今回、GWの休暇を生かして本州の西側と四国の一部を訪問しました。その内容をまとめましょう。
写真1. 今回のキー列車、○○のはなし
旅行の計画
まずは、旅行の計画を示しましょう!
行先の選定
2021年のGWで出かけた山陽地方について好印象を持っていました。そのため、目的地の1つに山陽地方にすることは決まっていました。でも、単純往復ではつまらないので、変化を付けたいと考えました。どのように変化を付けるか?山陽地方に近い地区は山陰地方と四国地方です。その両方の鉄道に乗ろうと考えました。
では、山陰地方にどう入ってどう出るのか?前年は伯備線で入り、木次線で出ました。そこで、智頭急行経由で入り、山陰本線経由で出ることにしました。また、四国の出入りで瀬戸大橋を2回も使うのも芸がありません。淡路島経由の高速バスも1つの選択肢でしたが、由緒ある徳島-和歌山の航路を使うことにしました。
この経路で適当な場所である益田、下関と宮島を宿泊地として選択しました。また、四国では航路の港に近い徳島を宿泊地としました。
さて、経路の順番の選択です。益田 → 下関 → 宮島 → 徳島とするのか、徳島 → 宮島 → 下関 → 益田とするのかです。ここで瀬戸大橋を渡る列車に着目しました。瀬戸大橋を渡る列車は本州→四国で前面展望を売りにすることが多いです。そうであれば、瀬戸大橋で四国入りするのが妥当です。そうなると、益田 → 下関 → 宮島 → 徳島が妥当です。
徳島からのフェリーは便が少ないのですが、和歌山からの南海電車は30分間隔ですし、大阪からの新幹線も頻発運転です。徳島から和歌山まで行けば列車の時刻に縛られない点も大きい旅程です。
列車の選定
写真2. 地味ながらも楽しい列車、快速マリンライナー
快適に移動したいので、特急列車で移動することが前提です。
東京 → 益田 → 下関 → 宮島 → 徳島
という旅程でどのような列車を選べばよいでしょうか。
東京→京都:新幹線
京都→鳥取:特急スーパーはくと
鳥取→益田:山陰本線特急
広島→岡山:新幹線
というのは確定です。この間の益田→下関は普通列車しか走らない区間ですので、臨時快速の「○○のはなし」を選択しました。「○○のはなし」を使って益田→下関を移動しようとすると、東萩で長時間待たされます。これは逆に考えると、観光の時間をとれることを意味します。こうして、益田→下関の移動方法は確立しました。
下関→宮島ですが、新下関から新岩国までは新幹線で移動できます。しかも、車内設備の良いこだま号を使えます。岩国から宮島口程度の距離であれば、在来線でも問題ありません。
岡山→徳島もそこまで迷いません。岡山→高松は30分間隔で快速マリンライナーが運転され、日中は全列車グリーン車付きです。高松→徳島の特急うずしお号も1時間間隔で走っていますから、問題ありません。
乗車券の工夫
これだけ長い距離を通る旅行です。さぞかし乗車券代は高くつくでしょう。そこで、私は途中下車と遠距離逓減性を最大限生かすべく、乗車券を1まとめにしました。
具体的には、東京から徳島までの片道乗車券を購入したことです。
写真3. 東京から徳島までの一筆書きの乗車券
経路が全て記されていませんが、東海道・山陽・智頭急行・因美・山陰・山陽・宇野・本四備讃・予讃・高徳の経路です。このような複雑な経路であるにもかかわらず、車掌さんや駅員さんは特に不審がることもなく、通常の乗客として接してくれました。ここまで特殊な経路で行く乗客は不正乗車していないだろうという読みもありましょう。
ただし、宮島口の自動改札ではエラーが表示され(新岩国で途中下車し、岩国から旅行再開をやる人は珍しく、自動改札機のプログラムに組み込まれていなかったのでしょう)、駅員さんに確認される場面もありました。
なお、幡生代というのは、幡生で途中下車したことを下関で確認したということです。もちろん、幡生-下関のぶんは精算しています。
実際の旅行記
さて、実際の旅行記の記事を紹介しましょう。
1日目:東京から島根県への移動
この日は移動だらけの1日でした。もともと移動だらけの旅行ばかりしていますが…。
- 特急スーパーはくと(グリーン車)の乗車記(車内と車窓を紹介、京都→鳥取、22年GW)
- 特急スーパーおきの乗車記(鳥取→益田、車内と車窓を収録)
- 益田駅近くのマスコスホテル(MASCOS HOTEL益田温泉)の滞在記
なお、東京→京都の新幹線の乗車記は記していません。以前にのぞみ号の紹介をしているためです。
2日目:山口県を満喫
この日は山口県を満喫しました。
この日の臨時快速○○のはなしで同じ車両に乗っていた人が同じホテルにいたことにびっくりしました。向こうは私のことに気づいたかな?
3日目:観光地の堪能
写真4. 素晴らしい宮島
この日は山口県と広島県の観光地を堪能しました。宮島に集中しても良かったかもしれません。
- 山陽新幹線「こだま」の旅(新下関→新岩国、22年GW)
- 錦帯橋付近の観光名所をめぐる(観光名所を3か所紹介、アクセスも!)
- 山陽本線広島近郊の旅(岩国→広島、22年GW)
※宮島口から広島までは翌日の移動です。 - 宮島(厳島)を楽しむ(アクセスも紹介)
- ホテルみや離宮のレビュー(宮島の一等地のホテル)
宮島の佐々木八重子の店が印象に残りました。得てしてこのようなどうでも良いことばかり印象に残るものです。
写真5. 佐々木八重子の店(結局入っていない)
4日目:四国への移動と徳島市内観光
この日は徳島までの移動と徳島市内観光です。
- 広島から岡山への「のぞみ」での移動(車窓も堪能、22年GW)
- 快速マリンライナーのパノラマグリーンを楽しむ(22年GW、車内と車窓を収録)
- 高松駅を眺める(22年GW、構内図と列車を掲載)
- 特急うずしおの乗車記(高松→徳島、車内と車窓も紹介)
- 徳島駅を楽しむ(構内図や列車も紹介)
- 徳島市内の風景を楽しむ:眉山への訪問(アクセスも紹介!)
- ホテルサンルート徳島の宿泊記(レビュー)
快速マリンライナーでパノラマグリーン席を確保しましたが、岡山で多くの人がパノラマグリーン席を羨望の目線で眺めることに驚きました。もともとある程度鉄道に関心ある人が乗っている条件とは思いますが、特殊な設備に関心が集まることを実感したものです。
5日目:徳島からの帰路
徳島から東京都内まで戻りました。
南海グループの連携を感じました。
全般的な感想
写真7. 海と山の競演(宮島へのアクセスで撮影)
海と山の競演は美しい風景を生むことを実感しました。そして、山陰地方はどこか寂しく、山陽地方や四国地方はのどかな印象がありました。
また、山陰本線の特急や四国特急は短編成・高頻度化が実践されており、使いやすい印象がありました。また、振り子車両が導入され、1分でも短い所要時間で結ぼうという意気込みも感じました。JR北海道や紀伊半島の特急列車が鈍足化していることと大きな違いです。山陰本線の特急や四国特急には装飾はなく、華やかさもありませんが、実質本位の本来のサービスが提供されている印象です。
個人的に北国よりも南国が好きで、そのような個人の趣向を再確認する旅行になりました。
次はどこに行こうかな?