日本でも有数のビッグターミナルである新宿駅。そんな新宿駅の全容を把握するのは大変です。しかし、何となくの概要を把握することはできます。鉄道ファンでも知らない新宿駅の構造を解析しました。
※単純のため、本記事では地下鉄線についての記述は省略いたします。
※豊富な情報量です。そのため、1度に理解いただくのは難しいかもしれません。したがって、ブックマークにご登録いただき、何回かご覧いただいたほうが得策と存じます。
写真1. 東口エリアから見る新宿駅の表情
新宿駅の概要
まずは新宿駅の概要を確認しましょう。
図1. JR東日本首都圏路線図
JR東日本の首都圏路線図を示します(図1)。中央部分のやや左よりに新宿駅があります。新宿にやってくる運転系統は私鉄も含めて以下の通りです。
・山手線
・中央線(快速)
・中央・総武線各駅停車
・埼京線
・湘南新宿ライン
・京王線
・小田急線
・地下鉄丸ノ内線
・都営新宿線
・都営大江戸線
ここで、都営大江戸線には新宿駅と新宿西口駅があり、紛らわしいです。さらに地下鉄丸ノ内線の新宿駅から乗りかえるのは大江戸線の新宿西口駅であり、紛らわしさは倍増します。
主要な路線だけでも10路線あり、JRについては特急系統を含めればさらに複雑さが増します。ましてや私鉄2路線、地下鉄3路線もあればさらに複雑です。
図2. 新宿駅マップ(新宿ターミナル協議会から引用)
新宿駅そのものはJR、東京メトロ、都営地下鉄、京王電鉄、小田急電鉄と5者が関係し、やや離れた西武鉄道も含めれば、6者が関係します。そのため、各者のHPで確認するのは得策ではありません。そこで、新宿ターミナル協議会の公式サイトを確認するのが得策でしょう。
新宿駅の改札を確認する
では、その新宿駅の改札を確認しましょう。新宿の改札口はJRだけでも以下のものがあります。
・東改札
・中央東改札
・西改札
・中央西改札
・中央西改札(京王口)
・南口改札
・東南改札
・甲州街道改札
・新南改札
・ミナイナタワー改札
これだけあるとわけがわからなくなってしまいます。そこで、東エリア、西エリア、南エリアの3つにわけて考えることにしましょう。
東、西、南の区分
新宿駅周辺のエリアは東、西、南に区分されます。北エリアがないのは、東と西がいずれも北よりにあるためです。
図3. (再掲)新宿駅マップ(新宿ターミナル協議会から引用)
新宿駅周辺の地図を再掲します(図3)。新宿駅周辺のエリアは以下のように特徴づけられるでしょう。
・東エリア:歌舞伎町に代表される日本有数の繁華街エリア
・西エリア:新宿副都心に代表される日本有数のオフィスエリア
・南エリア:1990年代以降に再開発が始まった将来有望なエリア
この3つのエリアに関連するのが、それぞれの東口、西口、南口という改札群です。また、南北方向に伸びるJR線を中心にとらえるとより理解しやすいです。
ここで、JRの線路が1Fにあり、東口・西口関連の改札が地下1F、南口関連の改札が2Fにあることも新宿駅マスターへの1歩です。
さて、以下の章でJR関連の改札口を紹介します。
東口関連の改札口
写真2. 東口の駅ビルが登場する
東口エリアから新宿駅に近づくと、商業施設の建物が出迎えます(写真2)。赤レンガの駅舎が象徴的な東京駅と異なり、「これこそが新宿駅」というシンボルはありません。それが、エリア別に全く表情が異なる、新宿というものに合致しているように思います。
写真3. さらに近い箇所から駅ビルを眺める
2020年7月の東西連絡通路の開業のころに、このあたりの歩道が拡張されました。2020年12月現在、まだ整備中の箇所があります。駅ビルの入口に駅の表示が隠れています(写真3)。ここから地下にもぐると、東口エリアの改札口が現れます。
では、地下に入ってみましょう。ここには東西自由通路があり、西口エリアとの行き来が可能です(※)。ただし、JRの駅構内ということもあり、終電から始発は通行不可能です。
※新宿駅、東西自由通路が開業!にその詳細を記しています。
図5. JR新宿駅構内図(上が東口エリア、下が西口エリア)
写真4. 東改札を眺める
東改札を眺めます(写真4)。これは西側から眺めたものです。自動券売機やみどりの窓口は東改札と西改札の間にあります。
写真5. 中央東改札を眺める
また、中央東改札もあります。以前は中央東口と表記していましたが、今は中央東改札と表記しています。この改札では「京王線、小田急線には向かえません」と案内がなされていますが、以前はできた(※)ので注意喚起という意味があります。
