さよなら!最終の内回り品川行き

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2019年3月のダイヤ改正で気になることは何でしょう?おおさか東線の全線開業、それとも中央線特急の変革?これらも重要な内容でしょうが、山手線沿線住民の私にとってはもう1つ重要な内容があるのです。今回はそれをレポートしましょう。

品川の告知

写真1. 品川駅の告知

ダイヤ改正プレスリリースにある気になる点

私は山手線沿線住民です。ということは、目に入るダイヤ改正プレスリリースはJR東日本のものです。ダイヤ改正のパンフレットを手にいれて内容を確認します。

・北海道新幹線のスピードアップ
・上越新幹線の新型車両導入
・中央線特急の変革

などが並ぶ中、私が最後の記述に目を奪われました。そこには、このような記述があります。

運転区間を見直す列車

山手線内回り品川行き最終列車(品川1:19着)は、大崎~品川の運転を取りやめ、大崎行きに変更します。山手線内回りの品川行最終列車の発車時刻が最大28分早くなります。

引用元:JR東日本ダイヤ改正パンフレット

そう、山手線の最終列車が繰り上がるのです。ただし、廃止されるのは1駅だけであり、大崎までの足は依然確保されています。また、大崎までの時刻はほぼ変更ありません。それでも、マイナス面を書きたがらないダイヤ改正のパンフレットへの記載があるあたり、山手線の重要性が知れるというものです。

最終時刻変更に伴う影響の推定

実際は、品川1:19着の電車が大崎行きになるだけです。この電車で大崎までで降りる人にとっては全く関係ありません。逆にいうと、影響があるのはこの電車で品川に向かっていた人だけです。

しかし、品川は都内屈指のターミナル駅で、ここからさまざまな方向に向かうニーズもあることでしょう。その影響も考える必要があります。そこで、品川1:19着の電車からの接続を確認しましょう。

・京浜東北線(横浜方面):蒲田行きの最終電車(品川発1:01)が出発した後
・東海道線(横浜方面):小田原行き最終電車(品川発0:04)が出発した後
・横須賀線(横浜方面):逗子行き最終電車(品川発23:59)が出発した後
・総武線快速(千葉方面):千葉行き最終電車(品川発23:53)が出発した後
・京急線:金沢文庫行き最終電車(品川発0:23)が出発した後

このように、もともと品川からの終電接続はなく、品川駅周辺が目的地となる人以外は影響を受けないことがわかります。

趣味的な影響

趣味的な影響が見られます。列車番号に着目してみましょう。山手線の(運行上の)起点は大崎です。大崎を出発する際に列車番号が変わり、最初の2桁(一部時間帯は1桁)が発車する時(6:53であれば6、12:53なら12)が冠せられます。

品川行きの最終電車は大崎を1:16に出発します。この時刻は1時台です。つまり、列車番号の冠は1となります。具体的には、112Gという列車番号です。これは1本だけです(外回りの最終電車の大崎発は0:42なので、列車番号の冠が24です)。そう、1で始まる3桁の列車番号の山手線電車がなくなるのです。

告知体制の確認

告知体制を確認に行きました。

池袋の告知

写真2. 池袋の告知ポスター

山手線の案内上、内回りの行先は池袋で変わります。その池袋では品川行き、大崎行きの表示がなされます(1つ手前の大塚では表示されません)。その池袋で案内ポスターを発見することができました(写真2)。2019年の最初の平日に掲示されたものです。池袋の発車時刻を丁寧に示されたもので、わかりやすい案内です。このような案内が大崎までの駅に掲げられています。私は、埼京線停車駅に絞って、ポスターを確認しました。

新宿の告知

写真3. 新宿の告知ポスター

新宿のポスターです(写真3)。この後に示す渋谷も含めて音声による終電繰り上げの案内をしていました。それほど山手線の終電繰り上げについては気を遣っていることがわかります。

渋谷の告知

写真4. 渋谷の告知ポスター

さらに南に進みます。渋谷となれば品川に向かう人の割合も高まることでしょう。

恵比寿の告知

写真5. 恵比寿の告知ポスター

恵比寿にも同様のポスターがあります(写真5)。

大崎の告知

写真6. 大崎の告知ポスター

大崎にも同様のポスターがあります(写真6)。まあ、大崎から品川までであれば何とか歩けるレベルのようにも思いますが…。

品川の告知

写真7. 品川の告知ポスター

気になるのは、到着しかない品川です。当該の電車は品川に着く電車ですが、発車時刻は示せません。どのように書くと思ったら、新しい最終電車の到着時刻の告知がなされていました(写真7)。これはこれで1つの情報公開のやり方でしょう。

では、池袋-品川以外には告知はないのでしょうか。今度はそれを確認します。

大塚の告知

写真8. ひとひねりのある大塚の告知

池袋から外回りで1駅の大塚です。ここからの内回りは公式には「池袋・新宿方面」行きか「池袋」行きしかきません(大崎行きと案内するのは次の池袋からです)。しかし、ここにも案内ポスターがありました。そう、品川に向かうには池袋・新宿方面のほうが遅くまで電車がやっているので、利用者が見込めるのです。

ここ大塚では案内が工夫されていました。外回りの品川行きの時刻は変わりませんので、ダイヤ改正後は品川行きは上野方面行きが品川に向かう最終になります。その案内もしています。このような細かな案内をしていることは好感が持てます。

巣鴨の風景

写真9. 巣鴨の光景

田町の光景

写真10. 田町の光景

もう1つ進むと巣鴨です。ここには終電繰り上げの案内はありませんでした。ダイヤ改正前の品川行き(新宿経由)は0:45ですが、ダイヤ改正後は0:43に繰り上がるので、最低限の案内は必要でしょうが、そのような案内は「なし」です。駒込から先はダイヤ改正による実害はないので、その先の田町まで案内は見かけませんでした(東京と田町で確認)。

品川行きへの実乗:池袋から目白

では、その最終の品川行きに乗車してみましょう。最後まで乗るのがスジでしょうが、私の帰宅の足を考えて池袋から目白までの乗車としました。品川行きと表示される最初の駅から1駅だけ乗ったのです。

写真11. 池袋で表示される品川行き

池袋で表示される品川行きです(写真11)。いわゆる葬式鉄がいませんでした。きっとみんな寝ているのかな(私も眠たくなっていました)。

写真12. 目白を発車する品川行き

1駅だけ乗って空いた電車は目白に着きました。この電車はまだまだ走りますが、ダイヤ改正後は大崎行きに短縮されてしまいます。誰もそのような感傷にひたっている人はいませんでした。私ですか?寒くて早く寝たい、そんなことしか考えませんでした。

品川の駅改良工事に伴う配線変更に伴う、最終電車の繰り上げ。品川の駅改良工事終了の暁には大々的に祝われるのでしょうが、その影で112Gはひっそりと姿を消すことになるのです。そう、この電車は品川駅改良工事とそれに伴う利便性向上の影で時代の隙間に消えてなくなるのです。

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