Google AdSenseマネタイズの教科書から読み取るサイト作成の哲学と実践記

記事上部注釈
弊サイトでは実際に利用したサービスなどをアフィリエイトリンク付きで紹介することがあります

サイト作成者の間で人気の高いグーグルアドセンスマネタイズの教科書(通称「のんくら本」)。この本から学んだ内容をまとめるとともに、個人的な実践記を記しました。多くある「良かったよ」という程度の薄い書評とは異なりますので、ご期待ください。

※2020年11月18日:実践内容の追記(ツール型コンテンツと横展開)と著者さんのツィートの反映
※2020年11月28日:ツール型コンテンツ作成方法記事への内部リンク追加

Google AdSenseマネタイズの教科書

写真1. ややいかめしい感じの装い

Google AdSenseマネタイズの教科書の対象読者

まず、「Google AdSense マネタイズの教科書[完全版]」を読むべき読者は以下の特徴に当てはまる人です。

・ブログやサイトを立ち上げたことはあり、記事作成能力はそれなりにある

・WordPressなどのサイト作成ツールについて一通りの知識はあり、インターネットで調べながらもカスタマイズできる

・Google AdSenseの基本的知識があり、導入まではできている

・サイト運営者(弊サイトでいえば私です)のカリスマ性を発揮するのではなく、良質な情報を提供したい

これらの特徴に当てはまる人が本書を読むべきものです。逆に、「ブログもサイトも運営したことがない」という人は本書を読んでもしょうがないでしょう(得るものはあるとは思いますが)。

Google AdSenseマネタイズの教科書から学べること

先の章の人が本書を読んで学べるのは、以下の内容です。

・長期的に持続可能なサイトを運営する方法

・サイト運営者のカリスマ性に頼らず、「書いている人はわからないけど、このサイトなら信頼できそう」というブランドを確立できる

・ブログを「更新」するだけが脳でないことに気づく

以下、どうしてそのように思ったのか、私がそれをどう生かしたのかを記します。

のんくら、a-ki、石田健介、染谷昌利(共著) 日本実業出版社

Google AdSenseマネタイズの教科書の概要

まずは、簡単に概要を示します。

・著者:早川修らの共著
・出版:日本実業出版社
・分量:286ページ

インターネットビジネスの大御所の方々が共同で書いた書籍です。その筋では有名な本のようですが、私は何も知らずに立ち読みで吟味して購入しました。逆にいうと、何も著者のことを知らなくとも書店で良さがわかるような本ということです。本書は6章に分かれています。私なりの解釈を含みながら、各章の概要を示しましょう。

のんくら、a-ki、石田健介、染谷昌利(共著) 日本実業出版社

第1章:長期間アクセスが集まり続ける「テーマ」の選び方

最初に、どのような内容のサイトを作るべきかの出発点が書いてあります。

多くの「インターネットビジネス」の書籍や指南サイトでは、「流行に乗って記事を書き、アクセス数を狙いましょう」と書かれています。多くある「芸能人○○の彼氏は?」というタイプのブログですね。

しかし、本書ではそのようなテーマは良くないとされています。本書で奨励されているテーマをまとめると以下の2点です。

・流行り廃りがないテーマ
・ある程度検索需要のあるテーマ

本書で繰り返し登場する概念が、10年後にも生かせるというものです。例えば、芸能人の○○の彼氏の話題は1週間もあれば飽きられてしまうでしょう。そのようなテーマではなく、10年後も生きているテーマが重要ということです。多くの「インターネットビジネス」の指南とは全く異なる概念ですね。

また、ある程度検索需要のあるテーマも重要です。Google AdSenseの収益は基本的にPV数に比例します。そのため、PV数の見込める分野に参入するのがセオリーです。そのような意味では、検索需要のあるテーマとなります。

ここまで、テーマという単語が出てきました。つまり、何かしらのテーマが決まっているサイトを作れ、ということがよくわかります。

ただし、本書では具体的なテーマまでは言及していません。そこは不親切だと思います。流行り廃りのないテーマで作成したサイトさんは示されていますが、検索需要が高いとは思えないです。検索需要が高く、流行り廃りのないテーマのサイトをいくつか具体的に示してもらうと、より本書の完成度は高まるでしょう。