※かつての様子は新宿駅の裏技!(JR中央東口改札から小田急や京王へ利用)に掲載しています。
西口関連の改札口
では、西口エリアの改札口を探りましょう。
写真6. 新宿駅西口を眺める
新宿駅西口付近は小田急や京王のテリトリーもあり、素直にJRの駅が確認できる場所はありません。新宿駅西口エリアから新宿駅を眺めると、小田急デパートが目立ちます(写真6)。ここの右手には京王デパートもあります。JRの線路の手前に両社のエリアがあるので、JRが目立ちません。
写真7. 新宿副都心の街並
新宿副都心の街並も撮影してみました(写真7)。高層ビルが多く、独特の景色が展開しています。繁華街の新宿駅東口エリアとは異なる街であることを実感します。
写真8. 新宿駅西口に立ってみる
新宿駅西口に立ってみます(写真8)。新宿駅西口は地上から向かうと、小田急ばかり目立ちます。ここも東口と同じく、JRの構内に入るには地下に移動する必要があります。
写真9. 地下に入るとJRの発車案内がお出迎え
地下に移動します。すると、JRの発車案内があります(写真9)。かつて西口改札があり、ここから目的の電車が発車するホームに向かう必要がありました。
写真10. 東西自由通路
東西自由通路を通ります(写真10)。2020年7月まではここはJRの改札内でした。2012年から8年間かけ、ここを自由通路にすべく工事が行われていました。ここが北通路だった時代はもっと暗く、どこかアンダーグラウンドな感覚だったことを思い出させます。
写真11. 西改札に到着
西改札に到着します。ここからJR各線へのホームに向かうことができます。ただし、1番線~6番線までは歩かされ、5番線と6番線はその傾向が顕著です。
場所は変わり、京王線の改札口の近くに、中央西改札(京王口)があります。
写真12. 中央西改札(京王口)を眺める
写真13. 中央西改札(京王口)を眺める
京王デパートの中にある改札という感じで、京王線の改札、JR-京王の乗りかえ改札のついでに設置されたという雰囲気を感じる改札です(写真12、写真13)。ここは中央西改札とは異なります。この改札は京王デパートや地下街に直結しています。JR新宿駅の改札の中でもマイナーなほうでしょう。
新宿駅西口エリアは小田急のテリトリーでもあります。その小田急には地下西口改札があります。その改札のすみっこにJRの改札があります。
写真14. 中央西改札に近い小田急の改札
小田急の地下西口改札は立派なものです(写真14)。
写真15. 中央西改札
その立派な改札の脇にJRの中央西改札があります。先ほどの中央西改札(京王口)と近い場所にありますが、やや場所が異なります。後述する中央通路から西口エリアに向かうのに便利な改札です。
写真16. 新宿駅構内図(中央西改札での視点)
ちょうど、構内図がありました(写真16)。
南口関連の改札口
さて、南口関連の改札口を紹介します。今まで紹介してきた東口、西口の各改札は地下1Fにありましたが、南口関連の改札は2Fにあります。
新宿駅南口を語るうえで重要なのが、甲州街道(国道20号線)です。新宿駅の南側を甲州街道が横切っており、南口関連の改札口は甲州街道に接するか、甲州街道に接しているバスタ新宿に直結するように位置しています。
図6. 新宿駅南口付近(googleマップより引用)
実際に地図上でも駅の東西を甲州街道が横切っていることがわかると思います(図6)。
南口と東南口
写真17. 南改札付近を眺める
その南口です(写真17)。南口はNHKの台風中継などが行われる場所でもあります。ここは代表的な改札の1つです。東京になじみのない人にとっては、新宿駅で最も(テレビで)見覚えがある場所かもしれません。
写真18. 南改札付近を眺める
もう少し近くで眺めます(写真18)。人通りの多い改札です。そのため、ここで待ち合わせするのは愚かもしれません。近くに、もう少しマイナーな改札がいくつかあるのです。
写真19. 東南改札の外観
新宿駅の南東側は、お手ごろな感じの繁華街が広がります。西口ほどビジネスライクではないが、歌舞伎町ほどこわくない、そんな地域です(と私は思っています)。そんなお手ごろな繁華街に近いのが、東南改札です。「とうなん」口と読みます(昔にJRにメールして聞きました)。
そんな東南改札を眺めます(写真19)。商業ビルの脇にエスカレータがあり、その間に階段があります。写真の左手は甲州街道です。
