名古屋から大垣の特別快速の旅(東海道線名古屋地区)

記事上部注釈
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ここ30年でサービスが格段に向上した名古屋地区のJR線。特に岐阜方面はその傾向が顕著です。影が薄いですが、特別快速も走っています。思わぬわなもある特別快速に乗りました。

写真1. 尾張一宮に停車中の特別快速大垣行き(なぜここで撮影できたのでしょうか?)

復習:東海道線(名古屋-大垣)の運転系統

まず、東海道線(名古屋-大垣)の運転系統について簡単にまとめます。

図1. 東海道線名古屋地区の停車駅(Wikipediaより引用、Puorgrj - 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=67415690による)

重要なことは東海道線の名古屋-岐阜-大垣は名古屋始発がほとんどなく、豊橋方面から直通がほとんどであることです。この区間の運転系統は2つに大別されます。

  • 快速系:(豊橋方面-)名古屋-岐阜-大垣
  • 普通:(豊橋方面-)名古屋-岐阜

快速系には区間快速、快速、新快速、特別快速がありますが、名古屋-岐阜-大垣では快速と付くものであれば停車駅は基本的に同じです(名古屋以東で停車駅が異なります)。また、稲沢に停車する快速はありますが、稲沢停車は朝夕の一部だけであり、基本的に考慮する必要はありません。

快速系といえど、岐阜以西は各駅にとまり、普通と停車駅は変わりません。このかわりに岐阜-大垣は普通の運転は基本的にカットされます。

快速系、普通ともに15分間隔で運転され、朝夕には快速を中心に本数が増えます。快速系は6両編成が基本で朝夕を中心に8両編成が顔を出します。普通は4両編成が基本で一部には6両編成や8両編成もあります。

快速系は313系5000番台の運転が多く、その車内は全席が前を向く座席です。1席の例外もなく、「全席」が前を向きます。JRでは特急や新幹線などの有料列車を除けば唯一の存在です。

写真2. 313系5000番台の車内

写真3. 313系5000番台の車内

ドア付近もついたてがあり、座席が前を向くように考慮されています。

このほか、313系0番台や313系1000番台があり、座席配列が若干異なる場合があります。車両の内装を簡単にまとめました(表1)

表1. 東海道線名古屋地区の快速に充当される可能性のある車両一覧

形式車両中央車端部
313系0番台転換クロスシート(5列)ボックスシート
313系1000番台転換クロスシート(5列)ロングシート(4席)
313系5000番台転換クロスシート(5列、全席転換)転換クロスシート(2列)
315系ロングシート(11席)ロングシート(4席)

写真4. 315系電車の車内(2022年に名古屋で撮影)

名古屋から大垣まで特別快速に乗る

御託はこの程度にして、実際に特別快速に乗ってみましょう!

写真5. 特別快速大垣行きがやってきた

特別快速大垣行きがやってきました(写真5)。これは311系電車ですね!昔のファンならあこがれの311系電車です。2024年ダイヤ改正後は名古屋にめったにやってこなくなった車両です。名古屋までのラッシュ時に備えるためか、8両編成です。

写真6. 名古屋に停車中

連休の中日の平日であること、大多数の乗客が降りた名古屋であること、最後尾であることから車内はガラガラです(写真6)。

写真7. 名古屋を発車!

名古屋を発車しました(写真7)。車窓がくすんでいるのは名古屋の空気のせいでなく、311系電車の窓が汚れているためです。もう少しきれいにしましょうよ…。

写真8. 新幹線と並走

新幹線と並走します(写真8)。最初こそ加速は良かったのですが、速度は出ません。

写真9. 貨物線が分岐する

貨物線が分岐します(写真9)。東海道線が物流の動脈と実感する瞬間です。

写真10. 住宅街を走る

住宅街を走ります(写真10)。それにしても「特別」感のないゆったりとした走りです。名古屋を4分前に普通が出発し、その後追いで走っているためです。

写真11. 住宅街を走る

住宅街を走ります(写真11)。

写真12. 貨物線がある

貨物線があります(写真12)。私はにわか鉄道ファン、鉄道ファン初心者なので、このあたりの知識はうといです…。

写真13. 住宅街を走る

住宅街を走ります(写真13)。名鉄線が街の中心を走るとすれば、東海道線は街はずれを通る印象です。

写真14. 高架線に上がる

高架線に上がります(写真14)。まもなく最初の停車駅の尾張一宮です。

写真15. 名鉄一宮に隣接

名鉄一宮に隣接しています(写真15)。尾張一宮は基本的に名鉄側の線路に入ることはないはずですが…。

写真16. 尾張一宮で待避中

尾張一宮で待避中です。

写真17. 特急しらさぎを先に通す

特急しらさぎを先に通します(写真17)。確かに名古屋を3分後に出発し、特別快速を追いかけてきます。通常は大垣まで先着するのですが、前の普通が遅く、そうもいかないのでしょう。名古屋を9:45でなく9:50に出発すれば良いのですが、そうしないのは次の普通(9:50発)と重なるためでしょうか。貧乏くじを引いた感じです。前の普通を早く出発させようにも特急ひだ号があり、そうもできません。

図1. 名古屋断面9:30~10:00のダイヤ(OuDiaSecondで作成)

この特別快速を犠牲にして、全体のダイヤを守った感じです。

写真18. 特急しらさぎが出発!

