このページでは地下鉄半蔵門線の混雑状況について基本的なデータをまとめています。また、私が実際に現場で調査した結果へのリンクも記しています。
写真1. 大手町に停車する押上行き
地下鉄半蔵門線の基本情報
地下鉄半蔵門線は渋谷から表参道、永田町、大手町、錦糸町を通り、押上に至る路線です。渋谷では東急田園都市線と、押上では東武伊勢崎線と直通しています。渋谷での田園都市線との直通は全面的に行われていて、一見すると同じ路線のようです。
基本的に渋谷側で利用が多く、押上に向かうと利用が減る傾向にあります。これは、東急田園都市線側から都心へのルートは半蔵門線が主流なのに対し、東武伊勢崎線側から都心へのメインルートが地下鉄日比谷線であることの違いがあります。
地下鉄半蔵門線の混雑基本データ
では、混雑状況データを簡単にまとめます(表1)。
表1. 地下鉄半蔵門線の混雑基本データ
最混雑区間 | 渋谷→表参道 | |
---|---|---|
混雑率 | 2023年 | 109% |
2022年 | 97% | |
2021年 | 99% | |
2020年 | 111% | |
2019年 | 165% | |
2018年 | 168% | |
2017年 | 173% | |
2016年 | 170% | |
最混雑時間帯 | 8:00~9:00 | |
集中率 | 23.5% | |
流動最大区間 | 渋谷-表参道 | |
乗客半減区間 | 水天宮間-清澄白河 |
・流動最大区間:当該の路線で最も輸送人員の多い区間(弊サイト独自指標)
・乗客半減区間:流動最大区間の輸送力が半分以下になる、最大流動区間に最も近い駅間を指す(弊サイト独自指標)
※集中率、流動最大区間、乗客半減区間は都市・地域交通年報(平成30年度版)を参考に独自で計算
混雑率の出典は国土交通省発表の資料(2023年、2022年、2021年、2020年、2019年、2018年、2017年)、2016年は都市・地域交通年報(平成30年度版)
最混雑区間は渋谷から表参道までの1駅です。田園都市線から地下鉄銀座線沿線へ通勤する場合、渋谷で乗りかえるよりも表参道で乗りかえるほうが便利です(渋谷では地下1Fと地上3Fの移動なのに対し、表参道ではホーム対面の乗りかえ)。そのような背景があるので、田園都市線沿線から銀座線沿線に向かう人もこの区間は半蔵門線を利用します。
乗客が最も多い区間も渋谷-表参道です。この区間は日中時間帯でも利用が多いためです。日中時間帯の目的地となりうる場所を走っているためです。この区間から都心に向かうと徐々に利用が減っていきます。神保町まで達すると乗客の数は最混雑区間の半分程度まで減ってしまいます。神保町は都心のオフィス街ですので、田園都市線沿線からの利用も多いのでしょう。
集中率とはラッシュに集中する割合です。極端な話、集中率が100%であれば、ラッシュ以外に全く使われないということです。20%以下が集中率が低め(朝も日中もまんべんなく利用されている)、30%以上が集中率が高め(ラッシュ以外は空いている)と判断できます。集中率は25%程度と標準的なものです。
地下鉄半蔵門線の混雑状況の現場調査
ここまでは地下鉄半蔵門線の基本データをベースに解析しました。実際の調査結果は以下のリンクにあります。
休日日中時間帯の地下鉄半蔵門線の混雑状況(渋谷-表参道、現場調査)
半蔵門線でも一番混む区間ですが、休日だとどうでしょうか。実際に30分間現場に立ち混雑状況を確認しました。
東京都の各路線の混雑データのまとめ
では、他の路線と比べて混雑率はどうなのでしょうか。各路線の最混雑区間とその混雑率をまとめたページを用意しました。また、他の路線の基本データへのリンクを備えています。
簡易検索システム
都内から都心の勤務地に勤務する場合の経路と最混雑区間を簡単に判定するシステムを作成しました。
都市鉄道に関する統計データは以下の書籍を参考にしています。本記事の内容を深く知りたい人はぜひ購入してみてください。(2022年時点で平成30年度版が最新です)