ジュネーブの市内交通を楽しむ(路線図や料金情報も収録!)

記事上部注釈
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スイス第2の都市、ジュネーブ。首都のベルンや最大都市のチューリッヒと同様、ジュネーブも市内交通が発達しています。そのジュネーブの市内交通を堪能しました。

写真1. 18系統もジュネーブ駅を通り主要な系統

ジュネーブの都市交通の概要

まず、ジュネーブの都市交通の概要を紹介します。

ジュネーブの都市交通の概要
  • モード:路面電車とバス
  • 運賃:ゾーン制(路線図を見るとゾーン10の模様)
  • 価格:3スイスフラン(60分制限の場合)

ジュネーブの市内交通の路線網(路線図も収録!)

ジュネーブの都市交通は路面電車かバスが基本です。場合によっては国鉄系の近郊電車も利用できますが、各路線毎時1本が基本ですので、市内交通には適さないと思います(需要の多い区間では複数の系統がやってきて毎時2本以上の乗車チャンスはあるのですが)。

欧州各国で地下鉄が発達していますが、スイスは例外的で日本と同じ感覚の地下鉄は原則ありません。唯一の例外がローザンヌの都市交通です。この路線はゴムタイヤ式で地上区間も多く、地下鉄というにはやや感覚が異なるでしょう。また、チューリッヒSバーンも中央駅では地下区間を走り、頻度も地下鉄並み(多くの系統が重なるため)ですが、国鉄系の運営であり地下鉄というより日本でいうJRの地下区間(京葉線やJR東西線)という感覚でしょう。

そんな地下鉄不毛国のスイスですから、ジュネーブにも地下鉄はありません(スイスは各都市が小さく地下鉄が不要な規模なためです)。

地下鉄がないかわりに、ジュネーブは路面電車バスが発達しています。では、どの程度発達しているのでしょうか。公式サイトに路線図が掲載されていますので、その路線図を示しましょう。

図1. ジュネーブの市内交通路線図(tpg公式サイトより引用)

参考に国鉄系の路線図も示します。

(参考)図2. ジュネーブ地区の路線図(公式サイトより検索後に引用)

図1の黒線が図2に示されているとご認識ください。

図3. ジュネーブ-コルナヴァン駅周辺ののりば案内図(tpg公式サイトより引用)

ジュネーブ駅(地域交通の面ではコルナヴァン駅)は多くの系統が集まっており、のりばが分かれます。そのため、案内図が掲載されています(図3)。

図4. ジュネーブ中心部の路線図(tpg公式サイトより引用後に抜粋)

図1だと範囲が広すぎるので、観光客が行くであろうエリアに絞って抜粋しました(図4)。私が歩いた感じ、旧市街はMolardが便利でした。また、多くの人がアクセスするであろうジュネーブ駅はコルナヴァン駅と称され(Cornavin)、これら2つの場所をまず把握することが重要と思います。路線図を見ると、コルナヴァン駅と旧市街を直通する系統はありません。Bel-Airで乗りかえろ、ということですか…。

ジュネーブの都市交通の運賃

ジュネーブに限らず、欧州の鉄道には改札がないかわりに、車内改札があり、車内改札で正当な乗車券を所持していないと罰金が課されます。そのため、事前に乗車券を購入することが必須です。

では、乗車券類の価格はどうなのでしょうか。

表1. 乗車券類の価格一覧

種別価格備考
ジュネーブ・トランスウポート・カード無料宿泊者専用
スイストラベルパス有効スイストラベルパス通用日のみ
Hop the line2スイスフラン3停留所以内
Zone 10 ticket3スイスフラン60分以内
Day pass from 9:00 a.m.8スイスフラン
Day pass10スイスフラン

乗車券類の価格を知ることは良いことですが、まずは手持ちの乗車券で無料で乗れないか確認しましょう!宿泊者に提供されるジュネーブ・トランスウポート・カード(言わないともらえないこともある)やスイス全土の乗り放題パスのスイストラベルパスがあれば、ゾーン10では何度も乗り降りできます。

ただし、スイストラベルパスの場合は、スイストラベルパスの通用日にしか有効ではありません。8/10、8/13に有効にしている場合、8/10や8/13ではジュネーブの都市交通が有効ですが、8/11と8/12は有効ではありません。また、ユーレイルグローバルパスの場合、バスや路面電車には無効です。そのため、別途買う必要があります(国鉄系に有効で「グローバル」パスなのでフランスでも有効なのですが)。