私見となりますが、(詳しくはなくとも)ある程度興味のあるテーマや、(興味はなくとも)ある程度詳しいテーマというのも、テーマ選定の1つのキーワードだと思います。

個人的には、鉄道は流行り廃りが少なく(※)、検索需要も大きい(大きい趣味だし、大きな産業でもある)分野だと思います。自らの興味がそのようなテーマで幸運でした。

※非常に巨大な装置産業なので、変化が少ないため。

第2章:アクセス数を安定させる「SEO戦略」

この章では、どのような記事を作成すべきなのか、という「記事の書きかた」も記されています。何文字必要なのか、タグはどうするのか、などの枝葉の内容ではなく、大枠の内容が記されています。

大まかには以下の内容です。

・ページタイトルは記事の内容を端的に示すものにする

・記事は質問とその答えの両方を記入する

・余計な文言や余計なデザインは不要

ページタイトルは重要です。検索画面から(閲覧者がどこかのサイトを見るか選ぶ際には)ページタイトルから内容を推測します。素人旅行日記によくある「ドイツ旅行記③」というタイトルではまずいということです。先の例では、「フランクフルトからベルリンまでのICE」などのように、記事の内容を端的に記すのが良いのです。

また、記事には質問と答えを記入します。(本書では書いていませんが)特に、導入文で質問と答えを書くことが重要です。「○○はどうでしょうか?その情報をまとめます」という導入文があると、それを読んだ閲覧者は検索画面からその記事を読もうと思うはずです。

ということは、導入文には時候のあいさつは不要です。また、「こんにちは!○○です」という導入文も百害あって一利なしです。サイトデザインに凝らないようにも忠告があります。奇をてらったデザインは操作性を下げるだけと強調されています。

第3章:読者にも検索エンジンにも好まれる「サイト構築法」

第2章の基本原理を踏まえて、実際に記事の作成方法や記事のつながりを解説しています。ただし、記事のつながりについては第5章でも収録されています。かなりページ数を割いています。

・良質なコンテンツは足で稼いだり、専門書から学んだ「本物」が書かれている記事
・表示速度も重要
・網羅性も重要なので、サイト構造に着目してまとめ記事も活用していく

最初に「良質なコンテンツ」について定義しています。ここは読んだときに納得し、大いに賛同しました。

1) その分野の専門書を何冊も読む
2) 資格や技術を習得する
3) スクールに通う
4) 現地に足を運び真実の情報を提供する

引用元:本書85ページの記述から

多くのサイトさんは他のサイトさんの引用に過ぎません。これと差別化するには、現地に足を運ぶことは重要でしょう。個人的に、鉄道ダイヤや混雑について調べますが、多くのサイトさんはtwitterの引用だったりと、「その情報は本当か?」と疑いたくなります。きちんと現地で事実を確認することをしていない人が多いのが気になっていました。私ですか?気持ち悪いくらい現地で電車の混雑を見ていますよ…。

また、表示速度についても記述がありました。確かに表示されなければ、絶対に見られませんですからね。これは盲点でした。

網羅性も重要です。記事単体で勝負するのではなく、記事群で勝負することが重要です。大まとめ-小まとめ-記事ページの階層構造(写真2)が提案されています。

階層分類構造の例

写真2. 階層分類構造の例

さらに一歩進んで、ハイブリッド構造(写真3)が良いと提案してます。普通の「インターネットビジネス」の指南書にはそこまで書いていないと思います。まとめページで検索上位に食い込むことを意図しています。

ハイブリッド構造の例

写真3. ハイブリッド構造の例

第4章:稼ぎ続けるための「AdSense」の運用方法

ここまではサイト作成方法について書かれていましたが、ここでは急に毛色が変わって、広告の運用方法について述べています。具体的な方法というよりも、背景にある動向から説明して、運用方法の基本をレクチャーしている印象です。

