4号線でアクセスしなければならないということでもありません。例えば、RERのB線やC線のサン=ミッシェル=ノートルダム(Saint-Michel Notre-Dame)からも近いですし、地下鉄7号線のポンヌフ駅地下鉄7号線と11号線のシャトレ駅からもアクセスできます。

路線図を軽く眺めると、地下鉄1号線のシャトレ駅やRERのシャトレ=レアール駅からもアクセスできそうに思えます。しかし、駅でかなり歩きますので避けたほうが良い(※)でしょう。RERのA線とD線からシテ島に向かうのであれば、シャトレ=レアール駅でA線とB線は同じホームに発着すること、RERのB線とD線はパリ北駅で同じホームで乗りかえられることを最大限活用しましょう(余談ですが、RERのA線とD線はリヨン駅では同じホームに発着しません)。

※地下鉄1号線のシャトレ駅は地下鉄7号線や11号線のシャトレ駅よりもシテ島から離れています。そのため、地下鉄7号線や11号線ではアクセス可能と記しながら11号線はアクセスを勧めなかったのです。

ノートルダム大聖堂

シテ島の最も有名な観光名所といえば、ノートルダム大聖堂でしょう。ノートルダム大聖堂は1163年に建設が始まりましたが、最終的な完成は14世紀に入ります。ガイドブックには入場できる時刻や入場料が書かれていますが、現在はこのような知識は不要です。残念ながら火災で焼け落ちてしまい、再建工事が行われていて中は立入禁止のためです。再建工事の際に昔からのデザインを踏襲するかは議論になっています。パリは古いものを大切にするとともに、新しい風も取り入れているため、この火災を機に新しい風を取り入れようという考えもあるためです。

現在はシテ島の南側(の外側)から再建中のノートルダム大聖堂を眺めることができます。私は西側から東側に移動しました。

写真2. 美しいノートルダム大聖堂

ノートルダム大聖堂が見えてきました(写真2)。ゴシック様式の美しいカトリック派の大聖堂です。現在は再建工事中の貴重な姿を確認することができます。余談ですが、隣のドイツ(南部を除く)やイギリスは同じキリスト教でも別の宗派(プロテスタント)が多いと聞いています

写真3. 素晴らしいノートルダム大聖堂

再建工事中の鉄骨の骨組みも見ることができます(写真3)。

写真4. 美しいノートルダム大聖堂

再建工事が終わったあかつきには、ガラス張りにする案があるとも聞いています(写真4)。

写真5. 素晴らしいノートルダム大聖堂

歴史的建造物をどのように残していくのか、それともある程度建て替えるのか、これは永遠のテーマでしょう。ヨーロッパでは残していく流れで、日本では建て替える(東京でも古い建造物は更地になって新築に建て替えられることはざらにあります)のが主流のように見えます。これはヨーロッパでは地震や台風が少なく、建物を長持ちする文化があること、日本(を含むアジア)では地震や台風が多くて、建物をすぐに建て替える文化があることも理由の1つでしょう。

ポンヌフ

パリの中心部にはセーヌ川が流れています。そのセーヌ川を渡るのには大変苦労していました。そのセーヌ川を渡るためにさまざまな橋が架けられました。その中で現存するパリで最も古い橋がポンヌフです。日本語に訳すと「新しい橋」となります。そのため、ポンヌフ橋ということは間違いです。この橋は1578年に建設が開始され、1607年から使用が開始されました。ポンヌフを建設した当時はセーヌ川の水量は少なかったため、この当時の技術でも建設可能でした。この後にセーヌ川の水量が増やされるように人工的に水路が作られています。

なお、この橋はとても頑丈に作られましたので、現在は自動車交通を受け入れられています。

図3. ポンヌフの位置(googleマップより引用)

ポンヌフの位置を示します(図3)。シテ島の西端に架かる橋です。厳密にはシテ島を境に2つに分かれますが、この2つをまとめて1つの「ポンヌフ」として扱います。7号線のポンヌフ駅というのはこの橋からとった名前です。

それでは、じっさいに行ってみましょう。このとき私はセーヌ川の北側からシテ島に渡りました。右岸からやってきたということです。

写真6. ポンヌフ越しにシテ島の方向を眺める

ポンヌフ近くの右岸にやってきました(写真6)。美しい石造りの橋です。橋の欄干の下には顔があります。

写真7. ポンヌフを渡る

ポンヌフを渡ってみましょう(写真7)。建物が見えますが、その建物はシテ島にはなく、セーヌ川の反対側(左岸)にあります。2つの橋があっても1つのポンヌフと扱われるのも納得です。自動車交通もあり、先人が頑丈に建設した先見の明を感じます。

写真8. ポンヌフを渡る

このように川を眺められる場所もあります(写真8)。

写真9. シテ島から右岸を振り返る

シテ島にやってきました。右岸を振り返りましょう(写真9)。石造りの荘厳な建物が広がります。パリは「華やかな都」というイメージが先行していますが、実際はそこまで華やかではありません。

写真10. シテ島から左岸を見る

左岸を見てみましょう(写真10)。パリ中心部の石造りの建物が広がっています。

写真11. セーヌ川を眺める

セーヌ川を眺めてみましょう(写真11)。ひっきりなしに遊覧船が通ります。

写真12. ポンヌフを眺める

もう少し遠い場所からポンヌフを眺めます(写真12)。石造りの橋です。400年以上もパリを見守っている橋です。

シテ島の街角から

シテ島の街角そのものも落ち着いた街です。その雰囲気をご堪能ください。

写真13. サン・ミッシェル橋を眺める

ポンヌフの隣にあり、シテ島の中央と左岸を結んでいるのがサン・ミッシェル橋です。そのサン・ミッシェル橋を眺めます(写真13)。

写真14. サン・ミッシェル橋近くからセーヌ川を眺める

そのサン・ミッシェル橋近くからセーヌ川を眺めます(写真14)。左岸の建物が見えますが、ベーシックな部分は同じであるものの、それぞれに細かな違いがあることがわかります。

写真15. シテ島の街角を眺める

写真16. シテ島の街角を眺める

シテ島の街角を眺めましょう(写真15、写真16)。落ち着いたエリアです。

写真17. 両替橋を渡る

両替橋を渡り、セーヌ川の右岸に戻ります(写真17)。

シテ島のまとめ

シテ島はパリ中心部やパリの観光名所という印象を抱きませんでしたが、落ち着いていて治安も良いエリアでした。また、パリらしい街が広がっています。そのため、パリという雰囲気を感じるために、街歩きをするには良いエリアと感じました。世間の旅行というと、「どこどこという観光名所に行きました!」というイメージがあります。しかし、「これ」という目的地なしでふらりと歩くことも旅行の醍醐味です。治安が悪かったり、街が殺風景だとこのようなこともやりにくいでしょうが、ここシテ島はそのようなこともありません。また、ポンヌフという優雅な橋もあります。ふらりと歩いてパリらしい情景を感じるにはちょうど良いエリア、それがシテ島なのです。

前後を読みたい!

さて、前後ではどこに行ったのでしょうか?

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パリのおすすめスポット10選まとめとモデルコース(19年夏パリ観光)

★この旅行記の案内・目次・まとめページはこちら
ハンガリー、スイス、フランス旅行のまとめと振り返り

※それぞれ別ウィンドウで開きます。

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