では、ジュネーブに着いてからホテルまでの乗車券類はどうしましょうか?鉄道駅なら歩ける範囲でしょう(歩けない範囲でも2スイスフランの最も安い券の範囲と思います)。では、空港ならば?公式サイトに以下の記述があります。

ジュネーブ空港に到着したら、80分間有効の無料の「Tout Genève」チケットを受け取り、希望の場所まで行くことができます。販売店は手荷物受取所にあります。

tag公式サイト(FAQの項目に記載したものを翻訳、太字は弊サイト管理人が強調)

空港からホテルまではTout Genèveチケットで移動し(手荷物受取所で購入するのでタイミングに注意!)、ホテルからはジュネーブ・トランスウポート・カードを活用するということです。

これが活用できない場合は、1回券(近距離かそれ以外かで価格が異なる)か1日券を買うことになります。その都度買うのも手間ですから、思い切って1日チケットを買うのが良いと思います。

ジュネーブの都市交通を楽しむ

ここまで実用的な情報を記しました。ここからはジュネーブの都市交通を楽しみましょう!

トラムを楽しむ:新市街から郊外の住宅地まで(14系統)

図5. 今回乗った停留所

今回は新市街にあたるCoutanceから路面電車に乗ってみました。

写真2. 本数はそれなりに多い

14系統の本数はそれなりに多く、10分待つことなくやってきます。

写真3. 連接のトロリーバスもやってくる

連接のトロリーバスもやってきます(写真3)。路面電車もバスも同じ運賃体系で、事業者も同じであることから、利用者は特段区別することなく利用しているように見えます(私はジュネーブでは特段区別しませんでした)。

写真4. 14系統がやってきた

14系統がやってきました(写真4)。チューリッヒと同様、白と青のカラースキームですが、チューリッヒの車体よりも青色の明度や彩度が低く、都会的な印象があります。

写真5. ジュネーブの街を走る

ジュネーブの街を走ります(写真5)。他のスイスの都市と同様、坂道の多い都市です。

写真6. ローヌ川を渡る

ローヌ川を渡ります(写真6)。

写真7. まもなくベレール(Bel-Air)に停車

まもなくベレールに停車します(写真7)。

写真8. ベレールに停車!

ベレールに停車します(写真8)。ここは旧市街に近く、4方向のジャンクションということもあり、多くの人が利用します。

写真9. 旧市街近くを走る

旧市街近くを走ります(写真9)。欧州の都市は中心市街地に多くの人が歩いており、個人的には好みです。首都の風格がありますが、ここジュネーブはスイスの首都ではありません(首都はベルンです)。

写真10. 旧市街近くを走る

旧市街地の迷路のような道路を路面電車はすいすい走ります(写真10)。

写真11. やや郊外風の風景に変わってきた

やや郊外風の風景に変わってきました(写真11)。

写真12. やや郊外風の風景を走る

ジュネーブは世界都市とはいえ、人口は20万人未満です。そのため、すぐに郊外に入ります。そのことを実感させる風景です(写真12)。

写真13. いつの間にか道路の端を走っていた

いつの間にか道路の端を走っていました(写真13)。これだと、(利用者は道路の歩道側から利用するわけですから)乗るときか降りるときのどちらかは車道を横断する必要がなく、歩行者にやさしい方式です。

写真14. アルヴ川を渡る

アルヴ川を渡ります(写真14)。

写真15. 風景の感じが変わってきた

完全に郊外の風景で、風景の雰囲気が変わっています(写真15)。

写真16. Petit Lancy, Placeで下車

Petit Lancy, Placeで下車します。

図6. 今回の移動経路(googleマップより引用)

今回の移動経路です(図6)。ここにcoopがあったので、翌朝の朝食ぶんも買いました。

写真17. 観光客はまず行かないスーパーマーケット

このようなスーパーマーケットのほうが安く済むのです(写真17)。

路面電車への乗車:旧市街を堪能(12系統)

4方向への結節点のベレール(Bel-Air)から12系統に乗ってみましょう!

