新宿駅、東西自由通路が開業!

長年、新宿エリア東西の行き来をはらんできた新宿駅。しかし、2020年7月19日に東西自由通路が開業し、東西の行き来が便利になりました。通路開業日に新宿駅の表情を確認しました。

写真1. 従来の北通路から東西連絡通路に変わった

本記事の概要

長い本文を読みたくない人のために、簡単にまとめます。

・新宿駅を東西に結ぶ従来の北通路が東西連絡通路になった。

・改札機能は西改札、東改札に変更された。

・中央東口が中央東改札に名称が変更され、京王線・小田急線への通り抜けができなくなった。

復習:新宿駅東西連絡通路の概要

昔から新宿駅を境に新宿エリアは西側と東側に分断され、東西の通行はできませんでした。東西の連絡は新宿駅の北側のメトロの通路か、南側の甲州街道に頼っていました。

これに対し、JR東日本は2012年9月2日に重大な発表を行います。

新宿駅周辺が回遊性のある交流拠点へと進化します

これを私なりに要約すると以下の通りです。

・従来の北通路を改札外の「東西連絡通路」に変更

・北通路の機能を補うために新たな連絡通路を整備

私の要約よりもJR東日本の図のほうがわかりやすいでしょう。そこで、プレスリリースに示された図を示します。

新宿駅変更

図1. 新宿駅東西連絡通路の概要(公式発表より)

2012年からたびたび通路が変更されていますが、ついに2020年7月19日に東西連絡通路が開業したのです。

新宿駅東西連絡通路を歩く

さて、新宿駅の西側から東側に向かって歩いてみましょう。従来の改札内の北通路が東西連絡通路に変わった様子がわかることでしょう。

写真3. 新宿駅西側の券売機付近

新宿駅西側の券売機はそのままの位置で残っています(写真3)。前日まではここに券売機があり、1日で移設することは難しかったのでしょう。今やICカードの時代ですから、新設された改札機の近くになくとも、ただちに大きな不具合が発生するわけではありません。

写真4. 西口改札の案内の名残が残る

昨日までは改札でした。しかし、その改札はなくなりました。それでも緑色の表示など、改札があったという名残はまだ残っています(写真4)。「雰囲気」が残っていても、東西連絡通路の機能に影響はないので、それで良いのです。

写真5. 改札機の上に並んでいた発車表示が残る

新宿駅の西口改札を象徴する発車案内です(写真5)。改札機の撤去とともになくなると思いましたが、7月19日現在では残っています。これも改札内に入る「雰囲気」があるのですが、雰囲気の有無は東西連絡通路の機能に関係ないので、これは問題ないのです。終電~始発でできる工事にも限界があるので、このような施設は残ってしまうのです。

写真6. 改札が取り払われた跡がある

前日まで改札機があった雰囲気が伝わります(写真6)。

写真7. 前日までの有人改札が残る

前日までの有人改札のスペースがわかります(写真7)。7月18日まではここから左側が改札外、右側が改札内でしたが、これからはどちらも改札外です。

写真8. 山手線外回りと中央線各駅停車(三鷹方面)への階段

従来は改札内の北通路でした。北通路とホームを直結する階段がありました。この階段は閉鎖されました。これには多くの理由があるでしょうが、改札外とホームを直結する階段は運用上の不都合が大きいためでしょう。

写真9. 東西連絡通路の開業を喜ぶ声

通路を歩いて見ると、東西連絡通路の開業(実際には北通路の転用ですが)を喜ぶ各所からの声が掲示されていました(写真9)。各所の大御所からのコメントがあります。でも、なぜ私にこのようなインタビューがこなかったのでしょうか

