特急しらゆきの乗車記(直江津→東三条、車内と車窓も公開)

新潟県を東西に結ぶ特急しらゆき。ローカル特急ではありますが、それなりの速度を誇る特急でもあります。そんな特急しらゆきに乗ってみました。

写真1. 特急しらゆきがやってきた(直江津で撮影)

復習:特急しらゆきの概要

まず、特急しらゆきの概要を紹介します。

特急しらゆきの概要
  • 運転区間:上越妙高-新潟
    ※一部は新井発着
  • 運転本数:1日4往復
  • 所要時間:2時間前後(上越妙高-新潟)、70分弱(上越妙高-長岡)
  • 車両:E653系4両編成

特急しらゆき上越妙高と新潟をえちごトキめき鉄道と信越本線経由で結ぶ特急列車です。北陸新幹線金沢開業前には特急北越号が新潟と金沢を結んでいましたが、廃止されており、上越妙高乗りかえでの新潟と富山・金沢の輸送の確保という側面もあります。上越妙高での新幹線はくたか号と特急しらゆき号の乗りかえ時間は10分以内であることが多いです。

一方、長野方面との乗りかえ時間はそこまで良好ではなく、30分程度待つことも多いです。長野と新潟の連絡需要はあまりないのか、あきらめているのか…。

高速バスも新潟-高田駅前でバスを運転しています。それと簡単に比べてみましょう(表1)。

表1. 特急しらゆきと高速バスの比較(新潟-高田)

特急しらゆき 高速バス
所要時間 1時間55分前後 2時間17分前後
運賃・料金 4730円(自由席) 2040円
運転頻度 1日4往復 1日10往復

所要時間こそ特急しらゆき号が勝っています(高速バスは直江津駅発着便が少ないので、対直江津ではより優位です)。しかし、必要な料金が高く、本数も少ないのは難点です。とはいえ、特急しらゆき号には新幹線連絡の富山・金沢輸送という強みがあるのも事実です。

この特急しらゆきを補完する快速が直江津-長岡に1日3.5往復(一部は新潟直通)が設定され、その多くが長岡で快速または新幹線と連絡しています。

なお、上越妙高で新幹線と乗りつぐ場合は乗継割引が適用され、特急しらゆき号の特急料金が半額になります。新幹線と一緒に乗る際は、新幹線と一緒に買うのがポイントです。

特急しらゆきの車内

特急しらゆきの車内を紹介しましょう。

客室の様子

まず、客室の様子を紹介します。

写真2. 車内の様子

客室の様子です(写真2)。シートがびっしり詰まっているように見えます。それもそのはず、グリーン車(当時)も新幹線もなく、有料座席のニーズを全てになっていた常磐線特急フレッシュひたち号用として座席数確保を至上命題として設計された車両です。常磐線の特急の置き換えにともない新潟地区にやってきましたが、シートピッチは910mmでそのままです。

写真3. 座席がびっしり!

座席がびっしりですね!その圧迫感を軽減させるためか、仕切り扉はガラス張りで開放感を演出しています。

写真4. 座席の様子

その座席の様子です(写真4)。特急フレッシュひたち時代は青系の座席でしたが、現在は赤系のシートに変更されています。

写真5. 座席の様子

別の角度からも撮影しました(写真5)。

写真6. 着座時の視点

着座時の視点です(写真6)。直線的な造形が多用されている車内のように見えます。E653系やE257系などの2000年前後の特急車という感じのややシンプルな内装です。

写真7. 座席背面

座席背面です(写真7)。背面テーブルと小荷物入れのネットがあります。プラスチック感が漂います。そんなデザインにしたのでしょう。

写真8. 座面移動も備えたボタン

この世代のJR東日本の特急車の座席の特徴は座席のリクライニングのほかに座面を前にスライドする機能があることです。この写真でいう、向かって右側のボタンが相当します(写真8)。

私が座った感想は何も感じさせないシートでした。鉄道ジャーナル1998年7月号の車両設計者へのインタビュー記事によると、「椅子に工夫を凝らした。しかし何も感じさせないことこそ重要」とのコメントがありました。つまり、私の感想はこの車両にとって最大の褒め言葉なのです。

デッキなどの様子

デッキなど共用部分の様子も見てみましょう!

