ホリデー快速ビューやまなしに乗る~概要と混雑は?

記事上部注釈
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山梨方面に安く行けるため人気の高いホリデー快速ビューやまなし号。主要駅の時刻や進行方向向きの座席などの概要をまとめました。臨時列車なので運転日もまとめています(そして勘違いしそうな日の運転の有無も)。また、実際に乗るときに気になる混雑状況などの、「実際に乗らないとわからない」部分についても触れています。

※2019年6月2日に2019年の夏の運転計画の情報に更新しています。
※2019年10月12日に2019年の秋の運転計画の情報に更新しています。
※2020年6月22日に2020年の運転計画の情報に更新しています。
※2020年9月17日に2020年の秋の運転計画の情報に更新しています。
※残念ながら2021年3月ダイヤ改正で使用する215系が使用停止され、現在は設定はありません

ホリデー快速用215系

写真1. ホリデー快速ビューやまなしに充当される215系

ホリデー快速ビューやまなし号について

私の乗車記を書く前に、ホリデー快速ビューやまなし号の概要を振り返りましょう。

ホリデー快速ビューやまなし号の概要
  • 区間:新宿-小淵沢
    2020年の運転日:11/29までの土曜・休日(8月までは設定なし)
     ※2019年は3/16から11/30までの土曜・休日
     ※2019年はGWは毎日運転、7/15(海の日)、8/12(山の日振替)、9/16(敬老の日)と9/23(秋分の日)の各祝日は運転、8/13-8/16は平日ダイヤのため運転せず、10/22も運転
     ※2018年は11/15までの運転
     ※3/1~3/15までの運転はありません
  • 料金:自由席は乗車券のみで乗車可能、指定席やグリーン車は別途料金が必要
  • 車両:215系電車(ページトップの写真1参照)
  • 本数:1日1往復
  • 運転時刻:以下の通り
  • (往路)新宿9:02→立川9:31→大月10:26→甲府11:12→小淵沢11:59
  • (復路)小淵沢16:17→甲府16:48→大月17:40→立川18:25→新宿18:55

概要を上にまとめました。文章にするとわかりにくいので、箇条書きでまとめた形です。それだけでは情報不足ですので、つらつらと記しましょう。

ホリデー快速ビューやまなしは10両編成で、1~3号車と8~10号車は自由席、4、5号車がグリーン車、6、7号車が指定席です。ただし、指定席と自由席は全く同一の車内です。

215系(2F)の車内

写真2. 普通車の車内(2F)

普通車は全てボックスシートです(写真2)。1F(階下)、2F(階上)と平屋部分で目線の高さは異なりますが、見知らぬ(あるいはよく知った)4人が向かい合うことには変わりません。興味深いのは、小荷物を格納するスペースが座席上にこじんまりと存在し、大々的な網棚がないことです。確かに天井が低いので、大々的な網棚を設置できない、でも小荷物程度を格納するスペースは確保したいということでしょう。余談ですが、朝や夕方はこれで東海道線のライナーに運用され、ライナー料金を徴収します。通勤ライナー=1人利用が主体と予想されるのに、ボックスシートするのはどうかと思います。

グリーン車はリクライニングシートです。座席間が970mmあるので、それなりに快適と思います。東海道線のライナーで使用される車両であるため、グリーン車に掲示される料金は東海道線のものです、そのため、グリーン車車内の料金掲示は信用しないでください。

215系の先頭車(1Fに席がない!)

写真3. 先頭車の1Fには席がない!(1Fは機器室です)

普通車の自由席に並ぶ場合は、1~3号車と8~10号車に並ぶことになりますが、なるべくなら1号車と10号車は避けましょう。なぜなら、1F部分に座席がないために座席数が少ないためです。私はマニアなので、9号車(モーター付き)を選択しましたが、静かな車内を求めるのであれば、3号車か8号車ですね。小淵沢よりが1号車、新宿よりが10号車です。

指定席を予約する場合、どの席が良いか悩みどころです。ボックスシートであるため、進行方向と逆向きの座席に当たる確率があるためです。1つのボックスでA、B、C、Dと割り当てられます。ここで、座席の向きについてまとめます。

