究極の旅行記の書きかたとその構造

記事上部注釈
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旅行記。誰でも書けそうな内容です。しかし、構造については顧みられていません。そこで、旅行記の構造について考えてみました。

写真1. スイス南部ロカルノに焦点を当てた旅行記は多くないと思う

究極の旅行記の書きかたのまとめ

究極の旅行記の書きかたの概要は以下の通りです。

  • 1つの場面(例えば東京から大阪への移動)で1つの記事を書く(場面切り出し型):読者ニーズや検索ニーズに対応
  • 1つの記事は概要(知識)→実際(体験)→まとめの構成
  • 記事の末尾に前後場面へのリンクを作成
  • 旅行全体のまとめ記事を作成し、個別記事とまとめ記事で相互にリンクを貼る

詳細は以下に示します。

※弊サイトの旅行記のままです。例えば、25年夏中欧・イタリア旅行をご覧ください。

個別の記事の内容:読者の興味を前提として

写真2. 欧州の夜行列車に焦点を当てた記事は多くない(ウィーンからベネチアまでのナイトジェットで撮影)

旅行記の構成は、以下の通りでしょう。

  • 個別記事:どのような形式であれ、旅行の部分を構成する記事。多くの人は1日目、2日目、…と続くのでしょう(後述しますが、このような日記形式は放棄します)
  • まとめ記事:旅行全体を総括する記事

土台となるのは個別記事です。最初に本章では個別記事の書きかたを記します。

個別記事:場面切り出し型として

最初に結論を書くと、個別記事場面切り出し型とします。場面切り出し型とは、特定の場面だけを書いた記事です。例えば、リンツからウィーンへのレイルジェット旅(25年夏)が該当します。リンツまでの旅程やウィーンからの旅程には力点を置かず、リンツとウィーンの移動に特化した記事です。ここではリンツからウィーンの移動という場面を切り出しています。そこで、場面切り出し型と命名しました。

従来の旅行記は日記形式で時間軸ごとに書く形式でした。新しい形態では日記形式を放棄します。読者さんはあなた(私)の旅行に興味を持つのではなく、場面の情報が欲しいためです。いいかたを変えると、検索流入は「場面単位」で発生し、「日記単位」で発生しません。したがって、1つの場面に対し、1つの記事を書きます。1つの場面とは以下のような例です。

  • 移動(列車・航空機・バス)
  • 観光地1つ
  • ホテル宿泊記(部屋やアクセスを含めて1つの記事が良い)

これにはもう1つの効用があります。ご自身の書きやすい内容を重点的に書くことができます。私は食事に関する記事を上手に書く自信がないので、移動に力点を置いています。こうして、旅行記が完結しないリスクを下げているのです。

例えば、大阪旅行において、従来は1日目をまとめて書いていました。しかし、新しい構造では「東京から新大阪の新幹線」「新大阪から難波までの地下鉄」「難波でのたこ焼き体験」「天王寺駅近くの生きた教材を堪能できる空間」「大阪のホテル宿泊記」と分けるのです。

場面切り出し型の記事の構造

では、場面切り出し型の記事には何を書けばよいのでしょうか。読者さんの気持ちを考えます。記事を見る目的は何でしょう?それは特定の情報を知りたいためです。それに特化した記事の構造は概要→体験→まとめの順番でしょう。体験の章は、観察中心でもエピソード中心でも構いません。まずは大枠を知り、さらに興味があればその中身を知りたいでしょう。そのため、概要→体験としました。

復習:リンツとウィーンの移動
リンツからウィーンまで実際に移動する
リンツからウィーンまでレイルジェットに乗ってみて

リンツからウィーンへのレイルジェット旅(25年夏)の目次より引用

私は「復習」の章で概要を説明し、次の章で「御託はこの程度にして、リンツからウィーンまで実際に移動しましょう!」のような書き出しで実際(体験)の様子を収録しています。概要の章だけだと他サイトと差別化できないため、実際の章を入れる意味が大きいです。私は体験の章は観察や考察に重きを置いていますが、人によってはエピソード、ドラマ、同行者との会話などを盛り込み、物語性を高めることも良いでしょう。

従来の旅行記は前提知識もなく体験記が始まっていました。そのような前提知識がある人ばかりではないですので、前提知識の章を入れることが必要なのです。そして、既知の人が読み飛ばせるように「復習」の文字を入れています。「知っていたらこの章を読み飛ばして構いません」という意思表示です。

個別記事の末尾には前後場面/まとめ記事へのリンク

こうして、リンツからウィーンの移動という「場面」について書くことができました。しかし、旅行はこの移動だけでは成立しません。そこで、前後の場面とまとめ記事(後述)へのリンクを整備します。

こうすることで、個別記事を見て興味を持ってくれた読者さんに旅行の全体像を見せることができます。前の場面、後の場面へのリンクは想像できると思います。では、まとめ記事とは?その点は次の章で紹介します。

末尾の例です。

前後を読みたい!