・ディスプレイ広告からネイティブ広告(記事内広告)への移行
・関連コンテンツユニットの活用方法
・リンク広告の活用方法
・自動広告の活用方法
・運用方法の基本

広告の種類についての解説が主となっています。本章を読んだ印象ですが、「ディスプレイ広告よりも記事内広告のほうがクリック率は高いので効果的だが、運用しながら考えよう」というのが結論です。では、どのように運用すれば良いのでしょうか。

1) 広告ユニットごとに識別名称を変えて、サイトに貼り付ける
2) 施策対策前と対策後の収益を算出する
3) 算出結果から、対策が効果があるのかを検証する

私のやりかたと同じでびっくりしました。私は1PV当たりの収益をつけて、何かしらの対策前と対策後の収益を比較して、その変更は効果あったのか否かを評価しています。

教科書としては、これで良いのでしょうが、例題的なものとして具体的な広告配置例を示してほしかったです。本書では4つほど具体的なサイトさんの広告を示していました。そうであれば、そのサイトさんの広告配置とそれに至るまでの試行錯誤例を示すのがスジでしょう。そのような意味でちょっと期待外れの章でした。ただし、1つの気づきがありましたので、それについては後述します。

第5章:「オーソリティーサイト」になって信頼と権威を積み重ねよう

ここが本書の根幹であるように思えます。ニッチであっても、その分野の1番であるサイトを目指すことをこの章の目的としてます。

・優れた情報サイトを作成することが重要

・「フロー情報」と「ストック情報」を明確に区別する

・優れた情報サイトは「早さ」「広さ」「深さ」を満たす

書店でこの章を読んで、これは他の書籍と違う、本物の書籍だ、と感じた章です。この章が(個人的には)この本の一番の肝と思います。

まず、(第3章でも書かれていましたが)「サイト運営者のカリスマ性に頼るのではなく、情報の質で勝負する」ことが根底の考えです。私にはカリスマ性はありませんから、弊サイトとちょうど考えは似ています。

ここで出てくる新たな概念が「フロー情報」と「ストック情報」です。厳密な意味であれば、全てがフロー情報です。確固たる存在の代名詞である地球であっても、いつの日か太陽に吸収されて消滅するので、まったく変化しないものは皆無です。ここではそのような意味ではなく、数年後でもだいたい変わらないことを指す情報を「ストック情報」、1か月には古い情報となるのが「フロー情報」というように理解しています。10年後も価値のあるサイトという意味では、ストック情報が重要です。ただし、「早さ」を表現するにはフロー情報も重要です。

一番重要なことは、ストック情報にフロー情報を混ぜると、フロー情報のように見えてしまいます。これは時候のあいさつも同様です。ストック情報とフロー情報を分離し、ストック情報の記事には時候のあいさつは省略することが重要です。

また、サイトの網羅性を上げることとして、サイトのテーマについて早さ、深さ、広さを満たすことを挙げています。この内容で特に残ったのが以下の記述です。

需要の大小にかかわらず扱う情報の密度を一定に保つことで、情報の「広さ」を表現できます。(略)ユーザーはかけ算で情報量を推測します。均質なページが規則的に整理されることで、その推測は容易になるのです。いくら文字数やページ数が多くても、いわゆる雑記ブログに情報の豊富さを感じにくいのは、このような均質性や規則性を持ちえないためです。

引用元:本書250ページの記述から

書店でこのような記述を見つけて、私が多くのブログさんに感じていたもやもやがはっきりとしました。規則的に一定の情報量を網羅することの重要性に気づかされました。

残りの章で「早さ」「広さ」「深さ」を網羅する具体例が示されていますが、これについてはここでは省略します。本書から引用するのであれば、だれでもできます。弊サイトは私の記録です。せっかくなので、私の実例で紹介することにしましょう。

第6章:10年先も安定して稼ぐために

ここは具体的な考えかたはそれほど多くありません。一種の締めともいえる章です。

・リスクを分散(サイトを分散)
・一喜一憂する自分が最大の敵

1つのサイトに固執することは危険と書いています。1つのサイトだけを運営していた場合、googleのアップデートでそのサイトの順位が落ちた場合にリスクが高いからです。リスク分散の1つのやりかたとして、スキーのサイトと海水浴場のサイトを運営するという例を紹介しています。

