平日日中時間帯の埼京線-相鉄直通と湘南新宿ラインの混雑状況(大崎-西大井、現場観察結果)

記事上部注釈
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新宿と横浜を直結する湘南新宿ライン。長い間15分間隔で運転されていて、本数の上下はありません。本当にこの本数で良いのでしょうか。また、新宿から相鉄線に直結する埼京線-相鉄線直通は30分間隔でしかありません。この利用実態も含めて大崎で確認しました。

E233系(大崎)

写真1. 大崎に進入する湘南新宿ライン

平日昼間の湘南新宿ライン(南側)と埼京線-相鉄線直通の混雑状況まとめ

以下、長い本文に入る前に結論を示します。

・湘南新宿ラインの10両編成を除き、着席が余裕なレベルの混雑である。
・埼京線-相鉄線直通は空席が目立つレベルの混雑である。
・いずれも新宿寄りの車両が混んでいて、横浜よりの車両が空いている。

混雑調査の概要

今回の混雑調査の方法を紹介しましょう。この記事では、定点観測を行い、一定時間の全列車を対象にして各車両の混雑を目視で確認しています。これはプロも行っている調査方法です。

簡単に調査方法を紹介しましょう。一部の個人サイトでは混雑状況を書いているところもありますが、調査方法や混雑指標の言及がないのでう~んと考えてしまうところがあります。そのようなことを踏まえて、弊サイトではきちんと方法を示します(さすがー)。

弊サイトでは混雑ポイントという概念を導入しております。その概要を示します(表1)。

表1. 混雑ポイントの概要

乗車ポイントの概要

せっかくなので、120ポイント~160ポイントの様子をご覧いただきましょう(写真2-4)。いずれも個人情報を守ることを目的に、画質を落としています。

混雑ポイント120ポイント相当

写真2. 混雑ポイント120ポイントの様子(右上に私の指が写っていますね…)

混雑ポイント140ポイント相当

写真3. 混雑ポイント140ポイントの様子(右上に私の指が写っていますね…)

混雑ポイント160ポイント相当

写真4. 混雑ポイント160ポイントの様子(写真3と異なり、ドア部分が圧迫されていることがわかります)

今回は湘南新宿ラインの中で、山手線から離れる区間である、大崎-西大井の混雑を確認しました。湘南新宿ラインは1時間に4本運転されていますが、横須賀線系統の普通2本は同等の利用であろうと予想し、1本は省略しました。

混雑状況の分析

混雑状況の生データから細かく分析することにします。先に生データを示し、その後にデータを解析します。

混雑状況の生データ

最初に新宿方面行きの混雑状況を示します(表2)。

表2. 湘南新宿ラインと相鉄直通の日中時間帯の混雑状況(西大井→大崎、生データ)

湘南新宿ラインと相鉄直通の日中時間帯の混雑状況(西大井→大崎、生データ)

湘南新宿ラインは全員が着席できるレベル、相鉄線直通は空席が目立つレベルの混雑です。

さて、次に横浜方面行きの混雑状況を示します(表3)。

表3. 湘南新宿ラインと相鉄直通の日中時間帯の混雑状況(大崎→西大井、生データ)

湘南新宿ラインと相鉄直通の日中時間帯の混雑状況(大崎→西大井、生データ)

こちらも新宿方面行きと同じく、湘南新宿ラインは全員が着席できるレベル、相鉄線直通は空席が目立つレベルの混雑です。ただし、10両編成の湘南新宿ラインはやや混んでいるレベルです。この電車が15両編成(普通車13両)だとすると(普通車8両が13両とすると)、混雑率は30%程度となり、他の湘南新宿ラインと同じ程度の混雑です。

いずれの電車でも横浜よりの車両は空いていて、新宿寄りの車両は混んでいます。これは新宿や渋谷のメインの改札が近いためです。

混雑状況の解析

生データだけを示しても不親切というものでしょう。そこで、路線ごとに混雑状況を分析します(表4)。

表4. 湘南新宿ラインと相鉄直通の日中時間帯の混雑状況(大崎-西大井、路線別算出)

湘南新宿ラインと相鉄直通の日中時間帯の混雑状況(大崎-西大井、路線別算出)

今回、10両編成の湘南新宿ラインについては15両編成であると仮定して混雑率を求めています(実際にはもう少し混んでいます)。みごとに埼京線-相鉄直通電車が空いています。武蔵小杉や西大井と新宿・渋谷の行き来でタイミングが合えば埼京線-相鉄線直通を選ぶと快適に移動できることでしょう。車両も湘南新宿ラインより新しいこともポイントです。

混雑状況からダイヤを考える

今回の調査の目的は混雑状況から現在のダイヤが妥当であるかの確認です。とても混んでいたら現在の本数は少なすぎですし、逆に空いていたら供給が多すぎということです。

相鉄12000系(大崎)

写真5. 相鉄線直通は新車だけど空いている

10両編成の湘南新宿ラインの他は混んでいる電車はありませんので、現在の本数で充分と判断できます。埼京線-相鉄線直通は空いていますが、本数を半分にしたらとても利用できるレベルにはありません。利用できるレベルにするには現在の30分間隔では少なく、倍の15分間隔が適切ですが、利用されていない段階でそこまで求めることも酷です。

ただし、湘南新宿ラインのダイヤについては再考の余地があります。快速通過駅では湘南新宿ラインは30分間隔でしかやってきませんし、新宿と横浜を直結する電車が1時間に4本というのも少ないです。そうであれば、現在の15両編成が1時間に4本来るよりも10両編成が1時間に6本来たほうが便利です。増発ぶんは横須賀線直通の普通として、大船折り返し(休日の一部は鎌倉輸送を兼ねて逗子に延長)とすれば良いでしょう。ただし、そのキャパシティがあれば埼京線の増発を考えたほうがより喜ばれます。

※埼京線のほうが湘南新宿ラインより利用されているのは、以下の調査結果から判明しています。
埼京線と湘南新宿ラインの混雑状況(平日、休日日中時間帯、現地調査)

相鉄直通は残念ながら今のままで推移するのが適切です。羽沢横浜国大は1時間に2回の乗車チャンスしかありませんが、あくまでも本命は東急直通と割り切ります。また、埼京線内では新宿-大宮方面の電車と、大崎方面-大宮方面の電車で混雑状況が異なり、新宿止まりが空いている傾向にあります。逆にいうと、新宿を通り抜ける需要があります。そうであれば、埼京線-相鉄線直通を新宿スルーとするのも重要です。こうすれば、空いている埼京線-相鉄線直通ももう少し利用されましょう。

湘南新宿ラインの混雑状況のまとめ

ここまで特定の駅での混雑調査結果という「狭くて深い」情報を提供してきました。では、湘南新宿ライン全体の混雑状況はどうなのでしょうか。以下のページに簡潔にまとめました。

湘南新宿ライン(混雑基本データ)

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