特急しらさぎが出発しました(写真18)。特急しらさぎはわが特別快速より停車駅が少なく、前の普通と間隔が開いたためか、スイスイ走れるはずです。

尾張一宮発車後2分程度を動画に収録しました(動画1、動画2)。311系電車の重低音が響き渡ります。

動画1. 尾張一宮発車~再加速手前

動画2. 再加速後

写真19. 名鉄と並走

名鉄と並走します(写真19)。あちらは特急系と普通がそれぞれ15分間隔、こちらは快速系と普通がそれぞれ15分間隔と基本的なパターンは同じです。ただし、こちらの普通はあちらの特急系より停車駅が少ないという違いがあります。

写真20. 名鉄の駅を通過

名鉄の駅を通過します(写真20)。周囲には住宅も多く、それなりの乗客が見込めそうです。JR東海がサービスアップをしても名鉄のきめ細かな集客力には負けそうです。

写真21. 住宅街を走る

住宅街を走ります(写真21)。

写真22. 名鉄特急が見えた

名鉄特急が見えました(写真22)。名鉄特急で名古屋から岐阜まで29分、JR快速だと19分です。岐阜駅は離れていますので、名鉄駅の周辺であれば名鉄利用のほうが良いでしょう。

写真23. 木曽川を渡る

木曽川を渡ります(写真23)。ここを渡ると愛知県から岐阜県に入ります。

写真24. 岐阜付近の高架線に入る

岐阜周辺は高架になっており、地面より高い場所を走ります(写真24)。

写真25. 岐阜の市街地を眺める

高架線に入り、岐阜の市街地を高い場所から眺めます(写真25)。瓦屋根の家が多く見えます。しかし、よく見ると新しい家も屋根を瓦屋根に似せたデザインにしているのです。個人的には関東地区との違いを感じました。

(参考)写真26. 下新明付近の光景(ひかり号の車窓から)

参考に東京都区内の風景を示しました(写真26)。

写真27. 名鉄をまたぐ

名鉄をまたぎます(写真27)。

写真28. 岐阜に停車

岐阜に停車します(写真28)。そんなに多くの乗客を運んでいるように見えませんでしたが、意外と多くの乗客を降ろします。

写真29. 岐阜を発車!

岐阜を発車しました(写真29)。

写真30. 郊外然とした風景が広がる

広い道路とチェーン店が展開する郊外然とした風景が広がります(写真30)。

写真31. 西岐阜に停車

西岐阜に停車します(写真31)。広い道路から近く、このような駅のほうが自動車社会との親和性はむしろ高いのかもしれません。

写真32. 岐阜貨物ターミナル駅を通過

岐阜貨物ターミナル駅を通過します(写真32)。上り線からこの貨物ターミナル駅にアクセスするには下り線を支障するのでしょうか。

写真33. 穂積付近の風景

穂積付近の風景です(写真33)。穂積は穂積町の駅、と思いきや瑞穂市の駅です。

写真34. 薬局がある

薬局があります(写真34)。薬局はどこにもありますね。旅行客がなかなか行かない場所です。

写真35. 農地が広がる

農地が広がります(写真35)。

写真36. 大垣に近づいてきた

大垣に近づいてきました(写真36)。

写真37. 大垣に到着!

大垣に到着しました(写真37)。だいぶ時間がかかった気がしました。それもそのはず、42分かかっています。通常の快速系だと32分で着くので、普通の後追いと列車待ちで10分のロスタイムでした。このようなダイヤだからこそ、性能が低い311系電車でも対応できるのでしょう。

写真38. 大垣行きの表示のまま変わらない

大垣行きの表示のまま変わりません(写真38)。それもそのはず、この後は回送されます。あくまでも311系電車は助っ人の立場であり、助っ人が不要な日中時間帯は引っ込んでろ、ということです。

名古屋-大垣の特別快速に乗ってみて

写真39. 311系電車はドア間が6列であり、座席が多い

名古屋以東のイメージからすると、特別快速は最速達種別というイメージです。しかし、実際には普通の後追い、特急待ちという貧乏くじを引かされた存在です。前後のダイヤに運命を左右され、他の列車にはこのような「貧乏くじ」は当たりませんが、それでも特別快速が特急待ちをすることは衝撃的でした。

とはいえ、15分間隔で速達列車が走り、その多くがかなりの速度を出すというのは日本有数のサービスです。(現在のJR東海の計画にはないかもしれませんが)120km/hしか出せない311系電車が排除されたら、線形の良さを生かし、130km/h運転を行い、名古屋-岐阜の18分運転などにも挑戦いただきたいものです。そうすれば、(わずかであっても)乗務員の労働時間が短縮され、働きかた改革にもつながるでしょう。

前後を読みたい!

果たして前後はどこに行ったのでしょうか?

(←前)東京から名古屋までのひかり号(繁忙期利用)

名古屋から大垣の特別快速の旅(東海道線名古屋地区):現在地

東海道線(大垣→米原)の旅(次→)

★今回の旅行の全体像は24年GW旅行の振り返りに記載しています。

★この日の主な移動手段の時刻は以下の通りです。

ひかり633号東京7:33→名古屋9:14
特別快速名古屋9:45→大垣10:27
東海道線普通大垣10:41→醒ヶ井11:11
東海道線普通醒ヶ井12:41→米原12:46
新快速米原12:50→大阪14:13
名門大洋フェリー大阪南港19:50→門司8:30
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