海外旅行先の選定(レギュラー国と新規国のバランス)(新規国テストという概念)

記事上部注釈
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海外旅行。なかなか行かない性質の旅行ですが、失敗したくないものです。しかし、同じ場所ばかりだとマンネリ化も招きます。そんな相反する条件を成立させる方法を考えました。

写真1. ディナンから(滞在)開始のベルギーは興味深い印象となった

海外旅行先の選定方法の概要

以下の観点で選定すると失敗のリスクは少ないです。

  • レギュラー国新規国に分け、周遊旅行では両者を組み合わせ
  • 新規国については「テスト」として挑戦する
  • 新規国のリスクに応じ組み合わせの比率を調整する
  • テストの結果次第で再訪対象かどうかを判断する

詳細は以下に記します。

海外旅行での典型的な失敗

写真2. 4月末のドイツは寒く、以後GWの欧州旅行は凍結された

海外旅行での典型的な失敗は以下のものではないでしょうか。

  1. 予想外に寒い/暑いことによって体調を崩す
  2. 期待した国が期待外れであり、楽しみだった旅行が台無しとなった

1については、下調べの段階で見積もることができます。地球の性質により、赤道近くは暑く、北極/南極付近は寒いです。また、1月は北半球より南半球のほうが温暖で、7月は南半球より北半球のほうが温暖です。また、砂漠では雨は少なく、赤道付近は雨が多いのも大きな傾向です。さらに、地表面だと太陽エネルギーを多く吸収するため気温が高く、標高が高いと気温が低い点も重要です(成層圏なども太陽エネルギーを吸収する極大点ですが、成層圏より高い場所に旅行で行くことはありませんので、本記事では単純のため考慮いたしません)。

これらの基本原理を踏まえたら、目的地の暑さ/寒さを考慮することは難しくありません。日本でもそうですが、季節外れの気象があったとしても季節逆転とまではいきません。例えば、ここ30年の1月の東京の記録的な暑さは19.5℃(1996年)、ここ30年の8月の記録的な寒さは17.6℃(2009年)とめったなことで反転しません。また、そのような気温はそう長い時間は続きません。したがって、季節が反転するほどの異常気象を必要以上に考慮する必要はありません。

一方、2については気温より予想が難しいです。これは、気温は指標として単純かつ客観的指標に対し、行った国の印象は食事、天候、治安、風景などの総合評価のためです。さらに、印象は人それぞれで異なるため、特定の人の感想がほかの人に適用できるとも限りません。したがって、行った国の印象は本人が確認する以外の方法はないのです。

では、どのように旅行先を選定するのが良いでしょうか。以下に簡単にまとめます。

周遊旅行の効用:チャレンジ要素の制御

写真3. イタリアテストとして選択された場所、ベネチア

特定の国の印象は本人が確認するしかありません。それを低リスクで確認する方法はあるのでしょうか。その方法の1つが周遊旅行にあります。

周遊型観光とは、名所・旧跡の見学を目的に、複数の観光地を移動し宿泊地を変えて行く旅行形態。

周遊型観光(株式会社JTB総合研究所)より引用

周遊旅行は複数の観光地を移動する形態です。すなわち、旅行前半と旅行後半で目的地を変えることができます。もしも新しい国が既存の訪問国に近い場合、既存の訪問国で旅程全体の満足度を確保しつつ、新しい国にチャレンジできます。

従来、訪問しており、一定の満足度の国を本記事ではレギュラー国と定義します。もちろん、人によってレギュラー国は異なります。私の場合、鉄道が網目状に発達しており、任意指定制のドイツ、スイス、オーストリアがレギュラー国扱いです(記事によっては安定感のある国とも表記しています)。旅行にこれらの国を充てることにより、一定の満足度を確保できます。

しかし、これらの国だけでは新しいチャレンジが不可能です。そこで、新規国テスト的に組み込み、満足度を自らの体で確認しています。弊サイトでは、新規国や新規地域については〇〇テスト(〇〇には地域や国名などが入る)と称しています。

ここ5年間で以下の試みを行いました(表1)。

表1. 直近5年間の海外旅行におけるレギュラー国と新規国の組み合わせ

レギュラー国新規国テスト
2023年GWドイツ、スイス、オーストリアなし
※田舎に挑戦
2024年夏ドイツベルギー、オランダ
シンガポール(日帰り)
2025年夏オーストリア、スイスイタリア
チェコ(地方に挑戦)
2025年12月台湾地区

※2023年までにこのほかにフランス、チェコ、ハンガリー、ルクセンブルク、ポーランド(日帰り)経験あり。いずれも安定感あるレギュラー国入りは果たせず

2023年GWが海外旅行再開でした。このときは久しぶりの海外旅行とあり、ドイツ、スイス、オーストリアのみとレギュラー国で固めました。ただし、従来の首都や都市部宿泊から田舎宿泊(クヴェートリンブルク宿泊)という要素も入れ、同じ国であっても挑戦要素を忘れないようにしました。

の2024年夏は新規国テストを主眼としました。ベルギーやオランダはドイツに比較的近い要素があると見積もり、レギュラー国に1泊、新規国テストで6泊という配分でした。このときはシンガポールに数時間滞在し、東南アジアの風土を確かめるという東南アジアテストも兼ねました。ただし、シンガポール数時間滞在後に航空機での移動が待っていることから、食事は空港内という安全策を盛り込んだテストでもありました。

