京王井の頭線(ダイヤパターン紹介)

記事上部注釈
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渋谷と吉祥寺を結び、1日中利用の多いイメージのある京王井の頭線。そして、京王線や小田急線から渋谷へのチャンネルとしても機能しています。そのような井の頭線はどのようなダイヤなのでしょうか。ダイヤパターンを紹介します。

写真1. 2タイプの顔が渋谷にそろった(2018年に撮影)

ダイヤパターンとは?

都市鉄道のパターンダイヤを簡単にまとめたものです。都市鉄道ではダイヤは繰り返し単位になっており、そのようになっているダイヤをパターンダイヤと称します。また、パターンダイヤの周期をサイクルと呼びます。本記事はダイヤの繰り返しの単位とその内訳から、その路線のダイヤの骨格を理解することを目的としています。

例えば、20分に急行1本と各駅停車2本ならば、「20分サイクルのパターンダイヤでその内訳は急行1本と各駅停車2本」と表現できます。原則をつかむために、基本的には朝ラッシュ上り、日中時間帯、夕方ラッシュ下りについて述べます。

なお、厳密には大きいサイクルで論じるべき部分もありますが、厳密さを無視すると小さなサイクルで論じることができる場合もあります。この場合、小さなサイクルを疑似サイクルと称します。先の例だと、実は急行が1時間間隔で遠方に向かう場合、厳密には60分サイクルです。しかし、遠方に直通するか否かがあまり重要視されない場面だと、20分サイクルと考察することも可能です。このような場合、疑似20分サイクルと称するということです。

井の頭線の停車駅

京王電鉄が公式に公表している路線図を示します(図1)。

京王路線図

図1. 京王電鉄の路線図(公式ホームページの路線図公式ホームページの路線図より)

井の頭線は急行各駅停車が運転されています。距離が短く枝分かれもないので、ダイヤは単純です。

井の頭線の朝ラッシュ時上りのダイヤパターン

渋谷断面で7:30~9:09まで各駅停車だけの運転で、急行の運転はありません。永福町以外で追い抜きができませんので、下手に速達列車(京王の表現では急行系列車)を運転しても大したスピードアップができないためです。

渋谷着7:51~8:50の60分間に26本が運転されています。平均2分15分間隔です。たいてい富士見ヶ丘始発と吉祥寺始発が半々ですが、富士見ヶ丘発7:50、8:05と始発の間隔が開き、そのぶん吉祥寺始発が連続している時間帯があります。おそらくこの時間帯(渋谷着8:13~8:26)が最ピーク時間帯であり、少しでも混雑を均等にしたいという意図があると推定いたします。

渋谷までの所要時間は、明大前12分、久我山25分、吉祥寺30分です。日中時間帯が急行で16分なことと比べると、所要時間の伸びは大きいです。

下りも各駅停車のみの運転で、運転間隔は同等です。ただし、渋谷から吉祥寺までの所要時間は27分と、上り(30分)よりも短いです。下りは比較的空いていて、停車時間が少なめで済むためでしょう。

井の頭線の日中時間帯のダイヤ

写真2. 休日の吉祥寺はにぎわう

日中時間帯のダイヤは非常に単純です。渋谷-吉祥寺運転の急行と渋谷-吉祥寺運転の各駅停車がともに8分間隔で発車します。平均4分間隔です。下北沢で連絡する小田急線、明大前で連絡する京王線ともに20分サイクルのダイヤですから、接続関係は40分サイクルです。

渋谷を急行が発車してから2分後に各駅停車が発車します。この各駅停車は永福町まで逃げ切り、永福町で急行に接続して発車します。その後、吉祥寺まで各駅停車は逃げ切ります。急行の視点で見ると、永福町で各駅停車に連絡することになります。

下りで説明しましたが、上りも同様のパターンです。

渋谷-吉祥寺の所要時間は急行で17分が基本ですが、休日の渋谷行きは19分、休日午後の下りは18分と若干の違いがあります。休日のほうが利用が多くて停車時間がかかるからなのでしょうか。

急行のほうが混むのであれば、10分サイクルに変更して、急行を続行運転、各駅停車は10分間隔というのも一案でしょう。2本連続する急行が10両編成の1本の急行というイメージです。場合によっては、それぞれの急行を下北沢通過、明大前通過(明大前通過の急行と下北沢通過の急行を交互に運転するということ)とすれば、さらに乗客は分散することでしょう。

ただし、このようなダイヤは複雑ですので、あえて変更することもありません。

夕方ラッシュ時のダイヤ

日中時間帯と同様のパターンです。日中時間帯との違いは、6分サイクルであることです。つまり、6分間隔で急行各駅停車が運転されるということです。各駅停車は永福町で急行を待ちます。

急行の渋谷からの所要時間は明大前9分、久我山18分、吉祥寺22分です。

上りも同様のパターンです。

井の頭線のダイヤパターンまとめ

距離も短いこともあり、単純なダイヤが採用されている井の頭線。単純なダイヤということはそれだけ何も考えずに利用できるというメリットがあります。単純なダイヤパターンでありながら、独自の「井の頭線」ブランドを確立させていくのでしょう。

京王井の頭線の過去ダイヤ

京王井の頭線の過去のダイヤパターンを簡単にまとめました。

京王井の頭線(過去ダイヤ)

京王井の頭線のダイヤを2001年からまとめます。
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