京王井の頭線(混雑基本データ)

記事上部注釈
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このページでは京王電鉄井の頭線の混雑状況について基本的なデータをまとめています。また、私が実際に現場で調査した結果へのリンクも記しています。

京王1000系(吉祥寺)

写真1. 井の頭線の電車は編成によってカラーが異なる(2018年に吉祥寺で撮影)

京王井の頭線の基本情報

京王井の頭線は渋谷から吉祥寺までの路線です。渋谷と吉祥寺という若者に人気の街を、これまた人気の下北沢を通って結んでいます。そのため、この路線は「若者の路線」というイメージがあります。その一方で、京王電鉄京王線や小田急電鉄沿線から渋谷へのチャンネルという側面も持っています。

京王電鉄京王線とは同じ会社の路線ですが、線路の規格が異なっていたり、車両の色が異なっていたりと、やや異なった毛色を見せる路線でもあります。これは、もともと京王電鉄とは異なる会社(帝都電鉄)が運営していたためです。この名残で1998年までは京王電鉄ではなく、京王帝都電鉄というのが正式名称でした。「京王」は現在の井の頭線を除く部分、「帝都」は井の頭線の部分を示していました。

全線複線で複々線区間はありません。また、5両編成で6両編成以上の電車はありません。これは多くの事情があるでしょうが、編成を長くしても渋谷で乗りかえが便利な車両に乗客が集中するので、意味がないという事情も大きいでしょう。銀座線の渋谷駅移設で不便を被った路線(=銀座線との乗りかえ距離が伸びた)でもあります。

京王井の頭線の混雑基本データ

では、混雑状況データを簡単にまとめます(表1)。

表1. 京王井の頭線の混雑基本データ

最混雑区間池ノ上→駒場東大前
混雑率2022年111%
2021年103%
2020年90%
2019年157%
2018年149%
2017年148%
2016年146%
最混雑時間帯7:45~8:45
集中率19.4%
流動最大区間神泉-駒場東大前
乗客半減区間高井戸-富士見ヶ丘

・流動最大区間:当該の路線で最も輸送人員の多い区間(弊サイト独自指標)

・乗客半減区間:流動最大区間の輸送力が半分以下になる、最大流動区間に最も近い駅間を指す(弊サイト独自指標)

※集中率、流動最大区間、乗客半減区間は都市・地域交通年報(平成30年度版)を参考に独自で計算

混雑率の出典は国土交通省発表の資料(2022年2021年2020年2019年2018年2017年)、2016年は都市・地域交通年報(平成30年度版)

京王井の頭線はそこまで混雑はひどいものではありません。最混雑区間の池ノ上→駒場東大前混雑率は150%程度(2019年以前、2020年以降は100%程度)のもので、首都圏では若干空いている部類に入ります。池ノ上まで乗客を集め、駒場東大前である程度の乗客が降りるので、ここが最混雑区間になっています。

集中率とはラッシュに集中する割合です。極端な話、集中率が100%であれば、ラッシュ以外に全く使われないということです。20%以下が集中率が低め(朝も日中もまんべんなく利用されている)、30%以上が集中率が高め(ラッシュ以外は空いている)と判断できます。集中率は20%程度と低いです。渋谷、下北沢、吉祥寺を結ぶので、昼間に利用する若者も多いのです。また、小田急線沿線や京王電鉄沿線から渋谷に向かう人も多いことでしょう。いいかたを変えると、一日中まんべんなく混んでいるということです。

乗客半減区間は西永福-浜田山です。渋谷よりでは多くの乗客がいますが、下北沢で小田急方面の乗客が、明大前で京王電鉄各線沿線の乗客が乗りかえて、徐々に空いてくる傾向がわかります(西永福は明大前の2つ隣の駅)。吉祥寺までおおむね減っていきます。吉祥寺は拠点性こそあるものの、都内から吉祥寺にわざわざ向かう需要はそこまで多くないこともわかります。

京王井の頭線の混雑状況の現場調査

ここまでは公式の統計データから解析してきました。実際の調査結果は以下のリンクにあります。
京王井の頭線の休日の姿:混雑や運転面から見る
京王井の頭線の休日の姿を確認しています。ここで、吉祥寺と渋谷という2駅の混雑を確認しています。両駅の混雑調査結果から、井の頭線の乗客流動について考察を得ています。

東京都の各路線の混雑状況のまとめ

京王井の頭線以外の路線の混雑状況はどうでしょうか。路線ごとに最混雑区間と混雑率をまとめました。また、各路線についての混雑基本データへのまとめへのリンクも整備しています。

東京都の各路線の最新の混雑データまとめ

簡易検索システム

都内から都心の勤務地に勤務する場合の経路と最混雑区間を簡単に判定するシステムを作成しました。

混雑データ検索システム

※井の頭線沿線の人は「杉並区」とご選択いただくと、スムーズに検索できます。

都市鉄道に関する統計データは以下の書籍を参考にしています。本記事の内容を深く知りたい人はぜひ購入してみてください。(2022年時点で平成30年度版が最新です)

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