写真20. もう少し東南改札を拡大してみる
もう少し東南改札を拡大してみます(写真20)。そこまで大きくない改札口です。
写真21. 東南改札を見る
やはり、東南改札はコンパクトな改札口です(写真21)。ここの通路を通ると、南口に着きます。集合場所を南口にして、人ごみで見つけられないのであれば、東南改札集合にするのも1つの手です。この記事を見てみんなが東南改札集合にしたら?大丈夫です。この記事を見る人は少ないので、そんな心配はご無用です。
甲州街道の南側の改札
南口は甲州街道の北にありますが、甲州街道の南側にも新しい改札があります。これらは、バスタ新宿に隣接するように位置しています。このあたりに改札ができたのは1990年代以降と記憶しています。以前の新宿駅はこんな南側に改札がなかったのです。
写真22. 甲州街道改札を眺める
甲州街道をはさんで南口と反対側にあるのが甲州街道改札です(写真22、甲州街道の反対側から撮影)。南口からであれば多くの路線にアクセスできますが、甲州街道改札から山手線などへのアクセスは不便です。これは、ミライナタワー改札、新南改札も同様です。
写真23. 甲州街道改札を近くで眺める
甲州街道改札に入っても山手線へのアクセスに難があるためか、改札機の数はそう多くありません(写真23)。これは後で触れる他の2つの改札も同様です。
写真24. ミライナタワー改札
甲州街道改札に向かって左手に向かうと、大きな建物があります。これをミライナタワーと呼びますが、そのミライナタワーに直結した改札口をミライナタワー改札と呼んでいます(写真24)。
写真25. 新南改札に近い人工地盤の上
以前はサザンテラス口がありました。そのサザンテラスはJRの西側に広がる遊歩道です。そのサザンテラスに通じるのが新南改札です(写真25)。その新南改札からは高島屋タイムズスクエアにも向かえます。新宿南側の新しいエリアに近いのが、新宿南改札です。
写真26. 新南改札もコンパクト
新南改札もコンパクトです(写真26)。近年整備された場所なのか、柔らかな空間が演出されています。このエリアは新宿でも最も若いエリアといえましょう。
新宿駅の改札内を堪能する
では、JRの改札内に入り、新宿駅構内を楽しんでみましょう!
新宿駅構内の概要
このように、多くの改札があり、新宿の街のどこからでもアクセスできるのが新宿駅です。では、新宿駅構内はどうなっているのでしょうか。一般的に以下の説明がなされます。
・埼京線、湘南新宿ライン(相鉄線直通も含む):1番線~4番線
・東武線直通特急、成田エクスプレス:5番線、6番線
・中央線快速(特急も含む):7番線~12番線
※快速東京行きは8番線(朝などは7番線も活用)、下りの快速は12番線(夕方などは11番線も活用)、特急は9番線と10番線が多い
・中央線各駅停車:13番線と16番線
・山手線:14番線と15番線
細かなことを抜きにすれば、上記の説明で問題ありません。
では、各ホームの乗りかえはどうすれば良いのでしょうか。新宿駅では改札内に4本の連絡通路があります。この4本の連絡通路を通れば問題ありません。
また、1~4番線は南よりに位置し、5、6番線は南に外れています。もともと新宿駅にはこれらのホームがなかったため、土地に余裕のある南よりに増設したためです。
連絡通路の解剖
さて、4本の連絡通路を見てみましょう。
写真27. 新宿駅構内の図(中央西改札の視点から)
連絡通路は4本あり、以下の通りになっています。上記の駅構内図(写真27)の左から記しています。
・北通路(といえば良いと思う):西改札、東改札からアクセスできる通路。7~16番線にアクセス可能。1~6番線は中央通路経由(アルプス広場を通る)
・中央通路:中央東改札、中央西改札、中央西改札(京王口)からアクセスできる通路。全ホームにアクセス可能。ただし、5、6番線は遠い。小田急、京王との乗りかえも可能。
・南口跨線橋(と表記しましょう):南改札、東南改札からアクセスできる通路。5、6番線以外の全ホームにアクセス可能。5、6番線へは7、8番線のホームから。小田急との乗りかえも可能。
・バスタ新宿・ミライナタワー跨線橋(と表記しましょう):甲州街道改札、新南改札、ミライナタワー改札からアクセスできる通路。全ホームにアクセス可能。ただし、7~16番線は遠い
さて、実際に各通路の表情をご覧いただきましょう!