写真18. 複雑なのりば案内

のりばが難しいです(写真18、12系統のりばで撮影)。今回は14系統から12系統に乗りかえるので、AからFへの移動です。

写真19. 14系統のりばから12系統のりばを向く

14系統のりばから12系統のりばに向かいます(写真19)。

写真20. 橋のようす

橋の様子です(写真20)。写真19の同じ女性が写っていますので、写真19と写真の位置関係がわかりやすいと思います。

写真21. Fに向かう

Fのりばに向かいます(写真21)。ここから直進します。

写真22. モネ通りを歩く

小道(モネ通り)を歩きます(写真22)。

写真23. 噴水がある

噴水がありました(写真23)。噴水があるのはスイスらしいように見えます。

写真24. 12系統も頻発運転!

12系統も頻発運転です(写真24)。昼間は長くても15分に2本運転です。

写真25. いつの間にかやってきた

いつの間にかやってきました(写真25)。

写真26. 旧市街を走る

旧市街を走ります(写真26)。にぎわっていて良いですね!

写真27. 旧市街を走る

旧市街を走ります(写真27)。パリを思わせる街並が印象的です。ここはフランスだっけ?

写真28. 市街地を走る

市街地を走ります(写真28)。

写真29. やや郊外的な風景になってきた

やや郊外的な風景に変わってきました(写真29)。

写真30. Terrassièreで下車

旧市街がおわった場所のTerrassièreで降りることにしました(写真31)。

路面電車の車内

写真31. 今回のターゲットは898号車

路面電車の車内を簡単に紹介しましょう!

写真32. 現代的な車内

現代的な車内です(写真32)。クロスシート主体、低床式車両といった最近の欧州の路面電車といった車内です。

写真33. 緑色の握り棒がイカしている

緑色の握り棒がイカしています(写真33)。

写真34. 進行方向左側にもドアがある

進行方向左側にもドアがあります(写真34)。

写真群1. 左側と右側の対比

同じ編成の左右から撮影しました(写真群1)。進行方向両側にドアがあることがわかります。これは欧州では珍しいです。

(参考)写真35. 片側にドアのない路面電車の例(ポツダムで撮影)

参考にポツダム市電を示しましたが、進行方向右側にはドアが付いていません(写真35)。このような車両は日本でいうバスと同様、常に進行方向が一定です。一方、ジュネーブの路面電車は進行方向が変わるため、両側にドアがあります。ジュネーブで乗っているときは何も違和感がありませんでした(日本と同じだからね!)が、記事を執筆している際に気づいたのです。

ジュネーブの都市交通を眺める

このほか、街頭で撮影した写真をギャラリー形式で紹介しましょう。

写真36. 旧市街を走る路面電車

写真37. 旧市街で流し撮りに挑戦!

写真38. 旧市街でブンブンやってくる路面電車

写真39. 郊外の生活に溶け込む路面電車

写真40. Place de Neuveにやってきた路面電車

写真41. やや古い車両も見かけた

写真42. トロリーバスも当たり前のように走る

写真43. トロリーバスも当たり前のように走る

写真44. もちろん通常のバスも活躍!

ジュネーブの都市交通を楽しんでみて

ジュネーブはスイス第2の都市です。そのため、(地下鉄こそありませんが)路面電車網が充実しており、市内のあらゆる場所に行くことができます。また、ちょうど平日の夕方に乗ったこともあり、郊外方面に向かう電車は立ちが生じるほど乗っており、市民の重要な足として機能している様子が伝わりました。

コルナヴァン駅と旧市街の中心を直結する系統がないなどの不満もありますが、これからも市民の足、そして観光客の足として末永く親しまれてほしいものです。

重要

旅行にはクレジットカードとインターネット環境が重要です。特にエポスカード年会費無料・最初に商品券相当ぶんの還元があるので、持って損はないと思います。

私は以下の2つを手配しましたが、類似のサービスであれば問題ないと思います。

前後を読みたい!

(←前) ジュネーブ(コルナヴァン)駅の表情

ジュネーブの市内交通を楽しむ(路線図も収録!):現在地

イビス ジュネーブ サントル ラック(ジュネーブ駅近くのホテル)の宿泊記(次→)

★全体のまとめ:23年GWドイツ・スイス旅行のまとめと振り返り

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