休日日中時間帯の常磐線(快速)の混雑状況(日暮里-三河島)(26年調査)

記事上部注釈
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2022年ダイヤ改正でダイヤパターンが変更された常磐線(快速)。その常磐線(快速)の混雑状況を休日の日暮里で確認しました。

写真1. 日暮里で下車して乗りかえる乗客は多い

休日日中時間帯の常磐線(快速)の混雑状況のまとめ

14時の日暮里断面での混雑状況の概要は以下の通りです。

  • 全般的な乗車率は55%程度であり、座席が埋まり、少しだけ立ちが生じるのが平均的なものである
  • ただし、上り10両編成を中心に混雑する車両も見られる
  • 下りは号車ごとの混雑の差は小さく、上りは号車ごとの差が大きい。上りは12号車~15号車が空いている傾向がある

詳細は以下に記します。

混雑調査の概要

今回の混雑調査の方法を紹介しましょう。この記事では、定点観測を行い、一定時間の全列車を対象にして各車両の混雑を目視で確認しています。これはプロも行っている調査方法です。

簡単に調査方法を紹介しましょう。一部の個人サイトでは混雑状況を書いているところもありますが、調査方法や混雑指標の言及がないのでう~んと考えてしまうところがあります。そのようなことを踏まえて、弊サイトではきちんと方法を示します(さすがー)。

表1. 混雑ポイントの基本的な概念と混雑率

120ポイント~160ポイントの様子をご覧いただきましょう(写真2-4)。いずれも個人情報を守ることを目的に、画質を落としています。

写真2. 混雑ポイント120ポイントの様子(右上に私の指が写っていますね…)

写真3. 混雑ポイント140ポイントの様子(右上に私の指が写っていますね…)

写真4. 混雑ポイント160ポイントの様子(写真3と異なり、ドア部分が圧迫されていることがわかります)

今回は山手線電車に接続する日暮里-三河島で確認しました。

休日日中時間帯の常磐線(快速)の混雑状況の生データ

写真5. 日中の成田行きは短い10両編成(我孫子での増解結の手間削減と成田線内15両運転不可のため)(調査と別日に撮影)

最初に生データを示します。

表2. 休日日中時間帯の常磐線(快速)の混雑状況(日暮里-三河島)の生データ

※換算混雑率は、普通車10両編成の場合の混雑率を示す

また、各列車の混雑率を視覚的に示しました(表3)。

表3. 休日日中時間帯の常磐線(快速)の混雑状況(日暮里-三河島)の生データ(各列車混雑率視覚化)

10両編成の品川行きが混雑していることがわかります。

休日日中時間帯の常磐線(快速)の混雑状況の解析

写真6. 品川始発の常磐線系統が東京に停車中(調査と別日に撮影)

生データだけ示しても不親切でしょうから、私なりに混雑状況を解析します(やさしー)。

復習:日中時間帯の常磐線(快速)のダイヤパターン

混雑状況は、鉄道ダイヤに左右されます(逆に混雑状況を考慮して鉄道ダイヤは決定されます)。そこで、私なりに常磐線(快速)のダイヤパターンを紹介します。

常磐線のダイヤパターンはある意味単純で、品川-土浦の快速(中電)が20分間隔で走り、その間に上野-取手(毎時1本は成田)の快速が20分間隔で走ります。すなわち、20分サイクルのパターンダイヤであり、上野よりは10分間隔が確保されるということです。常磐線列車はもともと上野発着であり、品川-上野の本数は「直通サービス」という付加価値という位置づけです。日中時間帯は長距離運転の快速(中電)が品川発着です。

ただし、常磐線には30分間隔で特急が走り、その特急は速達型と停車型が存在します。このような事情があり、常磐線のダイヤは60分サイクルです。とはいえ、混雑にかかわる快速はおおむね20分サイクルと理解して問題ないでしょう。

※日中時間帯は品川-土浦の系統と土浦以北運転の系統があります。毎時3本の品川発着のうち2本が接続し、もう1本は接続しません。

解析1. 種別ごとの混雑状況

種別ごとの混雑状況を解析します(表4、図1)。ここでは簡易化のためにすべて10両編成(普通車)として計算しています。例えば、10両編成の快速(中電)(うちグリーン車2両で普通車8両)で混雑率100%の場合は、80%(=100%×現実8両/仮想10両)に換算するということです。

表4. 休日日中時間帯の常磐線(快速)の混雑状況(日暮里-三河島)(種別ごと)

図1. 休日日中時間帯の常磐線(快速)の混雑状況(日暮里-三河島)の生データ(種別ごと、視覚化)

上下方向ともに快速(中電)のほうが混雑していることがわかります。これは、快速(中電)が品川発着で東京方面に向かう人が選ぶ傾向にあること、そして藤代以北利用の場合も快速(中電)を利用するためです。その割には上りの13:37発は(換算混雑率で72%と)比較的空いています。これは、上り方向の乗客が乗る柏や松戸で前列車間隔が7分~8分と短く、柏や松戸での集客がなされにくいためでしょう。このように特急待避によって運転間隔が10分からずれ、混雑にむらが生じているのです。