また、細かなことで一喜一憂するのが最も危険とあります。記事に自信のメンタルが反映されてしまいます。それが最も危険というのです。お金稼ぎを最大の目標にせずに、ユーザーのためにサイトを運営することを勧めています。

この章ではなく、2章に書いていた言葉を引用して概要の紹介を終えましょう。

私たちがGoogleに追いつこうとするのではなく、Googleが私たちに追いつこうとしている

引用元:本書77ページの記述から

のんくら、a-ki、石田健介、染谷昌利(共著) 日本実業出版社

Google AdSenseマネタイズの教科書から学んだ実践記

以上、素晴らしい内容が書かれていたGoogle AdSense マネタイズの教科書[完全版]ですが、重要なことはやってどうだったか、ということです。そこで、本書を踏まえて実践したことを述べましょう。弊サイトでは多くのことを実践していますが、この書籍を踏まえて実施したこと3点を紹介しましょう。

表示速度の向上

表示速度に関しては、ノーマークでした。そこで、表示速度向上の施策を1/12-1/14にかけて実施いたしました。表示速度については赤点のままですが、片手間にできる対策で17点から41点(モバイルの場合、パソコンの場合は84点から91点)に向上しました。

弊サイトでは平日と休日で読まれるページが異なります。そのため、前後1週間で考えるのが妥当です。

対策前:23624PV(1/5-1/11)
対策後:24608PV(1/15-1/21、ただし突発的に読まれた記事の1084PVを除いています)

結果、片手間にできる対策で表示速度をやや向上させた結果、4.2%ほどPV数が向上しています。

具体的な施策内容については、以下のリンクに書いています。

サイト表示速度を上昇させるために

アドセンスの変更

第4章でインフィード広告についての記述がありました。記事リストの間に表示される広告のことですね。このインフィード広告の導入を勧められていましたが、実際に導入したところ100PV当たりの収益はせいぜい0.1円程度でした。これでは無意味です。したがって、弊サイトではインフィード広告は廃止しました。たかだか100PV当たり0.1円のために読者さまの利便性を落とす必要はないと考えたためです。

今回は本書での提案のインフィード広告はうまく機能しませんでしたが、機能に関する勉強にもなりました。これと別件ですが、弊サイトの記事上部にリンク広告を貼っていました。クリック単価が低いことから、リンク広告を廃止しました。これで別の箇所の広告のクリック率が向上し、サイト全体の100PV当たりの収益は向上しました。このように、さまざまなPDCAを回すきっかけができたのが本書の1つのポイントです。

網羅性を考えたサイト運営

ここが弊サイトに反映させた一番の点です。以下、原則から示し、その後に私のサイト作成への応用方法を実際に示します。

網羅性を考えたサイト運営の原則

本書から学び取った原則は以下の通りです。

・優れた情報サイトは「早さ」「広さ」「深さ」を満たす

早さは何か変化が生じた際に、追記や新規記事を入れることです。これはその都度実施すれば良いことですから、以下では触れません。それに、私は基本的に「早さ」を追求することはあきらめています。

深さを満たすには、詳細な一次情報が重要です。言いかえると、現地に足を運び真実の情報を提供することです。ただし、特定の分野についての全ての事象で、現地に足を運び真実の情報を提供することは不可能です。

広さを満たすには、同じ視点でまとめられた、粒度の等しい二次情報が重要です。信頼できる情報源を簡潔にまとめた記事群がそれに相当します。これは(情報源が一般的なものであれば)、誰でもまとめることができます。

この2つをただ整備するだけでは使いやすい情報サイトではありません。二次情報をまとめた記事から、一次情報を記した記事への内部リンクも必要です。また、トップページから二次情報をまとめた記事へのリンクも必要です。いうなれば、これが階層分類構造です。

トップページ→二次情報をまとめた記事→一次情報を記した記事へのリンクを整備するということです。このほかに、本書では、まとめページも必要だと説いています。

また、網羅性を満たすためには、特定の分野について100%を網羅することが必要と説いています。いいかえると、100ある対象のうち60をまとめるよりも、50ある対象のうち50をまとめるほうが優れた情報サイトになるということです。

