のぞみ1号の乗車記(東京→名古屋、早朝の新幹線の概要も紹介!)

記事上部注釈
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のぞみ1号。新幹線東京駅を出発する始発の新幹線です。早朝の新幹線?空いていそうな印象がありますが、意外と混んでいます。その実態を見てみました。

写真1. 早朝の東京駅の様子

復習:早朝の下り新幹線の様子

政令によって新幹線は6時~24時の運用と決まっています。そのため、新幹線の始発は6時以降です。東海道新幹線の始発駅は東京です。東京を6:00に出ると、例えば新横浜は6:18に出発します。長距離移動であり、新大阪では8:00過ぎとちょうど良い時間で、その18分は無駄です。言いかえると、新横浜の人は18分遅く出ることになってしまいます。

しかし、現実はそのようなことはありません。JR東海はきめ細かく列車を設定しています。東京、品川、新横浜をそれぞれ6:00に出発する便を設定し、それぞれが京阪神地区まで先着するようにしています(表1)。

表1. 東京・品川・新横浜の始発駅を発車する列車

列車名 ひかり533号 のぞみ79号 のぞみ1号
東京 600
品川 600 607
新横浜 600 611 618
名古屋 724 727 734
京都 759 802 808
新大阪 812 816 822
新神戸 827 831 837
行先 広島 博多 博多
記事 岡山以遠は後ののぞみが先着 徳山停車 福山停車

東京や品川の始発列車はのぞみ号として、京阪神地区になるべく早く着けるようにしています。一方、新横浜始発列車はあえてひかり号を設定しています。これは、ひかり号として運転することで、小田原や静岡に停車しています。こうすることで、神奈川県西部や静岡市からも新横浜始発列車の恩恵が行き渡るようにしています。

さらに、このひかり553号は新横浜-新神戸でのぞみ号とほぼ同じ停車駅にする(※)ことで、新横浜から京阪神地区(京都・新大阪・新神戸)に先着させています。ひかり553号は西明石や姫路で後続ののぞみ号を待ち合わせます。いつかのダイヤ改正のプレスリリースで「小田原や静岡からでも始発ののぞみ号に乗れます」と案内がありました。JR東海が早朝ダイヤの重要性に気づいていることを示す1つの証拠です。

※通常のひかり号は東京-新大阪で「東京-名古屋で速い便」(名古屋-新大阪は各駅停車)と「名古屋-新大阪で速い便」(静岡県内3駅停車)となっていて、名古屋の前後とも速い便はありません。

余談ですが、他の新幹線駅のフォローを確認します。

  • 熱海:熱海5:39発の東海道線上りから小田原発6:16のひかり553号乗りかえ可能
  • 三島:三島5:32発の東海道線普通浜松行きで静岡6:41のひかり553号乗りかえ可能
  • 新富士:在来線富士などから三島と同様の方法でフォロー
  • 掛川~三河安城:こだま763号(静岡始発)が新大阪まで先着
    ※三河安城であれば東海道線普通米原行き(三河安城5:26)で名古屋始発ののぞみ75号利用可能
  • 名古屋以西:名古屋始発を利用可能

このように在来線かこだま号(新大阪まで先着)でひかり553号と同等かより早く新大阪まで到着できます。

のぞみ1号の様子

さて、実際に乗ってみましょう。

写真2. 東京駅の様子

早朝の東京駅の様子です(写真2)。「のぞみ1号に間に合う駅一覧」のような指標がありますが、この範囲に含まれる駅は意外と多いです。京浜東北線は全線で該当しますし、常磐線も北関東の取手までが範囲です。そのようなことがあるのか、人でにぎわっています。

写真3. 東京のホーム

新幹線の営業は6:00からとされていますが、実際にはもっと早くから駅を開けていて利用者を迎えています(写真3+)。まだ発車する列車はありませんから、走行音は聞かれません。これは珍しい光景かもしれません。

写真4. のぞみ1号の様子

そののぞみ1号の車内です(写真4)。

写真5. 東京を発車!

東京を発車しました(写真5)。夏に乗りましたので、外はもう明るいです。

写真6. 都心を走行

都心を走行します(写真6)。

写真7. 品川を発車

品川を発車しました(写真7)。山手線が右に分岐するあたりです。

写真8. 住宅街を走行

東京都の住宅街を走行します(写真8)。東京都には新幹線が多くやってくるイメージがありますが、今のところ、東京都の区部以外には新幹線は通っていません。

写真9. 多摩川を渡る

多摩川を渡ります(写真9)。ここから神奈川県に入ります。

写真10. 神奈川県の住宅地を走る

住宅地を走ります(写真10)。東京-新横浜の途中駅は品川しかありませんが、周囲には別の路線の駅が多くあり(このあたりは東横線)、それらの駅から徒歩圏内ということもあり、宅地化が進んでいるのでしょう。

写真11. 新横浜に停車

新横浜に停車します(写真11)。品川・新横浜と多くの乗客を乗せます。東京6:00ということは新横浜6:17で、やや行動しやすい時間帯で、特にこの地区からの乗客が多いのでしょう(上の章で始発列車をことさら取り上げましたが、始発列車ばかりが能ではありません)。この光景を見ると、品川駅開業や品川・新横浜全列車停車は理にかなっていると確信します。