写真9. デッキの様子

デッキの様子です(写真9)。デッキ部分はやや暗く、アクセントとして木目カラーの化粧板が貼られています。

写真10. トイレの様子

トイレの様子です(写真10)。車いす対応の広くてきれいなトイレです。

写真11. トイレを別角度から撮影

別の角度から撮影しました(写真11)。

写真12. 洗面所の様子

洗面所の様子です(写真12)。黒色ベースでモダンな空間を演出しているように見えます。2022年現在、この車両は経年24年程度ですが、古さはそこまで感じさせません。

写真13. 洗面所の様子

別の角度からも撮影しました(写真13)。

特急しらゆきに乗る

さて、実際に特急しらゆき号に乗ってみましょう。この日は新潟県内大雨の影響で上越妙高-直江津は区間運休でした。このことを上越妙高で知るのですが、運休の自動放送や電光掲示板には書かれていません。

ステージ1. 上越妙高→直江津の移動

上越妙高の改札に入ります。

写真14. 特急しらゆきの表示がない!

電光掲示板を見ると、12:40発普通と13:35発普通の表示がある一方、13:07発特急の表示がありません(写真14)。新幹線の車内放送・駅の放送では案内されていませんでしたが、駅の改札で確認すると「この日に限り直江津始発で運転される」とのことでした。このような運休情報は駅と接続列車の車内できちんと放送するべきでしょう。

写真15. 普通直江津行きがやってきた

普通直江津行きがやってきました(写真15)。結果論ですが、この次の普通直江津行きでも特急しらゆきに間に合いました。

写真16. 上越市内を走る

上越妙高から直江津まで2両編成の普通電車でつなぎます。上越市は新潟県第3の都市だけあり、それなりに家が多いです(写真16)。

写真17. 住宅街を走る

上越妙高を発車して南高田、高田と上越市の核の1つに近づきます。それに伴い、住宅も増えるように感じます(写真17)。上越妙高はあくまでも市街地から外れた場所に建設された駅(新幹線駅開設前までは脇野田でした)です。

写真18. 高田付近を走行中

その高田付近の風景と記憶しています(写真18)。この区間の駅は有人駅が多いです。

写真19. 車内の様子

車内はオールロングです(写真19)。旅行には物足りませんが、走りは良く、近距離電車としては良さそうです(可能であれば、521系が良いけど)。

写真20. 直江津に到着!

直江津に到着しました(写真20)。ちょうどE129系と並びました。

ステージ2. 直江津→東三条

ようやく特急しらゆきに乗ることができます。

写真21. 遅れの特急が到着!

遅れの特急しらゆきが到着しました(写真21)。

写真22. 直江津を発車!

上越妙高発13:35の普通直江津行きの接続を待って、直江津を発車です(写真22)。

写真23. 関川を渡る

関川を渡ります(写真23)。

写真24. 黒井付近を走行中

黒井付近を走行中です(写真24)。

写真25. 土底浜を通過!

土底浜を通過します(写真25)。遅れていることもあるでしょうが、わが特急しらゆきはブンブン走ります。信越本線のこの区間は日本海側のメインルートということもあり、線路が整備されているのでしょう。今でも北海道-大阪の貨物列車はこちらを走るはずです。

写真26. 海が近づいてきた

海が近づいてきました(写真26)。

写真27. いよいよ海岸線沿いを走る

いよいよ海岸線沿いを走ります(写真28)。

写真28. 海が見える

海が見えます(写真28)。曇っており、やや残念な印象は否めません。ただし、この日は大雨のために列車遅れが生じていたことを考えると、このように雨なしで通過でき、風景を眺められるだけ上出来と評価することも可能です。

写真29. 自動車がとまっている

自動車がとまっています(写真29)。海水浴場の駐車場でしょうか。

写真30. 荒々しい海が広がる

荒々しい海が広がります(写真30)。このような風景を楽しむためには、新潟行きでは進行方向左側上越妙高(新井)行きでは進行方向右側を選択する必要があります。

写真31. 海水浴場か?

海水浴場の駐車場でしょうか(写真31)。夏場限定で一部の特急列車をこのあたりに停車させ、海水浴客を拾うのも営業上の手といえそうです(2020年の夏は普通電車に海水浴帰りの人が乗っているのを目にしました)。

写真32. 荒々しい海が広がる

波こそ穏やかですが、大きな岩が広がり、やや荒涼とした風景が広がります(写真32)。

写真33. 海沿いを走る

海沿いを走ります(写真33)。

写真34. 砂浜がある!

砂浜がありました(写真34)。

写真35. 岩が目立つ海岸線を走る

岩が目立つ海岸線を走ります(写真35)。

写真36. また砂浜を発見!

再度砂浜を発見しました(写真36)。テントもありますが、ここで泊まるのかな?それであれば、ちょっと危険に見えてしまいます。

写真37. 砂浜が見える

広い砂浜が見えます(写真37)。ビーチといえばかっこよいかな?