弊サイトは鉄道関係の雑記ブログです。その中で特定の分野について、網羅性を考えたサイト運営を行おうと決断いたしました。そのため、上に記したトップページという文言は弊サイトではカテゴリページとなります。

深い情報の存在への気づき

以前から弊サイトでは、混雑調査を実施してきました。これは、ラッシュ時を中心として、一定時間、特定の駅に滞在し、全ての列車の各車両の混雑を目視で調べるものです。この調査結果で、どの列車のどの号車が混んでいるのかがわかります。また、それを踏まえたダイヤ提案まで実施しています。

ただし、当初は興味のある路線しかそのような調査をしていませんでした。これでは網羅性を満たすことができません。また、日本全国の混雑状況を調査することもできません。そこで、東京23区に絞って電車の混雑についての網羅性を満たすことにしました。穴を埋めるという感覚ですね。

以下のつぶやきもインターネット上にありましたが、網羅性を満たすために戦略的に行っていた行為だったのです。

広さを満たすためのページ

以上の施策で、「深い」記事が網羅性を満たすように戦略的に配置するようになりました。とはいえ、23区だけであっても、全路線のラッシュ時の混雑調査はできません。では、「広さ」を表現するにはどうすれば良いのでしょうか。

広さを満たすには、規則的に一定の情報量を網羅することが重要と本書にありました。そこで、東京23区のほぼ全路線の混雑データを均質な視点でまとめることにしました(私のマンパワーから最初から東京23区の路線と絞ることにしました)。これにより、均質なページが規則的に整理することとしました。

当然、これらの記事(二次情報をまとめた記事)と、実際の現場調査の記事(一次情報をまとめた記事)は相互に内部リンクでつないでいます。

この他にいくつか「まとめ記事」を追加しています。これこそ、本書の提案しているハイブリッド構造というものでしょう。

カテゴリページの整理

いくら情報をまとめたところで、探しにくくては意味がありません。そこで、カテゴリページを大幅に手を加え、一覧表と厳選したおすすめ記事を冒頭に表示することにしました。さらに、一覧表から、「広くて粒度が一定のページ群」にアクセスできるようにし、そのページ群から実際の混雑調査結果ページにリンクすることにしました(図1)。これは「階層分類構造」の1つの適用例です。

混雑関連の階層分類構造

図1. 混雑関連の階層分類構造(いつも通りのExcelでのやっつけ作業)

本当はカテゴリごとにサイトを変える必要もあるでしょう。しかし、現時点ではカテゴリごとのミニサイトが集合した形態にしています。このために、トップページを変更(※)いたしました。記事が新着順に並ばない形態のトップページは本書でも奨励されています。

※トップページ変更についてはトップページリニューアル(固定ページ化)とその効果(simplicity2)で書いています。

追記:ツール型コンテンツの整備

とはいえ、ここまでやっているサイトさんも多く、そう差別化にはつながりません。そこで、本書を読み返すと、「ツール型コンテンツ」について記載がありました。PHPの超入門編だけをとりあえず書籍で自習し、簡単なツール型コンテンツ(混雑データ検索システム)を作成しました。このようなアプリケーション(もどき)のコンテンツまで作成している人はそう多くないので、私は貴重な存在でしょう。

また、用語集もツール型コンテンツと解釈しました。その解釈を基に、電車の混雑に関する用語集を作ってみました。このようなコンテンツも意外と少ないので、私はやはり貴重な存在なのです。

ツール型コンテンツの着手を始めたのは9月中旬、完成が11月中旬ですから、実に2か月かけたことになります。このような取り組みによって、電車の混雑について、「広さ」「深さ」そして「便利さ」を満たすようになりました(と思いたい)。これで電車の混雑に関するオーソリティサイトとして認知されたいものです。

★ツール型コンテンツの整備については、以下の記事で記しています。

PHPの学習とその使用例(WordPress利用者向け、他サイトと差別化する活用例)

WordPress利用者にとって、表現の幅を広げるためにPHP言語を学習することも良いでしょう。PHP言語を学んで表現の幅が広がった実例を紹介します。特にツール型コンテンツの実現を考えている人にとっては良いでしょう。

