オーストリア国鉄。かつては客車車両が多かったですが、近年は電車化が進んでいます。そんななかでも多くの都市圏で活躍している4024系電車の車内を紹介します。

写真1. ハルシュタット駅に入線する4024系電車
復習:オーストリア国鉄4024系電車の概要
いきなりオーストリア国鉄4024系電車の内装を取り上げると、戸惑う人も多いでしょう。そこで、オーストリア国鉄と4024系電車の概要を簡単に紹介します。
オーストリア国鉄の概要
まず、オーストリア国鉄とその路線網について簡単に紹介します。
オーストリア(オーストラリアではない!)はアルプスの近くに広がる国家です。東側は平らで西側は山がちです。公用語はドイツ語です。
そのオーストリアの全国にネットワークを広げる鉄道はオーストリア国鉄(ÖBB, Österreichische Bundesbahnen)です。東西方向の幹線を筆頭に、オーストリアの全国に網目状の路線を運営しています(図1)。オーストリアの公用語はドイツ語ですので、オーストリア国鉄の公式サイトも基本的にドイツ語で書かれます。

図1. オーストリア国鉄の路線図(オーストリア国鉄の公式サイトより引用)
4024系電車の概要
2004年~2008年に増備された通勤電車です。ここで「通勤電車」と述べましたが、欧州の通勤車もクロスシートが基本であり、特急車でも座席の向きを変えられないという意味では、車内設備という観点で見た場合は両者の差異は日本より少ないです。
通勤電車だからといって、高速運転が不可能というわけでもありません。オーストリア国鉄の公式サイトによると、最高速度140km/hです。
近年の欧州の車両は、台車間の床が低く(日本よりはるかに低いホームに対し、客用ドアとの段差を最小限にするため)、台車部分の床が高い構造が多いです。4024系電車もそのような構造です。
オーストリア各地で運用され、地域列車で活躍しています。
オーストリア国鉄4024系電車の車内を眺める
御託はこの程度にして、実際に車内を眺めましょう!

写真2. 車内はボックス席が中心の配置
車内はボックス席が中心の配置です(写真2)。白い壁の印象はあまり残らず、床や座席下部のダークグレーと座席上部の赤色が印象に残ります。配色イメージはダイナミック~モダンというところでしょう。

写真3. 車内の雰囲気
別の角度からも車内の雰囲気を撮影しました(写真3)。

写真4. 台車付近の床が高い
台車付近の床が高いことがわかります(写真4)。車窓を楽しむのであれば、床の高い車端部に席を取ると良いでしょう。

写真5. 運転室よりは床が高い
運転室よりは床が高いです(写真5)。

写真6. 運転室近くは床が高い
運転室近くは床が高いです(写真6)。運転室仕切り壁の窓が小さく、カーテンも閉まっています。日本の電車の構造に慣れていると閉鎖的に感じます。とはいえ、こちらはもともと機関車けん引列車が主体でそもそも運転室と客室は隔絶されていました。そのときの感覚が残っているのでしょうか。

写真7. 運転室側を別の角度から眺める
少しだけ別の角度から眺めました(写真7)。

写真8. ドア間のクロスシート
ドア間に展開するクロスシートです(写真8)。大きな窓とボックスシートが目立ちます。

写真9. ドア間のクロスシート
ドア間のクロスシートを別の角度から眺めました(写真9)。2組のボックスシートが並んでいることがわかります。

写真10. 車端部のボックスシート
車端部のボックスシートです(写真10)。車窓を楽しむのには、こちらの席のほうが良いでしょう!ただし、荷物の収納は犠牲になっています。まあ、私は荷物は少ないほうですが…。座り心地はかためでした。

写真11. 車端部のボックスシートの視点から
車端部のボックスシートの視点から撮影しました(写真11)。荷棚が途切れていることがわかります。ここからの写真を撮影しているのでわかると思いますが、私はこの区画に乗っています。

写真12. トイレ付近の様子
トイレ付近の様子です(写真12)。車いす対応の大型トイレとフリースペースともいえる、降りた畳式のロングシートがあります。

写真13. 折り畳みのロングシート部分
その折り畳みロングシートがです(写真12)。

写真14. 折り畳み座席
トイレの前に折り畳み座席が集中しています(写真14)。なかばフリースペースです。

写真15. トイレの様子
トイレの様子です(写真15)。21世紀の車両とあり、大型のトイレです。2018年にレイルジェットに乗ったときもそうですが、オーストリア国鉄のトイレはこのような写真にするのが好きなの?

写真16. ドアは赤色!
ドアは赤色です(写真16)。オーストリア国鉄のカラーを採用し、車内のアクセントにもなっています。

写真17. 液晶案内もある
ドア付近には液晶案内もありました(写真17)。右上に言語が書かれていますが、英語がイギリス国旗なことはヨーロッパを感じさせます(アメリカ国旗で表現されていることはありません)し、ドイツ語がドイツの国旗でなくオーストリア国旗なことはオーストリアを感じさせます。
4024系電車の車内を観察してみて

写真18. アトナング-プーフハイムに到着した4024系電車
今回、4024系電車に2回乗るチャンスに恵まれました。2年前に後継の4748系電車に乗る機会があり、この車両に似た印象を持っていましたが、改めて振り返ると車内レイアウトなどは異なるものでした。


(参考)写真群1. 後継の4748系電車(2023年にリンダウ島駅(ドイツ連邦共和国バイエルン州)で撮影)
このように後継車両のレイアウトが異なるということは、4024系電車の車内レイアウトをそのまま増備するのはそぐわないという判断があったということです。しかし、それでもクロスシート主体、出入口のバリアフリー化、大型の窓、独特の配色の車内、といった基本的な車内構成は引き継がれているように感じます。
乗ってみるとなかなかの加速であり、そうした意味でも通勤電車に対する要求性能を持っているように感じました。人口分布など諸条件は異なりますが、全員着席を前提とした高性能な車両を運用しているのは、日本の通勤電車事情を鑑みるとうらやましく感じました。
ここまで詳細に解説しました。公式サイトから予約できると思いますが、日本語で予約できないことに不安を感じる人もいるかもしれません。下記のサイトであれば、日本語で予約できるので安心です。
Omio:ヨーロッパ鉄道旅行交通予約サイト
また、その予約にはクレジットカードが便利です。
個人的にはエポスカード海外旅行に使えるカード:エポスカードで詳細を紹介しています。
果たして前後はどこに行ったのでしょうか?
オーストリア国鉄4024系電車の車内:現在地
ハルシュタットからアトナング-プーフハイムまでのローカル線の列車旅(ザルツカンマーグート線乗車記)(→次)
※この旅行の全体像は25年夏中欧・イタリア旅行のまとめをご覧ください。