・小淵沢行き(往路)の場合はA席とB席が進行方向向き、新宿行き(復路)の場合はC席とD席が進行方向向き。
小淵沢行き(往路)の場合はC席とD席が進行方向向き、新宿行き(復路)の場合はA席とB席が進行方向向き。
窓側はA席とD席小淵沢行きだとA席が進行方向、窓側。逆に、新宿行きの場合はD席が進行方向かつ窓側。小淵沢行きだとD席が進行方向、窓側。逆に、新宿行きの場合はA席が進行方向かつ窓側。
・偶数席の場合、(中央線は東西に伸びる路線なので)南側北側の席。奇数席の場合は北側南側の席。

 ※以下の乗車記で私は(下りの進行方向右側の)北側の進行方向向きの窓側に着席したので、偶数のD席に座ったことがわかります

※コメントをいただき、書籍で事実関係を確認したうえで、誤りを修正しております。誤っていて申し訳ございませんでした。

運転日は土曜休日です。ここで注意することは、土曜・休日ダイヤ実施日に限定されるということです。例えば、GWの中日やお盆は平日ダイヤです。これらの日には運転されないのです。

なお、土曜・休日でも運転されない日があります。これらの日は渋谷駅改良工事中だったため、湘南新宿ラインが運転されていませんでした。そのため、車庫から新宿まで車両を持ってこれなくて、運転できなかったのです。

ホリデー快速ビューやまなし号への乗車

概要をある程度知ったところで、実際に乗車しましょう。

ホリデー快速ビューやまなし号の普通車車内

215系の乗降扉部分

写真4. デッキ部分が目に入る

ドアが開いたら、まずは青色の乗降扉が目に入ります(写真4)。この時代の車両はこのような色のアクセントが多いように思います。

215系のデッキ部分から2Fを見上げる

写真5. デッキ部分から2Fを眺める

煙となんとかは高いところに登るという言葉がありますが、私も高いところに登ろうとしました(写真5)。デッキから2F部分にアプローチする階段は直線状になっています。グリーン車の階段はらせん状になっておりスペースを節約できますが、ここではそうなっていません。この理由はらせん状よりも直線状のほうが人が多く通行できるためです。この車両は以前は快速アクティや湘南新宿ラインにも使用されており、多くの乗客が通行する可能性があったためです。

215系(2F)の車内

写真6. 普通車の車内(2F)

さっきも述べたように、普通車はボックスシートです。2F部分はごらんの通りです(写真6)。では、1F部分はどうなのでしょう?

215系の1Fの内装

写真7. 普通車の車内(1F)

こちらもボックスシートです(写真7)。やはり座席の上に小さな荷物置きがありますね。このように座席周りの機能は2Fと同等なのです。多くの乗客は風景の楽しめる2Fを目指しますので、落ち着きたい人は1Fも良いかもしれません。

215系の2F部分からデッキ部分を眺める

写真8. 2Fからデッキを眺める

その2Fからデッキを眺めます(写真8)。2Fの通路からデッキ部分まで仕切りがないことに気づかされます。落ち着いた空間という意味では少し落ちますが、やはり乗降性を重視したとわかります。また、デッキの向こう側にボックス席が展開します。車両の端部にはデッキと同じ床高さの席があるのです。ここは天井高さが高いので、きちんとした網棚があり、ある程度大きな荷物も格納できます。

実際に車窓を堪能する

東京から高尾の都会区間

列車は9:02に新宿を発車しました。新宿といえば人によってさまざまなイメージがあるでしょう。私のイメージは「眠らない街、東京」のシンボルというものです。その眠らない街、東京を離れるのです。

新宿の靖国通りを通過

写真9. 新宿の靖国通りを見る

新宿のイメージ画像に頻出の場所でしょう(写真9)。ここから見る靖国通りは、「眠らない街東京」を象徴しますね。まあ、朝9時だから起きていますけどね。まあ、渡っているのは青梅街道なんですけどね。

新宿を発車した車内

写真10. 新宿出発時の車内

新宿出発時の車内は1ボックスに1グループという程度の乗車率でした(写真10)。裏を返すと(新宿の次の停車駅である)三鷹では2人以内のグループであれば楽に座れるということです。

若者の街、吉祥寺を通過

写真11. 吉祥寺を通過

いつの間にか東京23区(=私のすみか)を出ました。そう、吉祥寺を通過します。余談ですが、行き違う上りの快速はそれなりに混雑していました。次の三鷹ではそこまで乗車は目立ちませんでした。三鷹に出る乗客は始発である新宿まで出るのでしょう。