解析2. 車両ごとの混雑状況

写真7. 松戸の乗りかえ改札は北側に位置するがホーム端部ではない(調査と別日に撮影)

次に車両ごとの混雑状況を解析します(表5、図2)。

表5. 休日日中時間帯の常磐線(快速)の混雑状況(日暮里-三河島)(号車ごと)

図2. 休日日中時間帯の常磐線(快速)の混雑状況(日暮里-三河島)(号車ごと)

上下方向で混雑の傾向が異なります。それぞれの方向は以下の通りです。

  • 下りは号車による混雑の違いは大きくない。6号車~10号車がやや混雑しているが、全般的に平均的に乗っている
  • 上りは号車による混雑の違いは大きい。6号車~10号車が混雑し、12号車~15号車は空いている傾向にある

そのような違いが生じる理由を簡単に考察します。常磐線の各駅の階段は中央よりに集中しています。それが6号車~10号車に相当します(10両編成では品川よりに寄せて停車する駅が多く、6号車~10号車に相当する位置が混雑することには変わりません)。また、10両編成の場合、多くの駅では11号車~15号車の乗車位置に並んだ人も10号車に集中します。

12号車~15号車に相当する位置に階段のある駅は少なく(三河島は該当するが)、この位置に相当する車両は空いています。松戸や柏の駅北側には跨線橋があります。この跨線橋からホームの15号車よりに直結する階段を設置することも一案かもしれません。あるいは柏駅の快速/入場専用改札口を終日運用するかです。

他方、品川、新橋、東京、上野には多くの場所に階段があり、結果として下り方向列車の混雑が分散します。上野発着の快速は前方が空くように思いますが、日暮里での乗りかえは進行方向前方が便利な傾向にあり、号車ごとの混雑差が小さくなります。

上野東京ライン開業後は乗客が乗る駅が分散しました。このような背景から号車ごとの混雑差が縮まる傾向にあります。直通運転をすると、集客駅が分散し、結果として特定駅の構造に左右されにくくなります。直通運転の隠れた効果はここにあるのです。

休日日中時間帯の常磐線(快速)の混雑状況からダイヤを考える

写真7. 松戸は快速用3番線と各駅停車用4番線が隣り合う(調査と別日に撮影)

最後に混雑状況からダイヤ案を考えましょう。15両編成だとやや過剰、10両編成だとやや不足といえる利用状況でした。これは13時台後半という比較的利用の落ち着いた時間帯であるためかもしれません。

利用客としては10分以内に次の電車がやってくれば問題ありません。しかし、常磐線快速には特急も走り、時刻調整なしでそれを実現するのは困難です。それであれば、毎時8本として、運転間隔がばらついても10分以内の間隔にすることも手です。特別快速を運転したところで(特別快速停車駅でも)ダイヤホールは生じますし、4駅通過したところで所要時間短縮効果は小さいです。そのため、下記のダイヤ案では特別快速を設定しません

  • 特急:品川-水戸方面
  • 快速(中電):品川-土浦2本(半数は土浦でスムーズに接続)
  • 快速:上野-取手1本、上野-成田1本

特急を完全30分間隔で運転します。半数は速達型のひたち号、もう半数は停車型のときわ号ですが、柏以南では同等です。

具体的には、品川発着を10分間隔で運転します。上野断面では特急快速(中電)が10分間隔です。こうすると、上野から先は20分のダイヤホールが生じます。このダイヤホールに上野発着の快速を2本挿入します。1本は特急の直後で取手行き、1本は特急の直前で松戸で特急退避(成田行き)です。特急の10分前に設定する快速(中電)は取手(か我孫子)まで逃げ切り、20分前に設定する快速(中電)は土浦(かひたち野うしく)まで逃げ切るでしょう。

我孫子-取手は毎時6本でほぼ10分間隔になるように成田発着を設定しました。上りはこの裏返しのダイヤが良いでしょう。ただし、松戸でなく北千住で特急待避です。これは、快速線の北千住、松戸ともに2面3線であり、上下方向同時の待避が無理なことや発車ホームをそろえる意図です。

上りの状況を見ると15両運転による効果は小さく(混んだ6号車~10号車と空いた12号車~15号車が発生するだけで混雑する車両の混雑緩和効果に乏しいため)、基本的に10両編成に統一します。ただし、ラッシュ時に近い時間帯などは快速(中電)を15両編成で運転し、混雑を緩和します(混雑状況からみると快速の15両運転の必要性は小さいと感じます)。

このダイヤのポイントは品川-上野で上野東京ラインを10分間隔に統一でき、上野での時刻調整が軽減されることです。いいかえると、生産性の高いダイヤということです。この生産性の高さで、品川-土浦の快速(中電)の毎時1本の増発、上野-我孫子の快速の毎時1本の増発(成田発着なので我孫子-取手の快速は増発されない)の費用増加の一部をまかないます。

常磐線の混雑に関する記事

ここまで特定の駅での混雑調査というある意味「深くて狭い」情報を示しました。では、浅くて広い情報を書いた記事はないのでしょうか。そのような声にお応えし、基本的なデータを集めた記事を作成しています。

常磐線(混雑基本データ)

※常磐線の混雑調査結果をまとめた他の記事へのリンクも整備しています。

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