夕方ラッシュ時の都営三田線の混雑状況(巣鴨→西巣鴨、現場観察結果)

相鉄線との直通運転を機に6両編成から8両編成に増強する都営三田線。とはいえ、本当に混むのは相鉄線直通とは関係ない北側の区間です。そのような真の姿を探るために夕方ラッシュ時に最混雑区間で実態を調査しました。

写真1. 混雑する夕方の光景

夕方ラッシュ時の都営三田線の混雑状況まとめ

夕方の都営三田線の混雑状況のまとめは以下の通りです。

・巣鴨発18時台の混雑率は127%である。
・最も混雑が激しいのは18:30~18:50である。
・最も混雑が激しいのは中ほどの3号車、比較的空いているのは先頭の1号車である。

その詳細は、以下の章で記します。

混雑調査の概要

今回の混雑調査の方法を紹介しましょう。この記事では、定点観測を行い、一定時間の全列車を対象にして各車両の混雑を目視で確認しています。これはプロも行っている調査方法です。

簡単に調査方法を紹介しましょう。一部の個人サイトでは混雑状況を書いているところもありますが、調査方法や混雑指標の言及がないのでう~んと考えてしまうところがあります。そのようなことを踏まえて、弊ブログではきちんと方法を示します(さすがー)。

弊ブログでは混雑ポイントという概念を導入しております。その概要を示します(表1)。

表1. 混雑ポイントの概要

乗車ポイントの概要

せっかくなので、120ポイント~160ポイントの様子をご覧いただきましょう(写真2-4)。いずれも個人情報を守ることを目的に、画質を落としています。

混雑ポイント120ポイント相当

写真2. 混雑ポイント120ポイントの様子(右上に私の指が写っていますね…)

混雑ポイント140ポイント相当

写真3. 混雑ポイント140ポイントの様子(右上に私の指が写っていますね…)

混雑ポイント160ポイント相当

写真4. 混雑ポイント160ポイントの様子(写真3と異なり、ドア部分が圧迫されていることがわかります)

今回は最混雑区間である巣鴨→西巣鴨の状況を確認しました。巣鴨で山手線からの乗りかえ客を乗せて、西巣鴨からの住宅街で少しずつ人を降ろすので、この区間が最も混んでいるのです。

また、データ処理の際は、弊サイトの指標である混雑ポイントから一般的な混雑率に変換して計算しています。

都営三田線の混雑状況の生データ

まず、対象時間帯の全列車の各車両の混雑状況の生データを示します(表2)。

表2. 夕方ラッシュ時の都営三田線の混雑状況(巣鴨→西巣鴨、生データ)

夕方ラッシュ時の都営三田線の混雑状況(巣鴨→西巣鴨、生データ)

17時台前半~18時台後半まで実に100分以上の実態を確認しています。実はこの日の朝に目黒線目黒駅で混雑状況を確認したのですが、それよりもはるかに混雑しているというのが私の本音です。

これであれば、8両編成化は妥当であろうというのが現場での本音です。以下の章で細かな混雑状況を分析いたします。

都営三田線の混雑状況の分析

写真5. 三田線のホームドアは改修中でドアは開きっぱなし(8両編成化の準備の1つ)

生データだけ示しておしまい、というのは不親切です。優しい人格者である私はそれでは終わらせません。そこで、私なりに混雑状況を分析します。

混雑時間帯の分析

まず、どの時間帯が混んでいるのかが気になるところです。そこで、10分ごとに混雑状況を分析しました。一般的な混雑率の他に、その混雑率がどの程度のものなのかを簡単に言葉で記しています(表3)。

表3. 夕方ラッシュ時の都営三田線の混雑状況(巣鴨→西巣鴨、10分ごと層別)

夕方ラッシュ時の都営三田線の混雑状況(巣鴨→西巣鴨、10分ごと層別)

17時台前半の混雑はそこまでないものの、17時台後半~18時台が混雑することがわかります。特に、18:30~18:39が混雑のピークであることがわかります。その後の18:40~18:49の混雑もそれなりに激しいこともわかります。つまり、巣鴨発18:30~18:49が混雑のピークです。

個別の電車の混雑を見返すと、巣鴨発18:30の西高島平行きが最も混むことがわかります。大手町発18:17で、大手町地区のオフィスから退勤するのにちょうど良い時間でもあります。