写真10. 新宿区長からの挨拶

新宿駅東西連絡通路は新宿区に位置します。そのため、新宿区長からの挨拶があります。街づくりに重点を置いたコメントですね(写真10)。

写真11. JR東日本社長からの挨拶

JR東日本社長からの挨拶があります(写真11)。こちらは駅の機能強化に対するコメントですね。

写真12. 新宿駅長からの挨拶

新宿駅長からの挨拶もありました(写真12)。こちらも駅の機能強化に対するコメントですね。日々の業務の愚痴はなく、お客さまへの感謝という建前が貫かれています。

写真13. 明るく広い東西連絡通路

写真14. 明るく広い東西連絡通路

東西連絡通路を歩いてみます(写真13、写真14)。以前の北通路は暗くてアンダーグラウンドな感じがありました。それがここまで明るくきれいな空間に変貌しました。ただし、改札に近い側(写真でいう右側)の天井が低く、広さを感じられないなど残念な部分もあります。

写真15. 西改札を眺める

写真16. 西改札を眺める

従来の西口改札の機能を新設の西改札が担います。朝時間帯は新宿駅西口エリアのビジネス街に向かう人で混むことでしょう。そのため、規模は大きいです(写真15、写真16)。ただし、改札の機能強化を目的に、朝時間帯に限り、13番線~16番線ホームから東西連絡通路に直結する降車専用の改札を残しても良かったように思います。

写真17. 東改札は西改札よりも小ぶり

東改札は西改札よりも小ぶりです(写真17)。もともと東口改札は小ぶりでしたので、代替となる東改札も小ぶりで良いという判断なのでしょう。

写真18. 東改札を改札内から眺める

東改札の反対側のアングルも確認しました(写真18)。出口に向かう看板は黄色で書かれていますので、容易に改札内で撮影したことがわかります。

写真19. みどりの窓口の移設はまだ

みどりの窓口も東西連絡通路に面して設置されます(写真19)。しかし、供用開始はまだです。みどりの窓口はマルスが必要ですから、改札機の移設と同時にできなかったのでしょう。

写真20. みどりの窓口の移設時期を示す案内

みどりの窓口の移設時期は7月27日です(写真20)。それまでは東口の窓口を使う必要があります。

写真21. もともとの東口改札

東口改札だった場所までやってきました(写真21)。ここも改札だった雰囲気はありますが、改札機そのものはなくなっています。

余談ですが、ここで待ち合わせしている雰囲気の人が多く見られました。多くの人が「東口待ち合わせね★」と連絡して待ち合わせて、改札機がなくなったことに気づき、驚愕したことでしょう。物理的な切替が終わっても精神的な切替はすぐには終わらないのです。

写真22. 東側の発車案内を眺める

発車案内は残されています(写真22)。発車案内があると、「ここから先は改札です」という雰囲気が漂います。そのため、そのうち発車案内は撤去されるのでしょう。

写真23. みどりの窓口の移設案内

現在のみどりの窓口は7月26日限りです。7月27日からは東西連絡通路に移設されます。これと同時に自動券売機も移設されます。7月26日までは自動券売機と改札口の距離があるので、注意が必要です。とはいえ、今やICカードの時代ですから、自動券売機が遠いことによる不具合は直ちには生じません。

写真24. 中央東口は中央東改札に名称変更した

東西連絡通路開業に伴い、中央東口は中央東改札に名称を変更しました(写真24)。「東改札」「西改札」という名称に近づけたのでしょうか。

写真25. 京王線や小田急線への通り抜けは廃止!

新宿駅の裏技だった、中央東口改札からJRの構内を通り抜けて京王線や小田急線へ通り抜ける取り扱いは終了しました。東西連絡通路が開業し、改札内を通らなくとも、東口エリアと京王線や小田急線への移動がスムーズになったためです。

(参考)さよなら!新宿駅の裏技(JR中央東口から小田急や京王へ利用)

2020年7月のことです。JR新宿駅に自由通路が開通し、東西に分断されていた新宿エリアの回遊性が向上します。しかし、その陰で「裏技」が消滅します。その詳細に迫ってみました。 写真1. 裏技の消滅! ※東西連絡通路の様子も収録してい...