北通路の様子
写真28. 北通路の様子
北通路の様子です(写真28)。改札外の東西連絡通路から東改札や西改札を通ってアクセスする通路です。東西連絡通路がきれいになっているのとは対照的で、天井が工事中で、薄暗い印象を抱いてしまいます。とはいえ、東口・西口エリアにアクセスする人が使い、ある意味最も使われる連絡通路かもしれません。
中央通路
北通路から1本ずれて中央通路に移動してみましょう。
写真29. 中央通路の表情
中央通路の様子です(写真29)。こちらのほうがさきの通路よりも明るい印象があります。
写真30. アルプス広場周辺
中央通路の中央東改札よりは「アルプス広場」と呼ばれる広場です。昔、中央線に夜行列車の急行アルプス号が運転されていました。そのアルプス号を待つ人のための広場だったので、このような名前になったと聞いています。新宿駅が都市内交通だけではなく、長距離交通のターミナル駅であることを実感させる一幕です。
南口跨線橋
もう少し南に移動しましょう。
写真31. 南口跨線橋の表情
南口跨線橋の様子です(写真31)。南口跨線橋は2Fにあるので、今までの2本の通路よりも明るい気がします。南口跨線橋の西側には小田急との乗りかえ改札があります。この改札はあらかじめJRと小田急双方の乗車券を持っていることが前提です。ただし、現在はICカードの時代ですから、乗車券を用意していなくとも通ることは可能です。
中央線ホームの近くに駅弁屋があったり、いつも満席の喫茶店があったりするエリアでもあります。
バスタ新宿・ミライナタワー跨線橋
一番新しいエリアです。そのため、通路は明るくきれいで、最も気持ちよく通れるエリアと思います。
写真32. バスタ新宿・ミライナタワー跨線橋の表情
その連絡通路の表情です(写真32)。私が訪問した際、一番空いていました。利用客が集中する山手線や中央線のホームから遠いことや、あまり知られていないエリアであることがその理由でしょう。えてして新しくきれいなエリアは利用が振るわないものです。
このエリアには本屋があり、通路で物産展が開かれていました。
各ホームの表情を楽しむ
では、実際に各ホームの表情を楽しみましょう。再度、のりばを確認しましょう!
埼京線と湘南新宿ラインは1番線~4番線から発車します。とはいえ、実際にはもう少し絞った形で運用されています。
・埼京線(新木場、相鉄線方面):1~3番線(3番線使用は夕方が多い)
・埼京線(池袋、大宮方面):1~4番線(1、2番線使用は夕方が多い)
・湘南新宿ライン(横浜方面):1番線が基本
・湘南新宿ライン(大宮方面):4番線が基本
中央線(快速)と中央本線特急は7~12番線から発車します。とはいえ、実際にはもう少し絞った形で運用されています。
・中央線快速(東京方面):8番線、一部7番線も使用
・中央線特急:9番線、10番線が基本。ただし、一部は7番線や11番線も利用
・中央線快速(立川方面):12番線、一部11番線も使用
中央線各駅停車と山手線は固定されています。以下の通りの運用です。
・中央・総武線(各駅停車)(秋葉原方面):13番線
・山手線(渋谷・品川方面):14番線
・山手線(池袋・上野方面):15番線
・中央・総武線(各駅停車)(中野方面):16番線
また、成田エクスプレスと東武線直通特急は5番線か6番線から発車します。
さて、一部のホームの様子を紹介しましょう。
写真33. 15番線と16番線の様子
15番線と16番線の様子です。ここと13番線と14番線は新宿駅で、別の系統が同じホームに発着することができる場面です。右の15番線は山手線、左の16番線は中央線と別の系統です。
写真34. 16番線に電車がやってきた
16番線に電車がやってきました。この車両がこのホームに発着するようになったのは2002年のことです。ただし、そのときは隣の15番線でした。その後、この路線に転属し、今は16番線にやってきています。山手線が発着することもあり、1日中人が絶えない印象のホームです。
写真35. 12番線を眺める
中央線快速のホームを眺めます(写真35)。ちょうど下り電車がとまっています。メインとなる改札が北側にあるので、中央線もこちらの車両が混む印象があります。とはいえ、新宿駅はいろいろなところに出口があるので、人の流れもある程度分散している印象があります。
写真36. 中央線特急ホームの様子
中央線特急ホームの様子です(写真36)。昔はあずさ号に自由席があり、多くの人が列を作っていましたが、今は全車指定制になりましたので、そこまで列はできないのでしょうか。いまだに「あずさ号・かいじ号に自由席はありません」という掲示がなされたり、そのような放送がなされています。2019年3月の制度変更後もすんなりと定着するわけではありません。制度変更にともなう苦労がかいま見える一幕でした。