本書を買ってから半年以上経過し、このような新たな気づきが得られました。このような懐の広い点も本書の1つの持ち味でしょう。

追記:その他の分野への横展開

このような考えはさらに横に展開しました。私が興味のある鉄道ダイヤ、(主に中央)ヨーロッパの鉄道に関してです。

鉄道ダイヤに関しての横展開

鉄道ダイヤについては、ダイヤ改正情報(やそれに伴う葬式鉄的な観点)についての記述は多くのサイトさんで見られます。それよりも、信頼される情報サイトを目指すには、現在のダイヤについての解説記事が必要と感じました。そこで、東京23区の全路線のダイヤパターンを紹介する記事を作成しました。もちろん、カテゴリページの冒頭には各路線へのリンク集も整備し、わかりやすい階層分類構造を採用しています。

ただし、興味のある路線と興味の薄い路線でどうしても記述の多さにムラが生じてしまいます。これは、あくまでも個人の趣味サイトという観点でご容赦いただければと思います。

(中央)ヨーロッパの鉄道に関しての横展開

中央ヨーロッパを中心に、興味ある事象について個別に記事を執筆していました。これはこれで価値のある情報と認識していますが、これではやはり「情報の豊富さ」を感じ取ることは難しいでしょう。

そこで、私が興味ある6か国(ドイツオーストリアチェコスイスハンガリーフランス)に関して、各国の鉄道旅行の基礎知識、個別の深い情報へのリンク、訪問記へのリンク、そして国別の記事一覧をまとめた記事を作成しました。これで、少しでも情報を探しやすく、見つけやすいサイトになったと自負しています。国別記事一覧へのリンクはどうしたって?各国の記事に、タグをつけていたので、タグのついた記事一覧へのリンクを付け加えただけです。

最後に:Google AdSenseマネタイズの教科書から読み取るサイト作成の哲学

Google AdSense マネタイズの教科書[完全版]は単なるテクニックを紹介する書籍ではありません(もう少しテクニックも取り上げてほしいとも思いますが)。どちらかというと哲学を示している書籍です。この書籍から学び取った哲学は以下の内容です。

・サイト運営者のカリスマ性に重きを置くよりも、現場の真実の情報を記事に反映
記事の信ぴょう性を向上

・現場の真実の情報をまとめた記事、信頼できる情報源からまとめた記事を、うまいこと組み合わせて、「広さ」「深さ」を満たすサイトを作成

・ストック情報を主体にしつつ、フロー情報も一部取り入れて「早さ」を表現

テーマ選定についても言及されていましたが、私の興味が、「流行り廃りがそこまでなく、検索需要がそれなりにあるテーマ」である鉄道でしたので、そこは私の運が良かったです。私の長所が人格と運であると実感した瞬間です。

本記事で紹介できなかった部分も多くあります。ぜひとも、以下の書籍を購入してみてください。大型書店でないとありませんから、以下のリンクからご購入いただくのも手です。

のんくら、a-ki、石田健介、染谷昌利(共著) 日本実業出版社

また、以下の書籍をご購入いただくと、ミニサイト作成の具体的な方法を学べます。なんちゃって企画書を作ったりすることが新鮮に感じました。

こちらもチェック!関連リンク

トップページリニューアル(固定ページ化)とその効果(simplicity2)
この記事ではカテゴリの整理やトップページの固定化などの施策の背景とその結果について述べています。具体的に実施した作業がお分かりいただけると思います。

追記:著者さんからのツィート

著者さんの1人のa-kiさんからこの記事に関するつぶやきが確認できました。まさか、このように好意的に書かれるとは意外です(この記事ではべた褒めしていないので、もっと厳しいコメントを覚悟していました)。

この書評とても嬉しい。

なによりも8割の人が読み飛ばす5章をちゃんと理解して実践してくれているw

引用元:a-kiさんのツィートより

本の内容を詳しく説明するのではなく、ご自身がとった施策とその結果を主題にされてはいかがでしょう?

この方の記事などは僕自身も非常に勉強になりました。

引用元:a-kiさんのツィートより

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