※いずれも新しいウィンドウで開きます

写真26. 無用の長物となった京王と小田急の券売機

前日まで小田急線や京王線に向かえましたので、注意喚起は必要です。そのため、わざわざ行けないことを強調しています(写真26)。

改札内を歩く

改札内を歩いてみましょう。北通路の代替となる北側の乗りかえ通路を主に歩きます。とはいえ、構内図がないとわかりにくいでしょうから、公式サイトに掲載されている構内図を示します(図2)。

新宿駅構内図

図2. 新宿駅の構内図(JR東日本のHPより引用)

写真27. 新設の北通路の山手線より

新設の北通路は山手線よりは幅が広くとられています。朝ラッシュ時間帯は山手線と中央線各駅停車(いわゆる総武線)から新宿の職場に向かう人が怒涛のように流れ込むことが予想されます。そのため、通路幅を広くして、西改札への動線を確保しているのです。

従来の北通路よりも狭くとも何とかなるでしょう。従来は通路を横切らないと改札口に向かえませんでしたが、これからは通路を横切らなくとも、改札に向かえるためです。

写真28. 北通路は工事中の様相

北通路は工事中の様相です。配管もむき出しですし、あらゆる場所に囲いがあります(写真28)。これからも内装を整える工事や障害物の撤去などの機能強化がなされるのでしょう。

写真29. 中央線快速のほうは狭い

西改札から中央線快速に向かう通路は狭いです(写真29)。山手線から中央線に乗りかえるのに、ここを使うのはちょっと狭いですね。工事中の囲いを撤去すれば幅は広がりそうですが、早くそうしないのでしょうか。

写真30. 東改札よりから通路を眺める

東改札のほうまで進みました(写真30)。8番線へのエスカレータまでは明るいですが、これは8番線までの場所は昔からあり、内装工事まで完了しているためです。朝のラッシュ時に中央線快速から新宿駅の改札に向かう人も多いでしょうが、その人たちは東改札に向かうでしょうから、この通路がそこまで広くなくとも機能的には何とかなるのでしょう。

そうなると、東改札のキャパシティ不足が気になります。中央東改札に並んで新東改札(名称は自由です)を設置すると良いでしょう。そうすると、東口エリアに向かう人が分散されます。

埼京線や湘南新宿ラインにつながっていないことに気づいた人もいるでしょう。それもそのはずです。従来の北通路は埼京線や湘南新宿ラインにつながっていませんでした(埼京線や湘南新宿ラインは新宿駅の南側に寄っています)。従来の北通路の代替という観点では特に問題はないのです。

従来、山手線ホームから北通路に直結する階段がありました。そのまま残すと、改札外の通路とホームが直結してしまいます。そのため、閉鎖されました。確かに狭い階段で人々が殺到していました。しかし、平日の朝に開放すると西改札の混雑が緩和するでしょう。そのような意味で残しても良かったです。

写真31. 閉鎖された階段(15、16番線ホームのもの)

東西連絡通路開業のまとめ

新宿エリアの街づくりという観点では、新宿エリアの中央に新宿駅が存在し、その新宿駅の存在によって東西に分断されていることが問題になっていました。新宿駅の西側はビジネス街、東側は歓楽街と性質の異なった街ですので、東側と西側はそれぞれ代替ができませんでした。そのため、総合的なパワーが活かされませんでした。

写真32. 東西連絡通路を祝う新宿の商店街

しかし、2020年7月19日。新宿の東西分断の歴史が終わり、新宿の東西融合時代がいよいよ始まります。最初こそは人々の脳裏には東西の行き来がたやすいことは定着していないでしょうが、人々の脳裏に定着した瞬間、新宿は東西もなく1つの街として歩み始めるのです。

正面からブランデンブルク門を眺める

写真33. 東西融合の象徴、ブランデンブルク門(冷戦時に東西ベルリンの境界だったので通り抜けができませんでした)

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