武蔵小金井付近の景色:車両基地を眺める

写真12. 武蔵小金井付近の景色:車両基地を眺める

武蔵小金井付近は高架を走ります(写真12)。高架を快走といいたいところですが、前の列車があるためかノロノロと走ります。この列車は三鷹を9:15に出ますが、9:08発の先行の各停を高尾まで抜かないのです。その各停は国分寺で特急を待ち合わせするため、さらに間隔が詰まってしまい、ノロノロ運転となるのです。

国分寺付近の景色:のどかになってきた

写真13. 国分寺付近の景色:のどかになってきた

西武線と接続し、通勤特快も停車する国分寺を通過します。その国分寺を過ぎると少しのどかな景色が展開します(写真13)。

武蔵野線との合流地点

写真14. 武蔵野線との合流地点

もう少し走ると武蔵野線との接続駅西国分寺を通過します。その後、上下線の間にトンネルから線路が出てきます(写真14)。この線路によって武蔵野線と中央線がつながっているのです。貨物列車がおもに使いますが、旅客列車も使います。

次の発車は各停ではなく普通

写真15. 多摩地方の拠点、立川での発車案内

次の停車駅の立川です(写真15)。発車案内を見ると、「各停」ではなく「普通」と表示されています。普通ということは甲府・松本方面に向かう列車なのでしょうか。それにしては八王子行きという近すぎる行先です。これは何でしょう?種を明かせば、むさしの号なのです。ホリデー快速、むさしの号と珍しい列車が連続します。

多摩川を渡る

写真16. 多摩川を渡る

その立川を発車すると多摩川を渡ります(写真16)。ここまでくると都会というよりも郊外という感じが漂います。

高尾の留置線にとまっていた211系

写真17. 高尾の留置線にとまっていた211系

その郊外区間の終点である高尾に着きます。ホリデー快速ビューやまなし号はここが混雑のピークとなります(行楽客が下車し始めるのが高尾)が、空席も存在しました。つまり、通常の休日であれば座席にありつけないことはありえないのです。ただし、大人数のグループですと席がバラバラになってしまいますので、そのような人は指定席を確保するべきでしょう。

※この日は春の天気の良い日曜でした。単なる連休(3連休ではない!)の中ではお出かけ日和でそれなりに乗客でにぎわうはずの日です。つまり、3連休のような人出が見込まれる日以外では最も混雑する日のデータと解釈できます。もしかしたら、土曜はもう少し混雑するのかもしれません。

高尾からの風情ある区間

高尾からは山中を走ります。今まで文章が続きましたから、風情ある景色をご堪能いただきましょう。私は進行方向右側を陣取りましたが、進行方向左側のほうがより美しい景色です。

中央自動車道を眺める

写真18. 山間部を中央自動車道とともにこえる

美しい桜の木

写真19. 途中駅での美しい桜の木

コスモタウン四方津の斜行エレベーター

写真20. コスモタウン四方津の斜行エレベーター

鳥沢通過後の風情ある景色

写真21. 鳥沢通過後の風情ある景色(中央線の中でも白眉です)

このように大月に着いたのです。大月で降りる乗客も多く、大月発車時はゆとりがあったように見えました。特にグリーン車はがら空きでした。

こちらもチェック!関連リンク

大月からは別の列車に乗っています。こちらも単に「乗りました~」では終わらず、実際に乗車する際に気になる情報(主に混雑)についても詳しく述べています。

富士山ビュー特急に乗る~概要と乗車率も公開!(大月→河口湖)

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コメント

  1. T より:

    1〜3,6〜10号車のボックスシートは奇数が南側、偶数が北側です。また、小淵沢行きでは
    CD席が進行方向、新宿行きはAB席が進行方向です。

    • tc1151234 より:

      Tさま、コメントと情報ありがとうございます。ご指摘を受けて、さっそく書籍で確認したところ、ご指摘が正しいことを確認いたしました。ご指摘をもとに記事を訂正させていただきました。ご指摘いただいたことに感謝するとともに、書籍で確認しなかった自分の落ち度を実感しているところです。本当にありがとうございました。