特急列車発着ホームということもあり、人が少なく落ち着いています。
さて、埼京線・湘南新宿ラインホームの様子を見てみましょう。
写真37. 埼京線の車両が目立つ
1番線~4番線は埼京線の車両が目立ちます(写真37)。相鉄線直通は相鉄の車両とともに埼京線の車両がやってきます。日中時間帯は1番線が埼京線新木場方面と湘南新宿ライン、2番線が相鉄線直通、3、4番線が埼京線大宮方面、4番線が湘南新宿ラインです。埼京線・湘南新宿ラインともに池袋、赤羽、大宮に向かいますから、埼京線と湘南新宿ラインが同じホームから発車するのは親切です。
ただし、夕方は埼京線大宮方面の始発が2番線、相鉄線直通が3番線から発車します。これはホームの混雑分散化の意図があるとされています。それならば、もう少し埼京線を増発すれば良いのに…。
写真38. 湘南新宿ラインもやってくる
1番線と4番線には湘南新宿ラインもやってきます。湘南新宿ラインはほとんど15両編成で運転され、新宿駅に停車する列車の中では一番編成の長さが長いです。
時たま1番線と4番線を通過列車がやってきます。これは湘南新宿ラインの線路を通る貨物列車のことが多いです。湘南新宿ラインの線路(山手貨物線)はもともと貨物列車を運転するための線路でした。そんな歴史を感じさせる一幕です。
各私鉄の新宿駅の様子
ここまでJRについてまとめましたが、私鉄の雰囲気についても紹介します。
写真39. 小田急の西口地下改札
小田急は1FとB1Fにホームと改札があります。地下の改札です(写真39)。こちらはあまり表口という感じがありません。
写真40. 小田急のメインの改札
小田急のメインの改札です(写真40)。改札の先にはホームがあり、ちょうど急行新松田行きが停車していました。このほかに、JRの南口近くにも南改札があります。
写真41. 京王の改札
新宿は京王のターミナルでもあります。そんな京王の改札も立派なものです(写真41)。京王にはルミネ口や新線新宿駅(=都営新宿駅)もあり、南口エリアからの乗り降りも可能です。
新宿駅からやや離れた場所に西武新宿駅があります。
図3. 西武新宿の位置(googleマップより引用)
歌舞伎町の中にあり、JRとの乗りかえよりも都営大江戸線との乗りかえが便利です。とはいえ、都営大江戸線の新宿西口からだと都心の主要な場所へは遠いです。そのためか、乗りかえに便利な高田馬場で乗りかえる流れが大きいです。
写真42. 西武新宿駅
このような細長い建物に駅が格納されています(写真42)。
写真43. 2面3線の小さな駅
西武新宿駅そのものはそこまで広くなく、2面3線しかありません。多くの利用者をこれだけの設備でさばくのは難しいです。ある意味高田馬場を含めた4面5線でさばいていると表現するべきでしょうか。ちょうど、特急小江戸号がやってきました。川越地区に向かうには東武東上線のほうが早いという事実はここでは触れないでおきましょう!
新宿駅のまとめ
新宿駅は一見するとホームがずれていて、通路も多く、利用しにくい駅です。そして、常に工事中で雑然としているイメージもあります。しかし、これは変化する需要に対応するためでもあります。そして、近年ではバスタ新宿の開業(2016年)、東西連絡通路(2020年)という変化もありました。
このほかにも、地下の京王線ホームでは座席指定制の列車が登場するなどの変化も起こっています。細かな変化を挙げればきりがないでしょう。変化しているサマを見ると、まるで生き物のようです。都市そのものが新陳代謝を繰り返す生き物でもあります。その都市を構成する部品の「駅」が変化するのもある意味当然かもしれません。
これからも新宿駅は「生き物」のごとく、細かな部分から大きな部分まで変化し続けています。それは、生き物のように新陳代謝を繰り返す大都市「東京」を象徴する1つです。
このように、新宿駅は利用する人とともに常に今日という1日を繰り返し、そして(利用者1人1人)と同じく、常に変化し続けているのです。
新宿駅のエピソード
本記事以外でも新宿駅の細かなエピソードを収録しています。ぜひともご覧ください。
東西連絡通路の開業に合わせて、東西連絡通路を歩いた様子です。これで1つの記事を書くあたり、厚かましいですね。
東西連絡通路開業前には裏技がありました。その様子を記しています。
・さよなら!新宿駅の裏技(JR中央東口から小田急や京王へ利用)
ところで、大江戸線の新宿駅は6番線スタートです。その理由をまとめました。