19時台以降については実態を確認していませんが、一般的な傾向として徐々に空いていく傾向にありましょう。特に、「新しい生活様式」が定着し、「高リスク行動」とされている仕事後の一杯が控えられている社会傾向にある以上、遅い時間帯まで都心に滞在する人が減っていき、必然的に遅い時間帯の電車の利用が控えられる社会情勢にもなりましょう。

車両ごとの混雑状況の分析

17時台前半はそう混んでいないので、18時台の混雑状況を分析しましょう。巣鴨発車断面で18時台の電車の各車両の混雑率をまとめました(表4)。

表4. 夕方ラッシュ時の都営三田線の混雑状況(巣鴨→西巣鴨、18時台、車両ごと層別)

夕方ラッシュ時の都営三田線の混雑状況(巣鴨→西巣鴨、18時台、車両ごと層別)

3号車が顕著に混んでいて、1号車がやや空いています。混雑率で見比べると、そのほかの車両(2号車と4~6号車)の混雑は大きな差はありません。2号車は混雑ポイントこそ異なりますが、これは140ポイントと150ポイントの境界をわずかに超えたためです。

この結果から、巣鴨での山手線からの乗りかえ客の割合はそう高くないことがわかります。巣鴨での山手線の乗りかえで便利な車両は後ろよりの4号車~6号車です。(極端な仮定ですが)巣鴨まで0人、乗客全員が巣鴨で乗りこむとすると、4号車~6号車が混むはずです。しかし、現実には3号車が混んでいます。ということは、巣鴨発車時点で乗っている人の多くは巣鴨より手前の各駅で乗っているということです。ただし、巣鴨での乗りこみが無視できないレベルなので、巣鴨で不便な1号車は比較的空いているのでしょうか。

では、巣鴨で多くの人が乗らないのであれば、なぜ混雑率のピークが巣鴨発車時点なのでしょう。(極端な話ですが)巣鴨に到着する際に1000人乗っていて、巣鴨での乗客が1人でもいれば巣鴨発車時点で1001人になります。(また極端な話ですが)西巣鴨で降りるのが2人いた場合は、西巣鴨発車時点で999人に減ります。この場合、巣鴨→西巣鴨が最混雑区間になります。

1人でも乗り降りがあり、その区間が他の区間よりも1人でも乗客が多ければ、その区間が最混雑区間にカウントされるのです。そのカウントの性質上、乗り降りの多さと最混雑区間には直接的な関係性はありません。この点は誤解を招きやすいのであえて記しました。

混雑状況からダイヤを考える

混雑状況からダイヤを考えてみましょう。現在の三田線はラッシュピーク時に4~5分間隔で運転されています。実態は4分40秒程度の間隔なのでしょう。

現在の18時台の混雑は127%にも達しています。これはとても快適な通勤とはいえません。とはいえ、これは現在の6両編成であることが前提です。都営地下鉄では三田線の8両編成化を目指しています。現に東京都交通局から新型車両導入の公式発表がなされました。全編成の置き換えは計画されていません(現在の37編成に対し、置き換えは13編成)が、おおよそ1/3が置き換わる計画です。

この車両置換が既存の編成への増強が織り込まれるのか、既存の編成の新しい編成はそのままなのかは不明です。しかし、一部の電車が8両編成になることは確実です。こうなれば、平均6.6両編成となり、現在の6両編成よりも10%も輸送力が増強されます。輸送力の10%増強が意味することは、混雑が10%低下するということです。現在の127%がおおよそ115%に緩和されるということです。

とはいえ、当分は6両編成と8両編成が混在するでしょう。例えば、18:30発に8両編成を充当するなど混雑の偏りをなくすように心がけてもらいたいものです。

全列車が8両編成になれば、三田線の混雑はだいぶ改善されることでしょう。今後も都営三田線は都心と板橋区の住宅街を最短で結ぶ路線として機能するのでしょう。

都営三田線の混雑基本データ

ここまで特定の駅での調査とその結果という「狭くて深い」情報と考察を行いました。では、混雑の基本的なデータをまとめた「浅くて広い」情報はないのでしょうか。

そのような声にお応えして、以下の記事を作成しました。他の時間帯の混雑調査結果へのリンクも整備しています。

都営三田線(混雑基本データ)

このページでは都営地下鉄三田線の混雑状況について基本的なデータをまとめています。また、私が実際に現場で調査した結果へのリンクも記しています。
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