果たして前後はどこに行ったのでしょうか?

(←前)チェスケー・ブジェヨビツェからリンツまでの一般列車旅

リンツからウィーンへのレイルジェット旅:現在地

ウィーンからベネチア(ヴェネツィア)までの夜行列車旅(→次)

※この旅行の全体像は25年夏中欧・イタリア旅行のまとめをご覧ください。

リンツからウィーンへのレイルジェット旅(25年夏)の末尾より引用

旅行記のまとめ記事の書きかた

写真3. 旅行記のまとめ記事の冒頭写真は象徴的な4枚の写真を並べると良いと思う(25年夏中欧・イタリア旅行のまとめより引用)

ここまで紹介した、場面切り出し型の個別記事の弱点は、旅行全体がわからないことです。そこで、まとめ記事を書きます。まとめ記事は、個別記事で分断された“点”をつなぎ、旅行全体の“線と面”を示す役割を持ちます。いいかえると、まとめ記事は「旅行記の地図」になり、ひいては旅行記が作品として成立するのに重要な役割を担います。個別記事では検索ニーズに応え、まとめ記事ではファンに満足いただくのです(弊サイトのファンはどれくらいいるのだろうか?)

例として弊サイトの一例を示します。

25年夏中欧・イタリア旅行の総括
旅程一覧

1日目:成田空港→ウィーン
2日目:ウィーン→ハルシュタット
3日目:ハルシュタット→チェスケー・ブジェヨビツェ
4日目:チェスケー・ブジェヨビツェ→ウィーン→ベネチア
5日目:ベネチア滞在
6日目:ベネチア→ミラノ→ロカルノ
7日目:ロカルノ→シオン(ツェルマット立ち寄り)
8日目:シオン→チューリッヒ
9日目~10日目:チューリッヒ→成田空港

旅程の設計

旅程の全体骨格の決定
復習:旅のマトリックス図という原理にたどり着くまで
旅のマトリックス図の実行度と評価

旅費の確認

旅費の定義と集計結果
考察1. 世間平均との比較
考察2. 支出項目別にみて
考察3. 支出国別にみて

各国の印象

オーストリア
チェコ
イタリア
スイス

旅程の反省点

夜行列車選択の難しさ
気候予知の難しさ

旅行全体を通しての価値観判断

25年夏中欧・イタリア旅行のまとめの目次より引用

必ずしもこのような内容にする必要はありませんが、旅程一覧(個別記事のタイトルを並べるだけでもじゅうぶん)、旅程設計の概要があると親切に思います。

まとめ記事では個別記事で隠れていた旅行の意図、全体像、各場面の意味を大いに出すと良いでしょう。ただし、最終的には各書き手の個性にゆだねるパートであり、内容や文体は自由です。

究極の旅行記の書きかたをまとめてみて

写真4. スイス国外で乗る、展望車も良い経験かもしれない(オーストリア国内で撮影)

今回、自身の旅行記の書きかたを振り返り、他の人の旅行記と毛色の異なるものを書いていたことに気づきました。旅行記の一般的な姿と異なるものの、1つの完成形に至ったと自負しています。

結果的には、読者さんが必要な情報だけを選んで読めるような構造になりました。

  • 第1段階:検索で個別の場面(例. 東京から大阪までの航空機)の概要を学ぶ(個別記事の概要の章を読むと満足できる)
  • 第2段階:検索で基礎知識を読んだあとに細かな情報などを知る(個別記事の体験の章を読むと満足できる)
  • 第3段階:特定の場面を読んで興味を引いた読者さんが、前後の行程や旅行全体について別の記事を読む

この構造は、旅行記を書く人にも読む人にも負担が少なく、長期的に続けやすい形です。このようにして、独特の構造が完成いたしました(初期の旅行記は変えるつもりはありませんが)。そのため、弊サイトの旅行記の記事群について1つの考えを提示させていただきました。1つの完成形として参考にいただければ望外の喜びです。

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