その次の2025年夏は新規国テストとしてイタリアを選定しました。新規国(イタリア)の風土はレギュラー国とは異なると想定し、新規国テストの要素は少なめとしました。一方、イタリア要素を盛り込むためにスイス南部のイタリア語圏も組み込み、イタリア要素を補完しました。

新規国の盛り込み状況はレギュラー国との違いを考慮し、旅程に占める新規国テストの割合を制御できます。これが周遊旅行の利点です。

2024年夏に数時間であるもののシンガポールに滞在し、アジア地区に対する理解も始まりました。もう少し本格的なテストをするために、2025年12月には東アジアテストの意味合いで台湾を組み込みました。ただし、時期的に欧州地区とセットで実施することは難しく(私は寒いのが苦手です)、単独での実施となりました。費用面はともかく日程的に短めの3泊と設定(定刻ベースで台湾滞在は12/27 15:10~12/30 14:00の34時間50分)し、体質に合わない場合の忍耐時間を34時間50分とするというリスクマネジメントも忘れていません。

このように新規国テストでその国が私の体質に合致するかを確認し、気に入ったら再訪対象、気に入らなければ再訪しないと決めています。

表2. 鉄道ラボ管理人の感性による国別ランキング

ランク付け点数対象国
秀(レギュラー国)90点超ドイツ、スイス、オーストリア
優(準レギュラー国)80点超~90点ベルギー(※1)、オランダ、チェコ、ルクセンブルク
70点超~80点イタリア、ハンガリー(※2)、ポーランド(※2)
60点~70点中華民国(冬季は良に変更)、シンガポール
不可60点未満該当なし

※1. ベルギーについてはレギュラー国入りの可能性あり

※2. ハンガリー、ポーランドは準レギュラー国入りの可能性あり

このようにテストの結果、私のなかで再訪したい国、優先順位が低い国という序列が付きました(あくまでも私の価値観によるものです)。

旅行先で飽きない工夫:旅のマトリックス図の適用

写真4. 同じ国であっても都会のウィーンと異なる印象(ハルシュタットで撮影)

旅行先で飽きないための工夫は多いと思います。その1つが旅のマトリックス図の活用と思います。

当初、この概念は「周遊旅行の全体最適をねらい、目的地ごとにめぐる観光施設の種類分散させる」という意味合いでした。しかし、訪問する場所の性質についても適用できることに気づきました。例えば、立地と都市の規模という2つの尺度でも以下のように分けられます(表3)。

表3. 立地と規模による区分

立地平野部、湖畔、海岸、高原
規模大都市、中都市、小都市、田舎

この組み合わせだけでも16通りあります。例えば、東京は海岸の大都市です。そして、ベルリンは平野部の大都市です。また、軽井沢は高原の田舎と表現できますし、モントルー(スイス連邦)は湖畔の小都市です。

この2つの要素を意識することで、周遊旅行に変化をつけることができます。私が2023年~2025年に訪問したヨーロッパの場所については、以下のように分類できます。

表4. 場所のマトリックスを考慮した性格分け

場所立地規模
クヴェイトリンブルク(ドイツ)平野部田舎
マクデブルク(ドイツ)平野部中都市
ベルリン(ドイツ)平野部大都市
チューリッヒ(スイス)湖畔中都市
モントルー(スイス)湖畔小都市
ジュネーブ(スイス)湖畔中都市
ボン(ドイツ)平野部中都市
ディナン(ベルギー)丘陵地帯田舎
ブリュッセル(ベルギー)丘陵地帯大都市
アムステルダム(オランダ)海岸沿い大都市
ウィーン(オーストリア)平野部大都市
ハルシュタット(オーストリア)湖畔田舎
チェスケーブジェヨビツェ(チェコ)平野部小都市
ベネチア(イタリア)海岸沿い中都市
ロカルノ(スイス)湖畔小都市
シオン(スイス)高原小都市

このように都市の立地と規模を意識すると、旅程に変化が生まれます。

周遊旅行とチャレンジのまとめ

写真5. トランジットでお手軽に東南アジアテストを実施(シンガポール、マーライオン像付近で撮影)

今回、周遊旅行においてレギュラー国新規国テストという2つの概念を紹介しました。とりわけ、新規国テストという概念は非常に新しい概念で、世間には浸透していません。

周遊旅行の従来のイメージは、行き慣れた国を訪問するか、行ったことのない国を訪問するか、という2つの中から選ぶものでした。しかし、これではマンネリ化する旅行か、旅程全体の満足度が確保されないリスクを選択するかの両極端な姿勢でした。

そこで、新しい概念では「旅行全体の満足度確保と新しい場所へのチャレンジ」を両立するために、レギュラー国旅行全体の満足度を最低限確保しつつ、新規国テスト的に訪問することで新しい場所へのチャレンジをするという、2段構えの構図としました。

そして、事前情報から新規国テストの割合を制御することも可能です。新規国テストで合格と判断した場合は順次レギュラー国入りとし、不合格と判断したなら再訪問を避けるというフィードバックが可能です。

「旅行は自分探し」という使い古された表現があります。この使い古された表現は多くの解釈が可能でしょう。どこの国のどの場面が自らに合致するかわかりません(私は鉄道で動きやすいという要素を重視するばかりの成長しない者ともわかりました)。旅行先の感情で自らのスタイルを知り、自らの理解に役立てる、それが旅行の1つの側面であり、手軽にできるのが新規国テストという概念なのです。

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