個人的には東京からさらに北や西に延伸して新宿や池袋発着にして欲しいですが…。

写真12. 車内の様子

車内の様子です。一般的なN700系シリーズです。それより着目したいのが、この人の数です。早朝にも関わらず、ほとんどの指定席が埋まっています

私は4号車の指定席に乗っていました。となりの3号車は自由席です。私の近くで新横浜で妙なやり取りがありました。乗客の1人が座っている人に話しかけていました。どうやら自由席の人が指定席に勝手に座っていたようです。自由席は満席で指定席に座っていた模様です。

ほぼ満席だけど微妙に空席がある指定席と、立ちが発生する自由席。車掌さんが指定席を発売するか、中欧地区に導入されている任意指定制(予約のある席だけが指定席、予約のない席は自由席)にすればアンバランスは解消できそうです。特に中欧地区では「品川-京都」のように予約区間がきちんと示されていますので、トラブルも起こりにくそうです。

写真13. 田園風景を走る

田園風景を走ります(写真13)。東海道線や小田急線であれば住宅地を走行していますが、東海道新幹線沿線は自然が多いように見えます。これも近くに駅がないために宅地化が進んでいないためでしょうか。

写真14. 山の近くを走る

山の近くを走ります(写真14)。

写真15. 小田原を通過したあたり

小田原を通過したあたりです(写真15)。

写真16. 三島付近の光景

小田原-三島はトンネルが多いですが、三島を過ぎると、富士山が見える場所を走ります。この日はあいにくの天気で富士山は見えませんが…(写真16)。

写真17. 富士川を渡る

富士川を渡ります(写真17)。水が濁っていますね…。

写真18. 静岡県東部を走る

静岡県東部を走ります(写真18)。雨がすごいです。

写真19. 大雨で止まってしまった…

大雨で止まってしまいました…(写真19)。新富士-静岡で雨量の規制値を超えたためにいったん運転見合わせです(結果論ですが、名古屋到着は40分遅れです)。どうせ運転再開するのですから、規制値を緩和するか、規制値近くであれば運転見合わせではなく徐行運転にするなど、(特に多客期は)運転に力点を置くスタイルにしてもらいたいものです。

乗客で警備員さんに運転再開見込みを聞いている人がいましたが、警備員に聞いてもわからないと思いますよ…。

写真20. 静岡県を走る

何とか運転を再開し、静岡県内を走ります(写真20)。

写真21. あとは力走

あとは力走します(写真21)。

写真22. 浜松付近を走行中

浜松付近を走行中です(写真22)。在来線の浜松-高塚(浜松の名古屋よりの隣駅)には車両を置くスペースがあり、廃車候補の車両がとまっています。JR東海車の車齢はまだ新しく、廃車にはまだ早いように感じられます。

写真23. 住宅街を走る

住宅街を走ります(写真23)。このあたりは浜松都市圏でそれなりに人口が多い場所です。

写真24. 山の近くを走る

浜松から豊橋の間は意外と地形が平たんではなく、山の近くを走る場所もあります(写真24)。

写真25. 豊橋付近を走行

豊橋付近を走行中です(写真25)。

写真26. 山の近くを走る

また山の近くを走ります(写真26)。蒲郡市付近は山と海の距離が意外と近いです。

写真27. 濃尾平野を走る

濃尾平野を走ります(写真27)。

写真28. 名古屋に近づいてきた

名古屋に近づいてきました(写真28)。

写真29. 名古屋のきっぷ売り場は行列

今回、私は名古屋に7:34に到着し、名古屋発8:00の列車に乗りかえる予定でした。しかし、過剰とも思える雨量規制の結果、この旅程は崩壊しました。このため、きっぷ売り場に並び、振替となる列車の指定席券を確保せねばなりません(写真29)。

のぞみ1号に乗ってみて

今回、初めて東京発の始発のぞみ号に乗りました。この列車はほぼ満席で(多客期という要素もありましょうが)、早朝の移動需要の高さに驚いたものです。また、イレギュラーな事態である、部分的な大雨というイベントにも出くわしました。これによって運転見合わせと遅れが生じました。この日は多客期でした。運転再開後の東海道新幹線の駅は混乱したとも聞いています。安定輸送と安全運転のバランスを考えるのは難しいですが、多客期は安定輸送を重視したほうが良いようにも感じました。

ただし、私の1本前ののぞみ号はこの大雨を直前で切り抜け、数分の遅れで到着したとも聞いています。わずか数分の違いで明暗を分ける結果になることもあります。直前にここに気づき、1本前ののぞみ号に変更しなかった私のリスクマネジメントがなっていないという批判もありましょう。(やらなかったから悪い結果となったのですが)このように1本前にシフトするなど旅程変更も重要と思ったものです。

前後を読みたい!

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のぞみ1号の乗車記:現在地(スタートです!)

特急しなの号のグリーン車の乗車記(車内や車窓も収録)(次→)

信越・東北旅行のまとめ(22年夏)

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