写真38. 海岸線から離れる

海岸線を堪能できるのは鯨浜あたりまでです(写真38)。

写真39. 住宅街に入る

住宅街に入ります(写真39)。鯨浜の次は柏崎であり、鯨浜付近は柏崎の市街地に近いです。そのため、海岸線を離れトンネルを抜けると、すぐに住宅街に入るのです。

写真40. まもなく柏崎に停車!

まもなく柏崎に停車します(写真40)。

写真41. 柏崎に停車!

柏崎に停車します(写真41)。

写真42. 柏崎を発車

柏崎を発車し、水田のなかを走ります(写真42)。新潟県が日本の米どころであることを実感する光景です。

写真43. 水田を走る

水田を走ります(写真43)。

写真44. 少し山がちになってきた

少し山がちになってきました(写真44)。

写真45. 山がちな風景を走る

山がちな風景のなかを走ります(写真45)。

写真46. 山中を走る

山中を走ります(写真46)。

写真47. 渓谷を走る

渓谷を走ります(写真47)。大雨の影響か、水が濁っています。

写真48. 住宅街にやってきた

住宅街にやってきました(写真48)。

写真49. 信濃川を渡る

信濃川を渡ります(写真49)。

写真50. 上越線が近づく

上越線が近づきます(写真50)。上越線はもともと東京と新潟・酒田方面の重要なルートで、特急も多く走っていました。そのため、このような合流箇所は立体交差で設計されており、平面交差によるダイヤ上の制約をなくしてます。

写真51. 宮内を通過!

宮内を通過します(写真51)。上越線の終点は新潟でも長岡でもなく、ここ宮内です。

写真52. ブンブン走る

ブンブン走ります(写真52)。

写真53. 長岡付近の光景

長岡手前の光景です(写真53)。こちらが駅の表側なのか、建物の密度は高いです。長岡手前で場内信号のためか速度を落としていました。進行定位とすれば、駅停車直前のロスタイムを減らすことができ、わずかでも所要時間が短縮できます。これでバスや自動車に対する競争力が付くでしょうから、このような細かな改善を積み重ねることが肝要に思われます。

その長岡ではそれなりに乗客が降り、それと同等の乗客が乗ってきました。とはいえ、指定席はかなり空いていますが…。

写真54. 上越新幹線の線路が見える

長岡から新潟までは巨視的には上越新幹線と並走します(写真54)。長岡で降りた人の一部はあちらに乗りかえ、新潟に急ぐのかもしれません。特急しらゆきは上越新幹線のとまらない駅の需要を拾うのでしょうか。

写真55. 水田を走る

水田を走ります(写真55)。ここから新潟までの区間はほとんど平地で(一部山に近づく区間はある)、車窓には水田が広がる区間も多いです。

写真56. 水田を走る

やはり水田を走ります(写真56)。

写真57. 五十嵐川を渡る

私が乗っていた特急しらゆきは約40分遅れ、そして東三条で乗りかえる弥彦線の乗りかえ時間は(時刻通りだと)30分強。接続を取るかどうかで後の行動が大きく変わります。やきもきしていたら、車掌さんから弥彦線の接続ありとの情報が流れました。そんなころには五十嵐川を渡っていました(写真57)。もう東三条も間近です。

写真58. 弥彦線の線路が見える

弥彦線の線路が見えます(写真58)。

写真59. 東三条に到着!

東三条に到着しました(写真59)。写真がややぶれているのが、急いでいる感が伝わると思います。

特急しらゆきに乗ってみて

特急しらゆき。あまり有名な存在ではありませんが、それなりに快適な車両、なかなかの走りと乗ってしまえば快適な特急列車でした。また、直江津-柏崎で展開する海岸線もその魅力に数えられましょう。

しかし、4両編成が1日4往復というのはもったいなさを感じます。利用が芳しくなく1日5往復体制から減便されているのももったいなさを感じるところです。

4両編成というのはもともとの常磐線特急が4両編成だったという理由に過ぎないでしょう。一般的に地方の特急に4両編成は長すぎるように見えます。乗客としては4両編成が4往復よりも2両編成が8往復というほうがありがたいです。また、車掌乗務による人的コストも大きいように見えます。

そうであれば、E129系の車体を2ドア(1両は1ドア)にカスタマイズし、リクライニングシートを並べるような車両のほうがふさわしいように感じます(イメージソースとしてはリゾートビューふるさとのような車両)。無札対策としては、ランダムで車内検察を行ったり、駅でのチェック(地方の駅では特急券も確認する)を強化する方向性があります。

今後は速さや快適さのみならず便利さをも追求いただきたいものです。

前後も読みたい!

(←前)直江津駅の現在

特急しらゆきの乗車記:現在地

弥彦線の乗車記(次→)

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