東武伊勢崎線(スカイツリーライン)(混雑基本データ)

記事上部注釈
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このページでは東武伊勢崎線(東武スカイツリーライン)の混雑状況について基本的なデータをまとめています。また、私が実際に現場で調査した結果へのリンクも記しています。

東武50050系(北千住)

写真1. 帰宅ラッシュ時の乗客を運ぶ(北千住、2019年に撮影)

東武伊勢崎線の基本情報

東武伊勢崎線は浅草から伊勢崎までの路線です。浅草から東武動物公園までは東武スカイツリーラインという名称が与えられ、東武鉄道側はこの名称を前面に押し出しています。余談ですが、途中の春日部はスカイツリーラインとアーバンパークラインが接続する駅で、ナウい感じがしますね!浅草から北千住は都内のローカル線という風情があり、北千住からが本番という感触があります。これは、北千住で千代田線、日比谷線の2つの地下鉄が接続し、都心に向かう人の多くは北千住から都心よりは地下鉄を使うためです。

東武伊勢崎線じたいは東京都、埼玉県、群馬県、栃木県を通る路線です。途中の久喜でJR東北線(宇都宮線)と連絡しています。実は久喜より先の駅と東京の行き来はJRを利用するほうが早いです。そのため、埼玉県東部の草加、越谷、春日部という都市と都内を結ぶ路線というイメージが強いです。ただし、日光や鬼怒川温泉へのメインルートという側面もあり、一筋縄で語ることのできない奥深い路線でもあります。

浅草よりでは地下鉄と直通運転をしています。北千住で地下鉄日比谷線とつながっています。また、押上で地下鉄半蔵門線と直通しています。そのため、都心部(大手町や銀座)から乗りかえなしで向かえます。もともと地下鉄直通は日比谷線だけでしたが、そのルートが非常に混んでいましたし、北千住での乗りかえも多く、駅そのものがパンクしていました。それを解消するために、北千住をそのままスルーする半蔵門線直通が新設されました。

その北千住から北越谷までは複々線区間です。この複々線は日本一の長さです。そして、とうきょうスカイツリー(一方は押上)-曳舟も複々線区間です。押上-曳舟は新線ではなく、既存の線路の複々線扱いとして建設し、その線路を半蔵門線と直結しました。このときまでは有名ではありませんでしたが、押上と業平橋(げんざいのとうきょうスカイツリー)はほとんど同じ駅というほど近いのです。

東武伊勢崎線の混雑基本データ

では、混雑状況データを簡単にまとめます(表1)。

表1. 東武伊勢崎線の混雑基本データ

最混雑区間小菅→北千住
混雑率2022年127%
2021年114%
2020年104%
2019年150%
2018年150%
2017年149%
2016年150%
最混雑時間帯7:30~8:30
集中率31.3%
流動最大区間北千住-小菅
乗客半減区間北越谷-大袋

・流動最大区間:当該の路線で最も輸送人員の多い区間(弊サイト独自指標)

・乗客半減区間:流動最大区間の輸送力が半分以下になる、最大流動区間に最も近い駅間を指す(弊サイト独自指標)

※集中率、流動最大区間、乗客半減区間は都市・地域交通年報(平成30年度版)を参考に独自で計算

混雑率の出典は国土交通省発表の資料(2022年2021年2020年2019年2018年2017年)、2016年は都市・地域交通年報(平成30年度版)

東武伊勢崎線の混雑率は150%程度と首都圏の中では若干ゆるいほう(2019年以前、2020年以降は110%台)です。とはいえ、急行や区間急行の混雑は激しいものです。それでも以前のような激しい混雑にはなっていません。地道な複々線建設による本数の増加、急行(昔は準急)の10両編成化という施策が功を奏したためです。そうはいっても、2013年のダイヤ改正で朝の区間急行の減車(10両編成から8両編成)になったりと後ろ向きの施策もありました。

最混雑区間は小菅→北千住です。夕方の北千住を見ていると、多くの人が下り電車に乗るために並んでいる様子が見られます。いくら半蔵門線直通が設定されて北千住で乗りかえる必要がなくなったとはいえ、千代田線や日比谷線利用が便利なパターンも多く、北千住で乗りかえる客がいなくなることはありません。

集中率とはラッシュに集中する割合です。極端な話、集中率が100%であれば、ラッシュ以外に全く使われないということです。20%以下が集中率が低め(朝も日中もまんべんなく利用されている)、30%以上が集中率が高め(ラッシュ以外は空いている)と判断できます。集中率は30%以上と高いです。これは、日中時間帯が空いていることを示します。

北千住や浅草では、沿線の人が日中時間帯や休日に向かう目的地とは合致しないためでしょう。そうであれば、違う路線を使って違う場所に行くでしょう。そのような事情があり、一時期設定されていた日中時間帯の区間準急が廃止されたことも納得させられます。

乗客半減区間は、北越谷-大袋です。ちょうど乗客が半減する区間で複々線区間が終了しています。現在のダイヤでは日中時間帯の北越谷折り返しはありません。これは、日中時間帯の速達性確保のために、北越谷-東武動物公園で本数を多めに確保しているというとらえかたも可能です。

東武伊勢崎線の混雑状況の現場調査

ここまでは公式の統計データから解析してきました。実際の調査結果は以下のリンクにあります。

東武伊勢崎線(スカイツリーライン)混雑状況(夕方下り、北千住→小菅)

北千住→小菅という最混雑区間で混雑の実態を確認しました。カタログスペック上は混雑が緩和されたという事実はありますが、依然として混雑していることがわかります。以前はもう少し本数がありましたが、ここまで本数が減って残念です。

休日日中時間帯の東武伊勢崎線(スカイツリーライン)の混雑状況(拠点で観察、現場調査)

休日日中時間帯は基本的に急行と普通が各10分間隔(と特急が混じる)という比較的本数の少ないダイヤです。では、そのようなダイヤでの利用状況はどうでしょうか。実際に北千住と新越谷で確認しました。

東武伊勢崎線の混雑状況(平日朝ラッシュ時、小菅→北千住、新しい生活様式下、現場調査結果)

朝ラッシュ時の混雑を確認しました。新型肺炎ウィルスの脅威が語られている世相で調査し、「新しい生活様式」の影響かいつもよりも2割ほど空いています。調査した週も、その前の週も、混雑度合いがだいたい同じであることから、これからはこの程度の混雑となるのでしょう。

東京都の各路線の混雑状況のまとめ

東武伊勢崎線以外の路線の混雑状況はどうでしょうか。路線ごとに最混雑区間と混雑率をまとめました。また、各路線についての混雑基本データへのまとめへのリンクも整備しています。

東京都の電車の混雑データまとめ(最新版)

簡易検索システム

都内から都心の勤務地に勤務する場合の経路と最混雑区間を簡単に判定するシステムを作成しました。

混雑データ検索システム

※東武伊勢崎線沿線の人は「足立区」とご選択いただくと、スムーズに検索できます。

都市鉄道に関する統計データは以下の書籍を参考にしています。本記事の内容を深く知りたい人はぜひ購入してみてください。(2022年時点で平成30年度版が最新です)

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